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エネルギー流が電圧・電流

電圧・電流の物理的正体(2020/09/29)。

長い電気回路の解釈を通して、感覚的に納得できたかと思う。『電荷』概念を捨てて、電気磁気学の科学論の常識から離れて遠い道を辿ってきた。パワーエレクトロニクスと言う新しい電力制御技術に出会い、その回路制御技術を通して『エネルギー』の実在性を感覚的に身に深く刻むことが出来た。様々な過程を経て、理論と『エネルギー』の間の不協和を謎として追究してきたように思う。電気回路は電圧と電流なしには解釈できない。その電圧と電流が回路の線路空間を流れる『エネルギー』の流れとして捉えて良いとの結論を得た。

直流回路のエネルギー流。

電池などの電源からランプを点灯する回路。それは最も基本となる直流回路だ。その電気回路は二本の電線で囲まれた空間を『エネルギー』がほぼ光速度で伝送される機能設備と言えよう。電線路はその空間が電気的特性、コンデンサとコイルによって特徴付けられる機能回路である。電線路の単位長さ当たりの持つ静電容量 C[F/m] とインダクタンス L[H/m] によってその空間の特性が特徴づけられる。その C L によって電気『エネルギー』の電線路特性が決まる。電源の特性は電線路に供給する『エネルギー』の供給能力で評価できる。電源端子の線路容量 C で供給する『エネルギー』の分布が決まる。それがそのまま電圧と言う技術量を表すことになる。電源の電池やその他の直流電源は技術的な電圧規定値、定格値でその能力を評価できる。電源から送出される『エネルギー』は線路特性に因る伝送速度 c で次の式で決まる。

c=1/√(LC) [m/s]

電線路の分布した『エネルギー』がδ[J/m] なら、その伝送速度が c となる。この伝送特性は、高周波伝送であろうと商用電源であろうと全く違いはない。直流回路も同じ基本特性にある。

直流回路の反射現象。

直流回路のエネルギー反射現象と言う認識は無いと思う。ここで述べる解釈は、おそらく科学論としては評価されないかも知れない。何故なら、全く科学的手法の原則である実験的検証による説得力のある論ではないから。しかし、電気現象が全て『エネルギー』の光速度伝播であるとの認識に立てば、その伝播空間と『エネルギー』の関係から電磁波の周波数に因る差異がある筈が無いとしか考えられない。となれば、伝送回路の空間特性により、特性インピーダンスの意味も負荷の整合性で直流回路においても全く同じ筈と考える。伝送エネルギーが負荷に到来しても、整合性の執れていない負荷では、その内のある分の反射現象が起きる筈だ。

反射現象で、反射エネルギーはどの電線路側を戻るか?ここにその判断の鍵があるようだ。プラス側を戻るか、マイナス側を戻るかに判断を下さなければならない。

反射エネルギーは負側の伝送エネルギーの到来側をそのまま反転して戻る。そう結論を付けた。

負荷の反射は回路の特性インピーダンスZoと負荷抵抗Rとの関係で整合が採れているかどうかに因る。今負荷抵抗が回路のZoのα倍とする。図のように負荷で伝送エネルギーδpの内のδrが反射するとする。負側電線路のエネルギー分布量δは二つの合成となる。負荷で反射して、電源に到来する『エネルギー』分布波δr分だけ電源から送出する『エネルギー』δpは少なくなる。電線路エネルギーギャップはδ=δp+δrと、電圧保持分布量に成っているから。

模式図。上の関係を模式図にまとめる。

負荷が整合に在れば、α=1である。『エネルギー』の反射は無く、電源供給の『エネルギー』δ分布で、そのまま負荷に吸収・変換される。

【実験的課題】α<1の時。特性インピーダンスZo より負荷抵抗が小さい場合に当たる。この時、電源の供給能力があれば、あくまでも電圧を規定値に保つべくδpを増加するかと言う問題になる。一つの実験的検証の課題が浮かぶ。プラス側を反射波δrが電源に戻る。その分多く電線路エネルギーギャップがδ=δp-δr、V=√(δ/C) となるように、δpが多く送出されれば解決となる。実験的に確認したい未解決問題。

関連記事。

電流と電圧の正体 (2013/05/16) 。電気の真相(3)-電圧と負荷-(2015/09/25) 。電圧-その意味と正体- (2016/05/15) 。エネルギー伝播現象 (2020/06/27) 。『電圧』という意味  (2020/07/04) 。電圧とエネルギー (2020/07/10) 。技術概念『電流』とその測定 (2018/09/24) 。などの解釈を経てきた。

 

