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空間定数とエネルギー伝播現象

空間とエネルギ-伝播現象の関係を図にまとめてみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エネルギー伝播特性 光を含めすべてのエネルギーの伝播現象がその空間定数、透磁率μ[H/m]、誘電率ε[F/m]によって決まると考えてまとめた。細かな点では違いもあるかも知れないが,エネルギー流という物理的実体の流れを総合的に捉えれば、その伝播現象の基本的姿は図のようになろう。特に電気回路の具体的現象を考えると、回路が電線路導体で囲まれた空間内を流れるエネルギー流の現象と見えてくる。長距離送電線路の伝送方程式では、回路定数による分布定数回路としての捉え方が基本となっている。その中に特性インピーダンスZ=√(L/C)[Ω]と伝搬定数γ=ω√(LC) [rad/m] がある。この中で、伝搬定数にはω[rad/s] という角周波数が含まれている。それは定数に入れるべきでないと考え、伝播定数としてγ[s/m]の速度の逆数を定数にした。電気回路のエネルギー伝送現象を考えるにはこの伝播定数の方が分かりやすいと思う。それは「電力p[J/s]の意味と解析法」の記事で明らかにしたい。この電気回路のエネルギー伝送現象について光エネルギーと速度と時空で、回路定数との関係を述べた。

むすび 科学技術はその広範な分野に分かれて、それぞれ独自な理論を構築しているように思える。そのため各分野を統合して考察する機会が失われているように思う。未来の科学には生活感覚から観る市民の理解できる易しい解釈・解説が求められる。そこに全体を統合した捉え方をするには、ますます科学全体に共通した矛盾の無い少数の基礎概念の提示が求められるはずだ。その市民科学への寄り添いに科学者の努力と責任が求められよう。そんな意味を込めて、真空空間の空間定数による光エネルギー伝播特性を基準にした、すべてに共通した捉え方の一端を提示した。光と電気エネルギーは同じ空間エネルギー分布波の伝播現象だという意味を。スマホの通信も電気回路も同じエネルギーの伝播現象であることを。

 

電気抵抗体の物理

はじめに
改めて電気抵抗の何を書くのかと思われそうだ。しかも物理とはどんな意味が抵抗にあるのかと。前にコイルの電圧の事を記した。電気回路要素にはコンデンサとインダクタンスと抵抗しかない。しかし、抵抗だけMKSA単位系の中で特別の単位[Ω]が使われる。この単位の意味がどんな物理的特性を表現したものと理解しているのだろうか。自然単位系として、JHFM単位系を提唱した。エネルギージュール[J]を基本としてヘンリー[H]、ファラッド[F]の空間構造単位と長さ[M]だけで全ての物理量を捉える考え方である。その中では抵抗[Ω]は[(H/F)^1/2^]と言う次元となる。何故、抵抗がインダクタンスとコンデンサの単位と関係があるのか。ここにこそ抵抗体の物理的意味合いが隠されているのだ。物理と言う一般的な意味は、科学的に物の理屈を明らかにすると言うように捉えられていよう。ならば、科学論として実験的に検証可能でなければとそれは物理の中には入れてもらえないようにも思う。そうなれば、空間に実在するエネルギーなどを論じることは出来なくなる。正しく、物理学で捉え切れていない空間のエネルギーが本当に科学論の根幹に据えなければならない基本概念の筈である。空間のエネルギーを計ることは可能かどうかとても難しい問題と思う。ここで、電気回路の中でオームの法則として一番基になる抵抗の意味を空間の構造体として捉える考え方を述べたい。

電線路の特性
電線路は電気エネルギーを供給する設備である。最低二本の電線を張れば可能である。その細い2本の電線を張ったその空間には電気特性としてのコンデンサの意味とインダクタンスの意味が含まれている。幾ら細くても2本の導線の間にはコンデンサの機能がある。電流が流れれば(流れないと言いながら済みません)、1ターンのコイルを成すとも見られるから、その空間はインダクタンスの機能を持ってもいる。

電線路エネルギーと特性インピーダンス

電線路に電圧を掛ければ、無負荷でも線路空間にはエネルギーが蓄えられる。それは線路のコンデンサとしての機能で解釈され、その充電エネルギーと看做して良い。図の①のように線路の静電容量をC[F]として理解できる。

