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コイルの電圧時間積分と角周波数ω

(2016/10/20)追記。読み返して恥ずかしい。何も怒ることはないのに。ただ、電気磁気学で、物理学として教育するに、アンペアの法則やファラディーの電磁誘導則を本当に矛盾を感じないで皆さんが授業をされているのかと信じられない思いが強い。『物理学』の参照基準は『電荷』と『磁荷(この概念は既に存在しないとの科学常識に成っている)』の実在性を否定することであろう。変圧器などの電磁誘導則では、磁束と電流の関係は何も関係付けられていない。パワーエレクトロニクスの学習の最初で、衝撃を受けた電気磁気学の理論的矛盾がその電磁誘導則であった。1970年頃である。それ以降磁束は『電圧時間積分』で解釈して来た。1985年に「電気磁気学」の授業を担当して、アンペアーの法則との関係をまとめて、理論的矛盾を確信した。理解できないことが『物理学』という自然科学のそれこそ参照基準と看做すべき基本の電気磁気学で、論理性が成り立たない事が今も相変わらず生徒・学生に教育されている事である。実際の教育の制度で、文部科学省が諮問して審議会が取りまとめる方式はおそらく戦前からの行政手法として伝統なのであろう。その方式に従った『報告』であるから尊重すべきと言われようが、本当に役にたつ教育行政なのか。誠に見苦しい記事ではあるが、今教育に携わって居られる皆さんが『学習指導要領(高等学校)』の検定内容に矛盾を感じていないのか。少なくとも電流で磁束が発生するなどという矛盾は教育現場から排除して欲しい。『電圧時間積分』についてはロイヤーインバータの動作原理が簡潔に示している。G.H.Royer:A Switching Transistor AC Inverter Having an Output Frequency Proportional to the DC Input Votage (AIEE,July,1955,p.322) この回路はNASAの研究成果の一つと理解している。静止電力変換回路の基礎(2)、新潟県工業教育紀要第8号に実験結果(稚拙な記事ですが)を載せた。

私は怒りを禁じえない。生徒、学生に教育する日本の教育制度を思うと。この度、日本学術会議の報告 「大学教育の分野別質保証のための教育課程編成上の参照基準 電気電子工学分野」がある事を知った。その電気電子工学分野の一部を読ませて頂いた。3.電気電子に特有の特性 (1)電気電子工学に固有な視点と役割 と言うことで縷々(ルル)報告されている。電気電子工学の基礎となるのは、電磁気学や量子力学の物理学ならびに数学である。・・電気電子工学の特質は、物理学と数学の原理・原則から一歩一歩着実に理論を積み重ね、その厳密な体系化のもとに簡略化・抽象化がなされて・・。と言う様に記されている。この報告をどれだけの大学の関係者が参考にして、教育課程編成上の参照基準として参考とすると考えているのだろうか。誰のための誰による誰に向けた報告書なのか?報告書を作成した本人は自分でその報告内容を常に読みながら過去、現在そして未来を考えるのだろうか。電気電子工学と言う意味が解っているのかと、誠に残念ながら疑わざるを得ない。本当に物理学が電気電子工学の科学技術教育の参照基準になると考えているのだろうか。元を質せば、文部科学省の行政上の思惑に因った報告書作りの形式的体制保持事務仕事に原因があるのだろう。『学習指導要領』の内容が古くて、学生・生徒の為に成らなくてもその内容に従わざるを得ない教育制度が支配している日本の国定教育制度なのだ。間違った、役に立たない応用のきかない古い法則にしがみ付いている伝統教育内容に問題があるのだ。具体的例題を上げて、あるべき考え方を述べたい。物理学は、電流、電子あるは磁束とは何かを考えるところにその存在が生きる筈だ。

コイルの電圧時間積分 コイルの電気特性を語るには、その磁束を一つの考察量として取り上げるだろう。物理学では、アンペアの法則で磁束は発生すると解釈するから、コイル電流が磁束発生の原因と解釈する。そんな電流で磁束が発生するなどと言う無駄を教育する時ではない。ファラディーの法則には、磁束と電圧の関係しかない。電流など不要である。コイルが空心であろうと、鉄心コイルであろうと、磁束は電圧だけに起因して発生するのである。磁束の時間微分が誘起電圧だと言うことは、電流など無関係なのである。コイル内の空間の状況で、電流と言う技術概念量は変わるのである。少なくとも『学習指導要領』の電流による磁束発生原因の考え方は破棄しなければなるまい。

周期電圧波形と最大磁束量 電圧波形にもいろいろある。正弦波、方形波および三角波の各コイル電圧波形の場合の最大磁束は次のようになる。

電圧波形と磁束電圧波形と磁束 電圧の最大値が同じ場合で磁束の最大値を比較して示した。電圧の三角波形は実際にそのような波形がある訳ではないが、電圧時間積分の意味を説明する為に比較として示した。電流による磁束発生の解釈を改めて頂かなければならないと思って。

