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電気理論と回路空間

教育における指導内容。学校で使う教科書は教育の行政機関が細部に亘って検定で合格する内容を決め、その指針に従ったものでないと教科書として学校では使えないように思う。その教科書の電気理論について問題を指摘したい。電気回路現象について、教育の場で真理を伝えたいと願って30年過ぎた。

ここで展開する考察は、科学理論ではなく文学論だと過去に言われた。確かにその通りだ。科学的検証法に則っていないから。しかし、科学的に測定できない物が自然世界を基本的には象創っているのだ。科学理論とは何かで、次に述べる意味を分かって頂かなければならない。

 簡単な電気回路で教科書の解説とその回路の真の電気現象を比較してみよう。

24ボルトの電源に豆電球を繋ぐ。電線は2本を適当に這わせた。この回路で、電圧は電線間に掛かる筈だ。電圧とは何かが現在の教科書では明確に示されない。確かに電線のプラス側とマイナス側の何処に電圧計を繋ごうと、その電圧値は24ボルトを示す。

電気理論では電線2本で、負荷のランプに電圧24ボルトが掛かる。だから電線がどの様に配線されようと、その線間電圧に何も影響を及ぼすとは考えない。プラス側の電線には電源端子からランプの端子迄同じ電位24ボルトだという意味である。マイナス側の電線の電位は基準の0ボルトと考える。

上の図で、「p1点 とp2点の2点間の電圧は幾らか?」その答えには深い意味が隠されている。答えは24ボルトではないのだ。しかし電圧計をつないで測れば必ず24ボルトとなる。『その意味は何か?』が自然現象の真理を理解する起点となる。そこが、えも言われぬ自然と科学理論との絶妙な差である。空間の『エネルギー』は科学的手法では決して測定できないのである。その事は科学理論の検証の限界を示すことでもある。そこは哲学になろう。人の感性に頼らざるを得ないところだ。 科学技術理論は自然を利用する視点で組み立てられた解釈法である。その視点で見れば、その理論は如何にも論理的で完璧に見える。しかし、素人、科学技術理論に疎い人から見るときっと何か理解し難い『本当か?』と言う思いが燻っていると思う。検索情報の中に、初めて学んだような子供たちが、『電流とは?』とか『電圧とは?』とか素朴な疑問が質問に見受けられる。結局その回答者が答える内容は、決まりきった意味不明の教科書や高等理論でお茶を濁した内容で逃げているのが現状である。教科書を書く人が過去の伝統的解釈論の伝承に心しているだけが故の、真剣に疑問と格闘しない専門家であるからと思う。そこのところを、自然を利用する視点と異なる、自然に己の心を開いて感応させようとの思いで、科学理論を見直してみたいのだ。自然は科学理論の定義概念程複雑の本質を持っている筈などない。『電荷』など自然は必要としない。原子構造論のような複雑さを自然は嫌う。

 

そうは言っても、電気回路理論通りに電圧計を繋いでみれば、どんな場合も思い通りの実験的に証明できる。それが科学的理論の真理の捉え方の原則である。その解釈法は誠に理に適っている。誰に対しても目に見える形で「答」として示せるから。科学技術を活用する観点からは全く間違いはない。何処にも非の撃ちようが無い。そんな科学技術理論が伝統的に生活に果たした意義は計り知れない有意義なものである。

 それは物理学理論と言う伝統的で、専門的な共通の科学論の基本に則った解釈法に適合している。しかし、その伝統的解釈法では空間に『エネルギー』があると言う意識、認識に基本的に立って居ないのだ。『エネルギー』は運動エネルギーや位置エネルギーが基本になっている。それは『質量』がエネルギーを認識するための具体的根拠と解釈しているからだ。質量の無い物理量が空間に在るとは認識していない。

『エネルギー』とは何か?