定在波の発生原理

定在波とは(2020/09/22)。ここで解説する意味には『電圧』と『電流』で定在波を論じる。しかしその『電圧』と『電流』の意味には深い意味が有るので、一般的な電気回路の『電圧』『電流』とは少し異なる意味かも知れない。それは測定法に関わるので、その点も含めてご理解いただきたい。この定在波測定回路については後の記事に示したい。

電気現象はその基本が『エネルギー』一つの振る舞いである。しかし商用周波と高周波あるいは直流とそれぞれ回路解析法は異なる手法が適用される。高周波回路は電線路長に対して電気信号の波長が短いために、その電気現象は特異なものに観えることになる。それが定在波と言う波についてであろう。定在波は電線路終端短絡の場合に顕著に、そこからの反射波と伝送波の間に起こる現象として強く現れる。負荷終端の場合は、様々な影響が定在波分布に現れる。専門的な解説が多く示されている。しかし、とても内容が複雑で筆者には難しい。それも波動と言う波形が何を表現したものかが分からない。ここでは伝送波も反射波も全て『エネルギー』の分布密度波として捉える解釈について論じたい。

インピーダンス整合。

負荷インピーダンスが電線路の特性インピーダンスと整合して居れば反射波はない。すべて負荷に伝送エネルギーが吸収されて反射するエネルギーは生じない。それがインピーダンスマッチングと言う状態なのだろう。

電線路電圧の概念。

電気現象は『電荷』を否定して初めてその真相が見えてくる。高周波であろうと直流であろうと、電源は電線路の空間を通して、『エネルギー』を負荷に供給する回路技術である。二本の電線a と b の間に高周波電圧を掛けるとする。その電圧を掛けるという物理的意味をどのように解釈するかと言う難しい話になる。まさか電線に正の電荷と負の電荷を交互に電源から送出するなどとは考え難いだろう。①には、『エネルギー』の波の伝播で示した。電線路に電圧測定装置、オッシロスコープ等を繋げば②の様な電圧波形が得られるから、電圧と言う物理量が自然世界に存在すると誰もが考え易い。しかしその電圧と言う物理量は、人が科学技術に依って獲得した測定技術の賜物であって、簡単に電線路に電圧が在ると理解するには、それはとても深い物理的意味を知らなければ分かり難い概念なのである。

定在波とエネルギー流。

終端短絡の定在波とは。電線路の位置によって、電圧や電流と言う概念の分布を測定すると、測定値が正弦波状の分布になる。その分布波形を定在波と言う。終端短絡の時、『エネルギー』は電源から伝送され、終端ですべての『エネルギー』が反射する。その往復の『エネルギー』の波動が重なり合い、その密度分布の大きさが電線路の位置によって決まった脈動をする。図の電圧の定在波をVで示し、電流の分布をIで示した。電圧定在波Vは常に零の位置がある。『エネルギー』は電線路を光速度で流れるから、電線路の位置によって流れが違う訳はない。それなのになぜ測定値が異なる正弦波分布になるかと言う疑問が沸く。そこに『定在波』と言う意味が隠されているのだ。

今、図のように電線路の長さが電源電圧波長の2倍の長さとし、その終端を短絡する。電線路を短絡するなどという事は普通は短絡事故と考える。しかし、高周波電圧波形の場合は、『エネルギー』密度がそれほど高くなる前に極性が反転して、高密度にならないため、短絡しても事故とならずに済む。極性の切り替えが早く高密度エネルギーにならずに済むためである。短絡終端に到達したエネルギー波はすべて反射して電源側に戻る。その反射伝送は到来『エネルギー』波の反対側の電線近傍を、即ち反対側電線を戻る。

電線路電圧の意味の追加説明。この事は別の記事にして示したい。短絡終端は当然電圧は零である。電圧零という意味は二本の電線路の両方が同じエネルギー分布であれば、それ電線路間の電圧は零である。電圧とはエネルギー分布ギャップを評価するものである。それは乾電池電圧の『エネルギー』の意味と同じものである。二本の電線間にエネルギーの分布差が無ければ、如何にエネルギーが大きかろうと電圧は零である。エネルギーギャップ零は電圧零である。

この記事は

金澤:分布定数線路実習に対する一考察。新潟県工業教育紀要 第3号、(昭和42年)。に載せた定在波分布波形の意味が良く分からずに、改めた考えてみた。実験での測定データなどは他にあまり見当たらない。その意味でとても貴重な資料と考える。正直に当時を振り返れば、よくこんな実験をして、報告記事にしたと驚いている。その訳は今でもそのデータの意味が良く理解できないのだ。その意味を少し掘り下げて理解してみたい。その第一報として定在波と『エネルギー』の関係だけを論じた。一般の解説には『エネルギー』の観点はほとんど示されていないように思う。

 