正弦波電圧の場合 コイル電圧と磁束最大値の計算。

正弦波と磁束最大値Vm=nωΦm

電圧・磁束と角周波数電圧・磁束と角周波数

鉄心がある場合は変圧器と同じ現象で、鉄心の磁気特性によりコイル特性、特に電流は変化する。しかし磁束量が基本的に電圧波形だけから決まる点は鉄心コイル、空心コイルには無関係である。

コイル機能の物理的課題(追記) (付記)変圧器設計で使用鉄心の選定にあたり、V=4.44fnΦm ,Φm=Bm×S, 電源電圧実効値V[V],鉄心磁束密度Bm[Wb/m^2],鉄心形状の断面積S[m^2]が使われる。4.44=2π/√2である事を付記させていただく。一つ物理的課題として挙げておきたい。空心コイルの印加電圧限界はどのように解釈すれば良いか?コイルに掛ける電圧を高くすると、コイル内空間のエネルギー密度が空間の保持限界を必ず超える。その時コイルは機能できなくなる。所謂短絡現象になる。その理由は当然空間のエネルギー密度限界があるからだ。空気の絶縁破壊現象は静電界などではほぼ30[kV/cm]で解釈できよう。しかし磁界強度についての絶縁破壊現象の捉え方は無い。エネルギーは電界とか磁界と言う解釈概念では弁別できない筈である。コイルの機能限界はその捉え方に一つの解釈法を与えるものであろう。この事と関連して浮かぶ事がある。時代に消えそうな運命にある「白熱電球」の事である。科学技術としての『二重コイルフィラメント』も低空気圧下におけるコイルである。タングステンフィラメントが使われるが、高温度材料としての有用性からである。二重コイルの空間内にエネルギーが効率良く貯蔵され、高温度空間を作り出せるからの科学技術である。二重コイルも考えて見れば、愉快な電気回路の仲間たち として見られよう。電球フィラメントはコイル機能限界を超えて、エネルギーの発光放射を利用する物理現象である。

静止電力変換回路の基礎

新潟県立新津工業高等学校の電気科で16年間(昭和39年4月1日~昭和55年3月31日)、子供達に電気関係の教科を教えて来た。電子工学から始まって、電気機器、発変電および送配電と主に電力関係を受け持った。それらの教科指導に当たって、具体的に理解するには、生徒の実習・実験が重要である。その為の準備を通して実際に回路・設備を作り、勉強した。その内容を、『新潟県工業教育紀要』に投稿して発表した。それらの内容は手元になかったので具体的には確認できなかった。この度、新潟県立図書館にある事を知り、複写で手に入れた。なかなか良く出来ていると、自己満足した。それらの内容の一端を示しておこう。
第3号:分布定数線路実習に関する一考察(p.122~127)
第7号(昭和45年度):静止電力変換回路の基礎(1)~第16号(昭和54年度):同(6)である。その中の電力変換回路の基礎の一部を参考に示す。
第7号:電力用半導体整流回路

電力用整流回路単相半波整流 電気回路における回路要素、特にリアクトルの特性を理解するにはとても良い教材である。エネルギー感覚を会得するに良い。正弦波では、その回路要素の機能を知るには物足りない筈だ。

直流偏磁現象直流偏磁現象 電気回路には変圧器が繋がっている。その変圧器を含む回路では、時に複雑な動作波形が観測される。その中に、鉄心の磁気特性との関係で、直流偏磁現象が起こる。その波形が複雑であるので、その特殊な例として三相半波整流回路を組み、その偏磁現象の解析を波形で示した。ここで取上げた電力用整流回路は電気回路を学習するにはとても良い教材であるから、基礎実験として誰もが経験すべき回路であると思う。当時時代の先端である整流回路の基礎を実際に電気科の生徒実習に取り入れていた。今では実際の日常生活でも、インバータ何々と言う様に半導体制御が当たり前になっている。時代は正弦波では役に立たない学習内容である。現在に至るも当時から電気理論で、磁束が電流によって発生すると言う極めておかしな基本解釈を教育現場で採られている事に大きな問題である事を知るべきである。コイルに掛かる電圧の時間積分で磁束は生じる事を認識すべきである。その事の意味を次の記事が示している。
第8号:トランジスタインバータと単相誘導電動機の速度制御

トランジスタインバータロイヤーのトランジスタインバータ この回路(本当のロイヤーの回路とは同じくはないが、鉄心の飽和特性を利用した電圧ー周波数変換原理でそう呼んでいた)はNASAの宇宙関連技術の一つの成果として開発された回路と聞いた。トランジスタ2個でトランスとの単純な回路構成で、印加電圧を変えると周波数が比例して変化する自走発振回路である。この回路の意味を知って、パワーエレクトロニクスの魅力の虜になった。変圧器の鉄心磁束が印加電圧(直流電圧)の時間積分で決まる事を示す象徴的な回路である。洗濯機用コンデンサモータがあったので、その周波数による速度制御特性を調べた実験記事である。この研究は財団法人 産業教育振興中央会の補助を受けたものであった。
第9号:サイリスタによる電動機速度制御