 ここで使う『エネルギー』と言う用語は、ややもすると地下資源のエネルギー政策の燃料と解釈され易いかも知れない。しかしそれとは違うのだ。『光のエネルギー』が空間を光速度で伝播していると考えるか、そう思わないか。そこに明確な認識を示して貰わなければ、先の話が嚙み合わない。エネルギー(energy)とは? (2011/09/07)等の旧い記事もある。

 もし光が空間を伝播する『エネルギー』だと解釈しないなら、最近空間の電線路無しの『エネルギー』伝送、『電力』伝送と言う話題もちらほら見受けられるが、そんな話題は物理学理論とは嚙み合わない話となると思うが如何でしょうか?決して空間に質量によって『エネルギー』を飛ばす技術で考えている訳ではなかろう。受ける方は光速度の弾丸を受け取らなければならない仕儀となる?電磁エネルギーは空間に分布した『エネルギー』の縦波なのだ。スマホの電波も同じ空間の『エネルギー』の縦波なのだ。電磁波は電界と磁界の質量を伴わない、誠に都合の良い曖昧さを隠した如何にも高度な専門的知識の数学的表記理論の総合概念だと言っているように思える。空間を光速度で伝送する『エネルギー』の波だ等とは解釈しない。光が『エネルギー』の波だとは考えず、振動(何が振動しているかには答えない物理学理論)の波だと言う。例えば、NHKの放送電波の電力が300[kW] と言う。空間に放射する『エネルギー』の1秒当たりの量である。その空間に放射するものが何であるかは『エネルギー保存則』との兼ね合いの理屈としても理解できよう。電界や磁界の強度を空間ベクトルで解釈する電磁波の電磁気学理論以前の問題であろう。

そこで改めて考えて欲しい。電線路空間はどのような物理的役割を担っているか?『空間』という物理的対象は電気『エネルギー』の伝送に対した、特別に考えるべき機能を何も持たないと解釈するのか?と言う疑問である。確かに現在の理論で、電線で挟まれた空間が『エネルギー』伝送に特別の役割を持つと考える必要もないのがオームの法則等の電気理論だ。電圧と電流という科学技術量だけで、他に何も付け加える必要などないのだ。だから電線が張られていれば、その電線の間の空間など何の役割も持たないと言う解釈が普通の電気理論の解釈となるのだ。だから何も考えることなく、オームの法則が便利に使えるのだ。電気回路現象、それは実験で確認できる。科学的理論に適って実験的に証明されるという大前提が確立しているのだ。学校で習う教科書で、電線路の『空間』と、その空間を流れる『エネルギー』等と言う話はどこにも無い。だから初めから電気回路現象に『空間』が大切な役割を担っている等と聞くことも無い。誰も教えない。教える先生が居ない。何故そのような教育の場に成っているのだろうか?

 その原因は❓ 研究者や専門家は、その研究内容が社会に役立つことが認められて、その研究業績に人生の誇りを掛けているのだ。役立つ研究とは経済的な競争に有効な業績として残るものに意識が向く。日長ぼーっと目の前の景色を眺めて、景色と光の物理的関係は何だろうか?等と疑問に思っても何の経済的利益にも、研究業績にもつながらない。研究室で、科学研究費を獲得するような研究課題を探し続けなければならない『任期制度』の若い研究者の研究環境は厳しい状況らしい。先輩や指導者の研究業績に従って、その方向性で決まった内容しか生きる研究の道は無いのだ。『電荷』など自然界に存在しない等と言えば、それだけで研究の道は厳しい。『静電界は磁界を伴う』という物理的意味をどれだけの方が分かるか。

しかし、自然現象を解釈する方法は科学理論が唯一ではない筈だ。次の電気回路の線路空間を例に、その事を考えてみよう。

空間のエネルギー伝送 『エネルギー』が空間に満ち溢れている。光はその代表だ。電気エネルギーも光と同じエネルギーの空間の流れだ。

金属導体の電線内部を『エネルギー』が伝播する訳ではない。電気回路現象のように、物理学理論によって自然現象が起こる訳ではないのだ。自然現象のある面を切り取って解釈する方法が物理学理論なのだ。あくまでも自然が在っての、それに対する人の解釈法の物理学理論なのだ。