電流と電圧の正体

(2017/09/13)追記。2013年頃から電気回路の電流や電圧の意味と計測を考え始めたようだ。2015年に変圧器の奇想天外診断に始まり、電気の眞相(3)-電圧と負荷-コンデンサ型配線のエネルギー伝送等の記事で、ようやく電圧と空間エネルギーの関係が分かった。

今日は、自分の記念日である。『電流』『電圧』の正体を明らかに出来た。しかし肝心の自分の正体は不明である。電流計・電圧計訂正(2013/09/08)訂正追記。また間違いで済みません。上図の電流計内のエネルギーWiの表記に間違いが有りました。(訂正)Wi=(P/R)Li/(1+r’/ri)^2でした。 先ずは直流回路で考える。電源電圧V[V]に負荷電力P[W]、その抵抗値R[Ω]の負荷をつないだ。回路の『電流』は電流計で計る。『電圧』は電圧計で計る。その電流計と電圧計を回路に接続した。電流計も電圧形も共に「可動コイル型」であるとする。どちらもその内部構造は同じである。マグネットの中に、可動コイルを吊り下げて、そのコイル内の磁気エネルギーの量を計測するのである。コイルの磁気エネルギー量で、マグネットとの間の磁気力により、回転角が変化する。その角度の大きさをそれぞれの電気量として読み取るのである。だから計測原理は電流計も電圧形も同じ仕組みである。回路内部で異なる物は内部抵抗値とその接続の形だけである。 電流計は回路電流値が大きいので、コイルに流せないから、分流抵抗ri[Ω]に大部分の電流を流す方法がとられる。僅かなコイル抵抗r'[Ω]も考慮する。 電圧計は直列に大きな抵抗rv[Ω]をつなぎ、回路電流に影響を与えないような、僅かなコイル電流を流して、電圧値の測定をする。 上の図のWv[J]、Wi[J]はそれぞれ電圧計と電流計のコイル内の磁気エネルギーを表す。普通磁気エネルギーは(1/2)Li^2^[J]と計算される。しかし計器の場合は、コイルの磁気エネルギーでは係数の(1/2)はなくて良い。そのコイルのエネルギーWは結局負荷の電力と抵抗値で決まるのである。電流計も電圧形も共にそのコイルの貯蔵エネルギー量Wは負荷の値で決まることを示している。 電力P=V^2^/R=I^2^R[W]である。 電流値Iは I=(Wi/Li)^(1/2)^(1+(r’/ri)) [A] として、Wiと回路の定数値から算定している事になる。Wiは負荷の定数と計器内の定数から算定している訳だから、負荷のエネルギー消費量から、『電流』と言う概念の数値を算定しているのである。電線の中を流れる物など何もないのである。電流単位[A]は[(J/H)^(1/2)^]である。 電圧値Vは V=(Wv/Lv)^(1/2)^rv[V]として、電流と同じく、Wvと回路定数から算定しているのである。電圧単位[V]は[(J/F)^(1/2)^]である。 もう少し電圧計の計る値Vの意味を考えてみる。電圧計の意味? 電圧は余り負荷の状態に関係しないように直感的には思うかも知れない。冒頭の図は電源電圧そのものを測るだけであると解釈したい図だ。そこで、少し電源側にも電源インピーダンスがある場合で考えた方が良いかと思った。それが上の図である。電圧計の厳密な意味では、電流計の負荷(r_A_I^2^)も考慮するべきかもしれない。そんなことまで考えると相当難しくなりそうだ。負荷Loadにも誘導性のエネルギー貯蔵Wもある。しかし、直流電圧一定の場合では、電圧測定には無関係である。 電流計は何を計るか を投稿したのは2010年11月であった。結局負荷の電力を電流計という電気回路の組み合わせの中に検出する方法を技術として確立した。『電流』という実際は電線の中に流れてもいない、物理概念を技術で作り上げたのである。 (2013/09/08)追記。 無負荷時の電圧はどのように解釈するか?本論の電圧の計測値は無負荷時には意味を成さなくなる。無負荷とは、負荷電力P=0であり、負荷抵抗値R=∞と解釈できる。従って、電圧値Vは√(∞×0) と成り、本論での電圧の評価は不定と解釈すべきかと思う。確かに、電圧値は無負荷でも計測量には間違いない値が得られる。しかし、電圧と言う物理的概念を考えれば、電流との組み合わせで、はじめて意味を成すものと言う見方もできると思う。その事にはまだ不明確な点もあるようだ。 追記(2014/09/22) 付け加えて考えた事。電圧計が計るもの。(2014/10/29)追記。電圧の意味を考えた古い記事がある。電圧計の構造と電池電圧の不可解さを書いた。電圧ー物理学解剖論ー