サイリスタ電動機制御サイリスタ回路構成 サイリスタ6個で幾つかの回路構成に適用できるように工夫した。

サイリスタ電動機制御ー2-ゲート回路 実験するには、その制御回路の制作が主になる。しかも全部自己開発である。今見てもその意味が理解できない程忘れ去ってしまった。特にこのゲート回路で、制御用三相変圧器の制作は良く出来たと。この実験が1年間で完成したのは感心だ。思い出した。この制御回路をどのように作ったかを考えたら、思い出した。大切な本があった。神田の古本屋で購入した、Transistor Circuit Design  TEXAS INSTRUMENTS,INC International Student Edition McGRAW-HILL KOGAKUSHA が手元に残っていた。この書籍によって、トランジスタ回路を学習したのだ。
第11号:サイリスタインバータによる単相電動機の速度制御

サイリスタインバータサイリスタ単相インバータ トランジスタインバータと違って、サイリスタはoffする為には逆バイアス電圧を掛けなければならない。

サイリスタインバーター2-ゲート回路と実験波形 主回路はインパルス転流並列インバータで、開発者の名をとってマクマレー・ベットフォードインバータとも呼ばれる。動作も少し複雑な為、記事のp.44には動作波形も詳しく説明してある。ゲート回路(マルチバイブレータとフリップフロップの組み合わせ)をどのように設計したか覚えていない。
第12号:サイリスタチョッパ

サイリスタチョッパ回路と波形 スイッチのオン、オフで負荷の直流電圧の平均値を制御する方式。スイッチをサイリスタ2個で構成した回路である。

サイリスタチョッパ‐2-ゲート回路と波形 主回路は極めて単純であるのに、ゲート回路はなかなか工夫した回路である。我ながらこんな回路を組んでいたかと驚いた。電圧は15V位か。
第16号:三相サイリスタインバータによるかご型誘導電動機の可逆加減速駆動

三相サイリスタインバータ主回路とゲート論理回路 この論理回路を組んだ事はかすかに記憶にある。IC回路を組んだのは初めての事だ。しかし間違いなく正確に回路制御、電動機の可逆加減速運転が出来た。

三相サイリスタインバータ‐2‐回路素子定格等

三相サイリスタインバータ‐3‐電動機運転特性 運転特性で、プラッキングによる逆転時間に7秒ほどかかった事が最後の電磁オッシログラフに示されている。この装置だけは使うかとの思いで持ち込み、長岡技術科学大学のパワー研の実験室の棚の上の奥に置いた事を思い出した。

この最後の標題だけは氏名が金沢でなく、金澤となっていた。時には毎年回路を組んで発表したので、お正月は原稿書きで徹夜が多かった。研究と言うより、変圧器造りや回路組立てで、ペンチ、ボール盤、鋸、金槌と半田付けの手作業が殆どであったように思う。そんな中での回路解析を通して、パワーとか「エネルギー」および電流波形解析から感覚的なものが身に付いたようで、それが現在の『電荷』否定や『電流は流れず』に繋がったと思う。

変圧器ー物理学解剖論ー

技術法則としての原理 電気エネルギーの利用が可能に成り、急速に技術革新が進んだ。その送配電が交流方式という事で、便利さが格段に電気事業の拡大を進め、そのエネルギー無しの生活は考えられない時代となった。その電気エネルギーの送配電には「変圧器」が欠かせない主要な機器である。電気現象を科学的に捉えたのは、1831年頃の『ファラディーの電磁誘導の発見』に遡ろう。その電磁誘導の法則が変圧器の動作原理として、物理学の教科書の基本を成している。標題でー物理学解剖論ーと副題を付けた。ここで解説しようとする事は物理学教科書の内容を説明するのではない。ファラディーの電磁誘導則の矛盾解説である。変圧器の動作原理を深く突き詰めて、その意味を解剖して明らかにしようとするものである。従って、受験のための学習者即ち受験試験成績の得点には極めて不都合で逆効果の、効率の悪い解説である。教科書が間違っている事は自然科学全体の未来への大きな課題である。しかし、『真理は安易な学習では到達できない』事の意味をも含めた解説ではある。先ずは、技術法則として有用である事に変わりはないので、『ファラディーの電磁誘導則』から変圧器の意味を考えてみよう。二つのコイルを近付けておく。その一方のコイルに電圧を印加する。ここで、教科書では電圧を掛けたコイルに「励磁電流」と言う磁束を作る為の電流が流れると解説される。しかし、技術法則としては、原理的には電流で磁束が出来ると言うのは、論理的に説得力に欠ける説明である。