物理学理論に逆らった電気回路論。

 図は電線の配線の空間構造に考える為の工夫をした。電線路線間間隔に差を付けた。決して電気回路としてこんな無意味と言える配線は実際にはしない。何の経済的利益も生まない無駄な事だから、電気技術研究者はこのような配線構造は考えないだろう。しかし、中には分布定数回路など、高周波伝送路の設計などをしている方が『おや?』と技術者感覚から、何かに気付くかも知れない。電線路は反射波などの無い一定の特性インピーダンスで統一しているのが、同軸ケーブルなどである。線間間隔が狭くなればその空間の静電容量 C[F/m] は大きくなる。当然その線路空間の電気的特性は変化する。送電線路でも電気特性は線路定数のC[F/km]、L[H/km]等で解釈する。それは電線路空間構造によって決まるからだ。決して電線の中を『電子』が流れる事は無いのだ。『エネルギー』伝送の役に立たない『電子』の役割は何処にも無いのだ。

上の図の回路空間が直流電源回路であっても、その空間のエネルギー分布密度[J/m]は様々な反射現象を伴いながら、結局一定の負荷電力供給に対応する値になって、『エネルギー』供給の自然現象機能を発揮する事に成る。詳細の『エネルギー』分布は皆さんにも考えて欲しい。

その意味の起点を教えてくれたのが『変圧器の奇想天外診断』(2015/06/03)の実験的結果である。電気現象の本質は『静電界は磁界を伴う』の実験結果を理解することから分かる筈だ。

電気理論は手品師の世界

理論は真理か?何か手品師の舞台を見ているような感覚の世界だ。
『瞬時電力』とは何か? 『瞬時値』と言う物理量を捉えることが現象のより深い理解につながるかという考えで、その用語を多く使って来た。本当の意味を考えて使って来たかと自分に問えば、殆ど感覚的により真相に近いだろう位の思いであったのかも知れない。
科学理論と言う論理的な厳密性で構成されているとの理解の中で、より根本的な誰もが常識として共通に納得している事象や用語でさえも、その意味を自分は分かっているのかと自問すると、不思議にも分かっていない事に気付く。それも十分分かっていると自負していた電気現象に関わる話でさえも。

瞬時電力とは? IT検索すると、その意味を尋ねる質問者が居る。電気回路の電圧や電流波形はオッシロスコープで観測できる。電圧や電流の瞬時値は波形として見慣れているから、その意味など全く気にもしないで、瞬時値と言う電気量の定義など疑いもしない。

瞬時値の単位と時間 瞬時電力p[W]は波形観測が出来る。単位はワット[W=J/s]である。瞬時値とはどの程度の時間感覚の意味なのか?瞬時だから、時間の長さは『ゼロ』でないのか。

瞬時値と単位と時間 (1)回路と測定の電圧計、電流計そして電力計の測定値V[V] 、I[A]および P[W]は十分長い時間での平均値のような『実効値』を計測している。しかし交流回路であるから、それぞれの値は時間的に変動している訳で、その波形の各時間における値を瞬時値と言っている。回路の瞬時値波形は抵抗などを通して簡便に測定できる。瞬時電力p[W]は掛算に因らなければ波形は得られない。電力の単位[W]は図(2)瞬時電力波形のpの単位も[W]である。電力と言えばワットである。そのワットと言う意味は何かと考えて見る。ワットが流れている訳ではない。流れるのはエネルギーのジュール[J]であろう。[J/s]とはどういう意味か?エネルギーが流れると考えれば、時間当たりとなる。しかしそれでは何か『瞬時値』と言う意味と感覚的にも腑に落ちない。結局の結論としては、瞬時値であるからある時刻における時間微分値と言う意味としか解釈のしようがない。瞬時電力p= lim _⊿t→0 (⊿E/⊿t)=dE/dt[J/s]としか捉えようが無い。となるとdE[J]とはその線路点のどのようなエネルギーを意味しているかと、また疑問となる。ここまで自己を追い詰めて、疑問の渦に自分を引き込む。抜けられないかと不安が解決策を見つけ出してくれる。不思議だ!それが次の話になる。科学技術の競争と言う世界から離れた場所だ。

