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天空に錦ー太陽と雲ー

光は直進する。しかし、伝播する空間の媒体により、光も進行方向を変化する。『屈折』『回折』および『分散』等の現象として知られている。夕焼けや朝焼けも、太陽光線の地球の空気層での非直線現象の一つの表れである。夕焼け小焼けは何故赤い に、太陽光線の地球上に展開される光の意味を述べた。以前(平成6年(1994)頃)毎日空の下で天空を眺めながら、外仕事(長岡市南陽工業団地)をやっていた。その天空に繰り広げられる、一瞬の輝きに会うことがあった。雲に日の錦

その時の雲と太陽が成す天空の輝きに感動した。晩秋かと覚えているが、その様子を思い出して絵に書いてみた。雲の片側が途切れて、その境目の切れ目に太陽が隠れた状態で、強い虹の錦に彩られる瞬間がある。その状態を辞書で引くと、繧繝(ウンゲン)または暈繝という難しい漢字が出て来る。辞書の説明には、その雲に現れる錦の輝きを解説するだけの認識が無いように思った。自然現象としての雲の輝きを知らないことであれば止むを得ないと思った。上の絵も思い出しての想像図でもあるから、十分その様子を伝えることには成っていないだろう。兎に角、目を瞠(ミハ)る感激の自然現象である。それも光が空気中の水蒸気で屈折・分散することによる自然現象である。その瞬間に出会うには、旅で毎日空の下を歩き続ける、昔の旅人でなければ、なかなか経験できない空の美観であろう。しかも、その時の光は太陽があたかも雲の中に埋もれていて、そこから光を放射するが如くに見えるのである。太陽光線の光源が雲の中に在るように見える。目にする光は、太陽からの直進光には見えないのである。

日暈(ニチウン) 今まで数回しか出会わない現象に『日暈』がある。上空にある太陽の周りに、その太陽を囲む大きな虹の円が現れることがある。それを日暈と言う。それも空気中の水蒸気と気温との関わりにより、太陽光線が織りなす屈折現象の一つである。