電圧時間積分の意味 ①図で、コイル巻き数n_1_、磁束φ_1_および印加電圧e_1_として、その関係を表したのがファラディーの式である。その式には電流の値(変数)は入っていない。電圧と磁束の二つの変数の関係だけを表すのがその式である。ならば、式を変換して積分形式に表現しても同じ事である筈だ。それが①図の右下隅に示した表現式である。この式も当然のことながら、励磁電流と磁束の関係等何処にも示されていない。ファラディーの電磁誘導則から、途中に無駄な概念を追加する曖昧性の介在なしに、直接導かれた式である。説明の為に、新しい概念を追加して広げる事が現代物理学理論を迷走させた原因になっていると考える。そのような意味が、この「励磁電流」と言う不要な概念にも見えると言えよう。最後の結論としては、「磁束量」と言う概念さえも破棄しなければならない矛盾に論点が進むのであるが。しかしそこまで行く過程で、今は「磁束」の意味を取り入れて論を進める。ファラディーの法則は、電気磁気学の基礎理論として、変圧器の動作原理の解釈に長い間揺ぎ無い足掛かりを提供して来た有り難い法則である。電気理論で少なくとも変圧器の解釈に磁束概念を使うなら、励磁電流は使うべき概念ではない。①図は変圧器概念の説明の為、一次巻線と二次巻線で示した。しかし、空間に一次巻線のみが単独にある場合は、単にソレノイドコイルと言う普通のコイルになる。そのコイルに電圧を掛ければ、何となく電流が流れ過ぎて、コイルが焼け切れると心配になる。その疑問・心配が電気を扱う上での重要な感覚なのである。その疑問が感じられる事により、次の深い意味を知る切っ掛けに繋がるのであろう。『問答』とは『問う事』が次の事初めに大切である。問わない人に『答』は用意されない。電圧時間積分と言う意味が少し理解出来る事に繋がると思う。コイルに電圧を印加した時、磁束量は電圧の大きさ、およびその電圧の時間的に変化する周期や波形で決まるのである。もし交流電圧のサイクルが極めて短い時間で、正負に切り替えられるならば、相当高い電圧でもコイルが焼け切れるような事はない筈だ。1万サイクルなどの高周波なら、多分コイルは有効な回路素子のインダクタンスとしての機能を発揮する事になるだろう。当然印加電圧がバッテリーのような直流なら、電源投入と同時に電気事故になる。直流電圧の時間積分でコイル内の『空間』はエネルギー貯蔵の限界を超える結果となる。空間定数値、空間透磁率μ=4π×10^-7^[H/m] の許容限界を超える自然の掟に逆らった行為であるから、許されないで、事故となる。ファラディーの電磁誘導則はそのまま、微分形式と積分形式で受け入れる事が重要である。励磁電流等に煩わされる学習上の無駄は不必要である。教育は、教科書初めその無駄が多くて、既存の教育業界を「考える教師像」から程遠い業界団体にしている。 写真400

磁束とリサジュー図形 技術法則として、鉄心磁束と電圧時間積分の関係の認識は重要である。変圧器の鉄心中の磁束がどの様に変化するかを観測する事で、その概念を理解する。一つの例として、インバーターが動作波形の理解に役立つだろうと思う。どんな方法で磁気特性を観測するかを参考に示しておこう。①-1に直流電圧e_1をスイッチ(トランジスタ)で切り替えて、コイルに印加すると、その磁束波形Φは直流電圧の時間積分として、一定勾配の直線状に変化する。切り替えで、磁束波形は結局三角状の波形となる。一応無負荷電流i_0(これが励磁電流と言う物になる)を示す。励磁電流は鉄心の磁気特性で決まると解釈されている。図では鉄心が省いてある。電流波形が磁束の変化に対応していない事を一定の電流値で殊更強調してある。スイッチングの切り替え点で電流が少し飛び出して、増加しているように赤く示した。それは後程鉄心の磁気特性で、起磁力(i_0)と磁束(Φ)の関係を示す『ヒステリシスループ』のリサジュー図形の説明のための準備である。ここでどのように磁束波形を観測するかを示そう。写真397変圧器の入力側に電圧時間積分検出の為の積分回路を追加する。コンデンサと抵抗の直列回路を電圧端子に付加すれば良い。抵抗R[Ω]の値とコンデンサC[F]の値で電圧の時間積分の周期、「時定数」と言う技術用語τ=RC[FΩ]が決まる。切り替えのスイッチング周期に対して、十分長めに、大きく取れば積分回路の役目をする。単位が[FΩ]=[sec(時間の秒)]になっている事はとても重要な単位系の認識を喚起するものである。単位について、エネルギー[J(ジュール)]とJHFM単位系をご参照ください。起磁力は電流が流れる回路にシャント抵抗SH(抵抗値殆どゼロ)を挿入して検出する。アース点G、yとx点をオッシロスコープの信号として観測する。その結果の波形が右図のように得られる。オッシロスコープの入力信号で、横軸の掃引信号にxを縦軸信号にyを選べば、鉄心の磁気特性が観測出来る。図の『ヒステリシスループ』で、鉄心の磁束レベルが丁度飽和する限界状態に在るものを示した。①ー1で、電流値が終端部で跳ね上がるように示したのは、磁気状態が飽和限界でスイッチングされている事を示した。それがヒステリシスループの赤い横にはみ出した部分に相当する。後で破棄する磁束概念を、ワザワザこんなに詳しく解説する意味があるかとお叱りを受けそうであるが、技術の現場の常識である事を考えれば、一応その点まで踏み込んでおかないと「磁束棄却」の意味が深く認識されないと考えたからである。以上で「磁束と電圧積分」の関係の解説は終わる。上のトランジスターインバーターのスイッチング動作については、ファラディ電磁誘導則・アンペア周回積分則の物理学的矛盾に述べてある。