電力の物理的意味(自分への問答) 正しくこの電力p=dE/dtの意味が手品師の隠した「種」に思えて来た。誠に不思議の極みである。位置x点での電線路空間のエネルギー分布dE(x)がその意味を隠している。『光速度伝播』が電気理論の隠した種でもある。『エネルギー』と『光速度』、この二つが種明かしの要だ。dt=dx/c[s]にあり。距離dxと時間dtの関係を支配するのは『光速度c』だ。電線路空間距離位置x点における瞬時電力はp(x)=c dE(x)/dx の『エネルギー』の空間分布の勾配である。昭和62年の『静電界は磁界を伴う』のマックスウエル電磁場方程式の解釈に適用した『エネルギー』と『光速度』の関係と同じ解釈につながっている。とは言っても新たな疑問が待っていた。

思考実験―単相電線路の瞬時電力とは?- 単相交流回路は一般にはその亘長を考慮する必要が無い。だから電線路電圧は電源から負荷端まで同じ電圧と考える。もし少し電線路の長さが長いとしたら、その回路の電気現象をどのように捉えたら良いだろうか。電源は電線路の電気状態を電圧と周波数で制御するだけである。電源は負荷の状態を認識できない。ただ電圧保持に必要なエネルギーは電線路の要求に見合う様に供給するのみである。負荷電力が大きければ、電圧保持に必要なエネルギーが多く必要なだけである。50Hzで、相当電線路が長いとすれば、線路電圧は電源からの距離によって異なる筈である。即ち、電線路定数(C[F/m] ,L[H/m])によって決まるエネルギー伝送速度c[m/s]によって支配される。電源からの距離xの地点での電圧値は図のように、x/c[s]だけ遅れた位相の電圧となる。これが電気回路現象を支配する基本原則である。言わんとする意味は、電流も電線路の位置により異なるのである。電線路空間内を『エネルギー』が伝播速度で流れているのであり、或る位置x点での瞬時電力pxはその点の電圧と電流の積で評価するが、『エネルギー』の光速度に近い伝送速度の現象下での認識が必要になる。もし電線路亘長X=3000kmのような場合を考えると、その電圧分布は丁度半波長の波が乗った状態と考えて良いだろう。当然電源での瞬時電力もx点の瞬時電力も、また負荷点の瞬時電力も同じではない。さらに、もし負荷がスイッチSオフとしたら、電源の供給『エネルギー』は電線路の分布回路要素C,Lおよびコンダクタンスgの機能によって支配されるから、帰還する電源への『エネルギー』をどのように処理できるかも問題になる。送電電力系統での開閉サージ電圧が定格電圧の7倍にまで跳ね上がる現象も観測されていると本で読んだ。電線路の『エネルギー』の往復反射での電圧上昇現象である。電気現象を解釈する電気理論は電気工学の電圧、電流概念が如何に便利で優れたものであるかは誰もが否定できない。しかしそれは科学技術の応用としての技術理論であり、自然の物理的本質を唱える理論ではない事だけは理解して欲しい。電気現象の本質は光速度での『エネルギー』の伝播現象であることを。電気回路の電力とは何ですか? (2016/12/16)から考え始めて、今年は電気回路解析の『時定数』の意味を取り上げ、電線路空間の『エネルギー』の振る舞いについて考察した。電力概念も難しいと知った。

課題 電線路空間を伝播する『エネルギー』の本当の姿はどのよであるか?線路定数から、電圧分布エネルギーはCv^2^[J/m] 電流分布エネルギーはLi^2^[J/m]で電線路単位長さ当たりの値を捉えようとしても、その『エネルギー』の電線路空間内での分布などは全く捉え切れない。ただ電気現象の本質を理解するには、電線路空間内の『エネルギー』とその光速度伝播認識が欠かせない。未だ手品師の「種」を明かせない。x点の瞬時電力pxに負荷電力prがどのような関係で影響し、そのエネルギー分布勾配が生じると考えれば良いかなど全く不明である。また、三相交流回路に対して、単相交流の方がその電圧エネルギーの線路往復流に因り原理的には複雑な現象となる。多くを未来への課題としたい。