(ヒステリシスループ観測上の留意点) 変圧器1次側、電源側に積分回路を設定する。変圧器2次側は無負荷で、負荷電流零である。積分回路のR,C等の定数の選定について。電源の周波数fサイクル。その1サイクルの時間、いわゆる周期TはT=1/f[s]となる。積分回路時定数τ=RC[s]は電源周波数fから、τ>5×T位で良いかと思う。コンデンサは無極性のコンデンサで、たとえばC=1[μF(マイクロファラッド)]を選んだとすれば、抵抗はR=100[kΩ]を選べば、τ=RC=100×10^3^×1×10^-6^=0.1[s]となる。もしf=50サイクルなら、T=20[ms]=0.02[s]であるから、τ=5×Tとなり、何とか積分値の磁束は得られるだろう。また、無負荷電流、いわゆる励磁電流と称する値ioは分流抵抗器で抵抗値が殆ど無いものでなければならない。分流器が無い場合は、1オーム以下の抵抗を何本か並列にして、出来るだけ小さい抵抗値を使えば測定可能と思う。電源周波数について、普通の交流電源のf=50,60サイクル等の場合には、上の設定値で巧く行くだろう。しかし、インバーターなどのスイッチング回路で、周波数が1[kHz]等と高い場合には、その周波数に合わせて、積分時定数τ=RC[s]を小さくする必要がある。以上蛇足かも知れないが、昔を思い出して追記する(2013/5/23)。

鉄心とコイル巻き数 さて、変圧器は空間に二つのコイルを配置しても、その機能を発揮できない。何が必要かと言うと、磁性材料の鉄心である。近年はレアメタルがとても貴重で、貿易問題にも発展している。携帯電話にも、その磁気特性が優れているため、無くてはならない素材と成っている。二つのコイル間の電磁結合を強めるにはコイルの中に鉄系の鉄心と言われる材料が必要だ。実際には、下手な図であるが、右の(ロ)のように一次と二次のコイルを出来るだけ密接に巻くのである。初めに、内側に二次コイル、その外から電圧を掛ける1次コイルを巻く。図に古いE,I鉄心を使って巻いた変圧器の概形を例示した。今はカットコアが有り、簡単に作り易くなった。この鉄心がどの様な意味を持っているかは、変圧器を作ると良く分かる。鉄心材料の磁気特性で、最大磁束密度と言う材質の特性がある。その値以上の磁束は受け付けられないという限界値である。設計式に、正弦波電圧の実効値Vボルト、周波数fヘルツ、コイル巻き数N、鉄心の断面積S㎡および最大磁束密度Bm[Wb/㎡]とすれば、V=4.44fNSBm(参考:4.44の係数は正弦波の積分による2π/√2=4.44の値である。その係数はインバーター等の方形波電圧では単に 4 で、V=4fNSBm となる。)がある。この条件を基準にしてコイルを巻けば変圧器として動作する事に成っている。(注意)変圧器の電源電圧を印加する1次コイルの巻数Nは上の式(V=4.44fNSBm)の巻数値Nより多ければ安全に動作する。その限界値が上に示した式である。その点を付け加えておく。さて、この鉄心がどの様な役目をするかと言う点は、技術論で論ずるならば特段説明を加える事も無いだろう。しかし、物理学解剖論としてはなかなか奥の深い事になるのである。磁束概念矛盾

磁束概念の棄却 上の③図は、学会の説明に使った資料かも知れない。変圧器の電磁誘導現象と同じように、磁石をコイル近傍で動かせば、コイルに電圧が誘導される。永久磁石はエネルギーの貯蔵体と見做せる。コイルにエネルギーを送り、コイルに繋いだ負荷でエネルギーを消費しても、磁石のエネルギー量は減らないようだ。先日不図不思議に思った。磁石(マグネット)はその磁極の近傍空間に、エネルギーを保持している。しかし、その空間のエネルギーはコイルの負荷にエネルギーを供給しても、無くなると言う事はないようだ。物理の基本に、『エネルギー保存則』がある。一通り理屈を付ければ、磁石を移動するにはそこでエネルギーを供給する事になる。その磁石移動のエネルギーの一部が負荷に供給されると解釈すれば良いのだろう。と言う事で今のところ納得する事にしている。自転車のランプはこんな磁石発電機(磁石を回転させて、周りのコイルに回転動力のエネルギーを伝える発電方式)だから、それで辻褄が合うだろうと。供給エネルギーが光のエネルギーに変換されるのである。エネルギーはさまざまなかたちで人の気付かない姿を演出しているのだ。磁束の破棄とその意味。図③で訴えたい事がそれである。その図に「磁束がコイルに鎖交する」が矛盾とある。他の投稿でも説明しているが、 div B = 0 [Wb/㎥] の意味が、磁場の基本的条件を規定している事である。磁束が通過する面積密度の量を磁束密度 ベクトルB [Wb/㎡] と言い、その距離微分を3次元空間全体で計算すると、どんな微小空間であっても、 B の微分値即ち磁束が微小空間当たりの体積から発散するものは無い。即ち磁場空間の何処でも、磁束の発散・発生する源は無い。即ち磁束量を表現する矢印の様な磁束に『頭』も『尾』も無い。と言うのが磁場、磁束密度の基本的に定義された概念なのである。磁束を使うなら、矢印で書き表せませんよと言う事を定義しているのである。div B =0 は磁界に対する基本的規定である。磁束を矢印で書き表す人は、磁気の基本概念(div B =0の意味)を理解していない人と言わなければならない。そこで考えるなら、コイル内に磁束がどの様に入り得るかと言う『問答』になる。頭の無い磁束はコイルを横から切って入り込む道は残されている。それはフレミングの右手の法則として知られている『発電機』の速度起電力を表す事になる。電磁気現象で、磁界とコイルの間の『起電力』に関するものには二つある。『速度起電力』と「変圧器起電力」の二つである。「変圧器起電力」は教科書ではコイルと磁束との間の『相対運動』に伴う電磁現象は無い事になっている。だからコイルを磁束が横から切りながら、コイル内に入る速度起電力の解釈はされていない。速度起電力も変圧器起電力も、本当は区別するべきものではないので磁束がコイルを切って入ると解釈すれば、一応磁束の面子も保たれてよいかも知れない。しかしそれだけでは、問題の解決には成らない。コイルと磁石間には『力』が働く。コイルに磁石を近付けると、負荷にエネルギーを供給するのだから、コイルが逃げようとする力が起きる。その力に抗して、コイルを抑えておく事で、初めて負荷に仕事が出来るのである。このコイルと磁石間の『力と仕事』の関係を合理的に解決する『問答』の『答』を出さなければならない。

磁石近傍のエネルギー流 さて、磁石の磁極近傍空間にエネルギーが在ると述べた。磁束概念を棄却するには、その代りになる何かを唱えなければならない。それが『エネルギー』である。磁束があるから空間にエネルギーがあるのではない。エネルギーが空間にあるから、そのエネルギーを磁束と言う仮想概念で、仮に解釈したら便利であると言うだけの理由で「磁束」を使っているのである。エネルギーの一面を捉える手法として磁束概念がある。物理学を学ぶと、電気磁気学と言う分野では、磁界の解釈に、解説に「磁束」が無ければどうにも収拾が付かない事になるのである。それでは磁束とは何かと『問答』を始めて見れば、何か良く分からないとなって、『答』が出ないのである。『電荷』と同じ不可解な闇に迷い込むのである。解決は、空間に実在する『エネルギー』しか他には無いのである。そのエネルギー流を④図に示す。

電磁力とエネルギー流 磁界の特色は磁石で示される『電磁力』の強さであろう。電動機と言う強力な機械的『動力源』にその特徴が示されていよう。磁石同士の間に働く電磁力は誰もがその強さを実感して居よう。磁極のNとSで、同一磁極間では反発力、異種極間では近い程強い吸引力が生じる。その磁力は、磁束ではどうにも巧く物理的理由の説明が付かない。NとS極を近付けた時、磁束概念では、接近する程強力な電磁力に成る訳の説明が出来ない。磁束が近い程太い線に成ると言う訳でもないから、磁束の状態による力の変化を説明できない。磁力が磁気のクーロン力で、解説されているが、それもニュートンの万有引力と同じ『遠隔作用力』の物理学的力の概念を踏襲したものである。磁気と言う「点磁極」の仮定そのものが磁場概念の div B = 0 を否定した解釈である。点磁極の存在はN、S極が単独に存在するという『モノポール』の説に従うものである。広い磁極面の間の電磁力に、そんなクーロン力で解釈することが許される訳は無い。右上に示した電磁力の解釈は空間エネルギーの回転流に基づく『近接作用力』である。エネルギーとエネルギーの流れる間の分布流の絡み合いで力が生じると解釈するものである。決して力の原因は、離れた点の『何か』の間に生じる『遠隔作用力』では無いと解釈する。これは、原子構造論にも及ぶ概念である。電荷間のクーロン力と言う『遠隔作用力』をも否定する考え方である。この力の意味をコイルと磁石の間に敷衍してみよう。S磁極にコイルを近付けたとする。コイルは磁気エネルギーの流れの影響を受ける事を拒否する。即ち反発力を産む。反発に逆らって近付ければ、如何にもコイルに電流が流れる如くに、エネルギー間の逆流の反発力を産む。しかし、コイル内のエネルギーの消費と共に、コイル周りも磁石のS極のエネルギー流の中に入ると考える。次にそこから、コイルを引き離そうとすれば、今度は今までと逆に、コイル周りに在るエネルギー流の減少を拒むべく、引き離す力に逆らう吸引力を生み出すと解釈する。

エネルギー流から見る変圧器の機能 磁束と言う概念の矛盾から、その否定を論じてきた。それでは変圧器の動作原理・動作機能をどのように解釈すべきが問われる。どのような物理学理論の根拠概念であろうと、矛盾が排除できない限りは、その概念に正当性は認められない。最後に残り、否定できない根拠概念は『エネルギー』そのものである。上に解釈を示したように、磁場とはその空間に実在するエネルギーの回転流であると言う以外真理には到達できない。従って、変圧器もそのエネルギー流に基づく動作機能を利用した電力技術機器と解釈しなければならない。その考え方を解説する為の説明概念図を⑤に示す。鉄心である『磁心』に絶縁物を介して、2次コイルを巻き、その上に1次コイルを巻く。その磁心断面図が(ロ)である。この断面図を見て、磁束を否定、棄却したら、磁心の機能をどのようなものと理解すれば良いかが『問答』の要点になる。ここには載せてないが、マグネット面の磁場模様を砂鉄で観察すれば、磁場は一様ではないと見なければならない。参考:磁界・磁気概念の本質に磁場論。また、「磁力密度 f=rot(S/v) 」日本物理学会講演概要集第63巻1号2分冊p.310 (2008.3.25) で式の解説も示した。磁場で、重要な認識はマグネット間のギャップを狭めるにつれ、その磁場強度は磁石の周辺部だけに集中的に強まる事である。マグネットの中心部での磁界・磁場は、砂鉄模様から判断するに、殆ど意味を成さないと解釈する。その事が変圧器の『磁心』の動作機能を解釈するに重要と観る。磁心の中心部は変圧器動作に於いて、コイル近傍の磁心表面でのエネルギー流に対する電磁現象が、その本質を秘めていると解釈する。交流電圧積分から考えて、鉄心材料の磁気特性で、磁心中心部までエネルギーが到達して、出入りする程周波数応答に優れた対応ができるとは考え難い。この点は、実験データなしで論ずる事に科学論で無いと言われることは承知している。しかし、エネルギー流の挙動特性と言う面から解釈すれば、そう看做さざるを得ない。現在の解釈では、磁心が1次コイルからのエネルギー入力を絶縁体の空間を通して、2次コイルへのエネルギーの橋渡しに重要な意味を持っている訳だから、その反射体としての役割を果たしているのであろうと結論付けている。どのような詳細な機能を発揮しているかは、巧い実験を通して結果を得るより方法が無い。実験をするだけの経済的、社会的環境の得られない私がそれ以上論じる事は無理である。

(2016/10/27)追記。上に巧い実験方法がないと言ったが、巧い方法があった。変圧器の奇想天外診断を思い付いた。その実験により電線路を含めて、導体内を『電荷』あるいは『電子』が流れているのでなく、導体の近傍空間に『エネルギー』が分布し、それが電線路電圧の意味であり、物理現象であることを示す結果を得た。天晴れ(コイルと電圧とエネルギー)にデータをまとめた。

ファラディ電磁誘導則・アンペア周回積分則の物理学的矛盾

自然世界は不思議に満ちている。それ以上に人間世界は不可思議に満ちている。今、現代社会は情報通信を始め、科学技術に支配された世界を人は生きている。その科学技術を支えている基本原理を『物理学』と言う学問として学び、その真髄に迫ろうと皆努めてきた。にも拘らず、その学問『物理学』に疑問を抱き、その矛盾を指摘してきた。私は世界の姿の奥底にはとても信じられない『矛盾・虚偽』が隠されている事を確信せざるを得ない状況に至ってしまった。『電気磁気学』は『物理学』の1つの分野であるが、その一握りの事柄が「現代物理学」の根幹を揺るがす事にまでなるとは信じられない。原子理論はじめ全ての基の『電子電荷』を考えた事が始まりであった。『電子が動くと何故磁界が発生するか?』が始まりであった。今まで、『電流計は何を計るか』『磁界・磁気概念の本質』に述べてきたことである。それを物理学の教育と言う面から、「教科書」の中身を考えてみたい。

『ファラディの電磁誘導則』も『アンペアの周回積分則』も共に技術法則としてはこの上なく有用な法則である。慣れ親しむ程捨てにくくなる。しかし物理学的にはその論理性から見れば、欠陥に満ちている。磁束概念そのものの矛盾と、更に電流による磁束発生論理の矛盾を指摘したい。挿入ファイル6枚によって説明したい。先ず①で、教科書の説明を取り上げて、その矛盾を示す。コイルの傍で磁石を動かせばコイルに電圧が誘導される。その解釈に磁束鎖交で説明する事が論理的に間違っている。これは変圧器の解釈でも同じことである。

磁場空間における、規定条件     div B = 0  に従えば、磁束表現が矛盾なのである。

その点は後で説明する事にして、変圧器の技術的解釈で、磁束が電流によって発生すると言うことは間違いである。図版②の1次コイルに印加する電圧e1および2次コイルの起電力e2における式がそれぞれファラディの誘導起電力の法則を表現したものである。その式は磁束φと電圧eの関係を表しているが、電流は含まれていない。その起電力の式を書き換えれば、図版③に示す通り、磁束は『電圧時間積分』として決まることを表している。この事はコイルのインダクタンスに対する電流の解釈も改めなければならない。直流電流に対しても、コイルに印加された初期過渡電圧の時間積分値として磁束量が決定されると解釈しなければならない。この『電圧時間積分』と言う解釈は電力技術の分野では当たり前のことであるが、電気理論の教科書では目新しい事であろうと思う。そこで、家庭電器の中に普通に取り入れられている「インバーター」を取り上げて、『電圧時間積分』を説明しておきたい。トランジスターとダイオードで一つのスイッチを構成し、4つのスイッチA,B,CおよびDの切り替えで直流電圧 E ボルトの方形波交流電圧を作る。その負荷の変圧器の磁束波形は一定直流電圧の時間積分として、一定勾配の直線状に増加する磁束波形φとなる。その磁束を発生すると解釈している「励磁電流 io」と言うものはほとんど変化せず、磁束の発生源とは言えないことを明確に示している。家庭用太陽光発電設備なども、このインバーター動作が基本技術として応用されている事を考えて、そのスイッチの動作モードも波形の下に示しておきます。インバータの電圧eが正の区間①は、スイッチAとDが「on」となる。次にスイッチの切り替えで、BとCが「on」する前に、AとDを「off」しなければならない。その時余分なサージエネルギーを逃がす必要がある。それが②区間のダイオードを通して直流電源にエネルギーを回生する。ダイオードの重要な役目である。その後③の区間に移行する。以上が「インバータ」の基本動作である。さて、今まで「磁束φ」そのものが矛盾概念であるという点を説明せずに来た。divB=0と言う磁場規定と磁束による電磁誘導の説明は論理的に整合性が成り立たない。その点について、図版⑤として纏めた。ファラディの電磁誘導則という電気磁気学の

基礎理論の根幹を成す「磁束」を論理性が無いと否定することは技術者として耐えられない思いでいる。しかし、そこを認めない限りは新しい『真理』に到達する未来を拓く事は出来ない。

自然科学と言う大きな学問の全ての基礎に成る物理概念は非の撃ちようの無い真の姿で捉えたい。無駄や間違いによる混乱を避ける近道になる。最後の図版⑥として、アンペアの周回積分則の矛盾を取り上げる。電流と磁場の関係は、国際度量衡会議の「電流原器」にも採用されていると思う。しかし、私にはその『フレミングの左手の法則』の測定値が正しいとは信じられない。そのことを図版⑥で示す。コイルに電流計を繋ぎ、その指示値が I アンペアとする。コイルの近傍で3箇所の磁気状態を考えてみよう。(イ)は直線状の導線部。(ロ)はコイルの内部。(ハ)はコイル側面の外部。それら各部の磁場状態がアンペアの法則通りであるかどうかを考えてみる。(イ)の電線周りの磁束は、元々無い訳なので測定出来ない。当然コイル内の磁束も測定できない。しかし、(イ)も(ロ)も、共にその近傍には『エネルギー』の流れが実在する。そのエネルギーを検出する時に、『電流計』もその測定器の一つである。磁石で検知する事もエネルギーの存在を或る一面で捉えているのである。さて、アンペアの周回積分則が『真』であるならば、コイル外側部(ハ)の磁場はどのようであろうか。コイルに流れる電流が磁場を作ると言うなら、(ハ)にも磁場が出来て当然である。しかし、そこには磁気、磁束は出来ないのである。コイル電線の傍で磁気が無いのは何故かと『問答』をしなければならない。結論は、電線の中に『電流』など流れていないのである。しかも電流の基が『電子』となれば、そんな電子が電線の中を流れたからと言って、電線の外に磁気を作りだす訳がありません。電子には磁性保有の特質は定義されていません。負の電荷と質量のみで定義されているのです。電子が電線内を直線状に運動したとしたら、金属の電線の外に、どのような訳で、磁場を作り出すと言うのでしょうか。空間で電子が加速されると、負の電荷に入る電気力線(電界)がどんな磁界を発生するのでしょうか。その解釈に疑問を抱いたのが『静電界は磁界を伴う』の実験的検証を実行した原点である。

アンペアの周回積分則 とは導線に流れる電流 I [A] とすると、その導線の周りの磁界を電線周りで一周積分を取ると、電線の電流値 I[A] に等しいと言う法則である。そんな電線周りの磁界を積分する実験的検証方法が有る訳で無い。しかし、昔の法則はどんなに新しい発見が有っても、古い法則は新しく正されることなく、教育の題材として大事に守られる。上のコイル外側部の場合で、その電線周りの積分を取ったら、どのように周回積分則が成り立つと言えるのだろうか。電流が流れ得ないのに、電線内を『電子』の『負の電荷』が流れて、導線外部に磁場を生じると言う極めて非論理的な解釈が、物理学世界を構築しているのである。『電荷』が導線内部に在って、その金属遮蔽に対して遮蔽の意味を無視した論理で、外部に磁界を創りだすという発想そのものが人間の論理と言う不思議な実情を示していると言わなければならない。科学論理の人間的奇妙な不思議さ、この法則を解剖してみると見えて来る。