次に負荷がかかれば、②にように線路に電流が流れると、電線路はインダクタンスの機能を発揮する。負荷に伝送するエネルギーに因って、電線路に生じるエネルギーである。図では伝送エネルギーと表現したが、★印を付けて少し意味合いが違い、線路内に加わった貯蔵エネルギーと考えた方が良かろうという意味で捉えた。エネルギー伝送量の変化が生じると、その変化を抑制する電気的慣性の意味と捉えた方が良い。

この電線路の静電容量Cとか誘導インダクタンスLとかの捉え方は、送電線路の送電特性を解釈する基本的考え方になっている技術概念である。一般には単位長さ1キロメートル当たりの定数[mH/km] 、[μF/km]として線路特性を評価する。その線路の特性インピーダンスZ= (L/C)^1/2^ [Ω]を使う。それは身近な2本線の電線路でも同じ事であり、図のようになる。

抵抗の空間特性 抵抗はエネルギーを消費する機能要素と普通は捉えるだろう。しかし抵抗でエネルギーが消失する訳では決してない。ただエネルギーの変換が成されるだけである。電気エネルギーを熱や光エネルギーに変換するのが抵抗体である。抵抗体でもエネルギー保存則は成り立っているのだ。だから抵抗とはエネルギーの変換機能であり、抵抗体の分子・原子構造体が成す空間格子構造の物理的意味を持っている要素であると解釈すべきであろう。電線路の意味に似ているのである。L とCの空間構造の成す構造体と言う捉え方が物理的解釈である。 この捉え方をする訳の説明になるかと思う設問を提起したい。

『問』 エジソンが発明した白熱電球がある。その電球もヒラメントは抵抗体である。抵抗は温度が上がると抵抗値が大きくなる。その訳を説明してください。

『答』 (ヒント)教科書では電子が抵抗の中を通過する(電流が流れる)ことになっている。電子が通るとどうして抵抗体が熱くなるのかの物理的解釈を示して欲しい。それが出来ない時本当の訳を考えると思う。数式では解答できない問題だと思う。物理学とは本来日常の言葉で理解することが基本だと思う。教科書の解釈の論理性を問う事でもある。(関連記事) 『オームの法則』-物理学解剖論ー (2013/04/16) 白熱電球のエネルギー変換原理は? (2018/02/12)。答えとしては、電荷とか電流と言う物理的描像が空間的に不明確な概念での解釈では無理であろうと思う。エネルギーの変換現象であるから、抵抗構造体の中にエネルギーの高密度集積がなければ、抵抗体からのエネルギー放射として温度計測の測定体にエネルギーの入射は起きないだろう。温度上昇はその物体にエネルギーが貯蔵されたから起きる現象である。物体の何処にエネルギーが貯蔵されるかと言えば、その分子結合の格子空間内に蓄えられるとしか考えられない。思い出した不思議がある。周期律表と抵抗率 (2016/06/16) の意味である。何故隣同士の原子でこれ程抵抗率が違うのか。原子構造が周回電子で解釈される意味で、どのようにその差が起きるかの疑問を説明できるだろうか。電子周回論には原子構造解釈に有益な論理性が観えないと思わざるを得ない。抵抗体のL、Cの空間構造に因るエネルギー変換特性の捉え方に関係付けても、電荷に因る電子周回論に納得出来ない思いだ。これは一般的科学研究の論文発表における査読検証の世界で通用する科学論にはならないだろう。然し、科学理論の根底にある矛盾として、『電荷』否定の一つの実験結果『静電界は磁界を伴う』がすべて意味を包含していると考える。その意味を踏まえれば、日常用語で語る考えも十分科学論として意味があると思う。空間エネルギーの測定が出来なくても、クーロンの法則で『電荷』量の測定が出来ない意味と同じ事と思う。より基礎概念が基本量に統一されて解釈できることが、市民の科学論の理解に資する筈であろう。

抵抗体とLC構造 

抵抗に電圧vが掛って、電流iが流れたとする。その抵抗体は確かに電気エネルギーを消費する。然し消費したからと言って、そのエネルギーが抵抗体の中で行方不明になる訳ではない。電気コンロで有れば、そのヒーターがエネルギーを蓄積して、温度上昇をする。温度上昇は抵抗体の中にエネルギーが蓄積されて、その抵抗体に入射するエネルギー量と放射するエネルギー量が平衡した状態で定常状態の抵抗機能の電気現象になる。抵抗体の物性により、比熱とか様々な科学評価認識量でその抵抗機能が異なる。然し基本的には、抵抗はその内部機能がLとCによって構成された構造体と解釈できる。図に示したように、電圧v は抵抗体周辺の空間エネルギーの分布の様相にその物理的本質を持ち、その空間積分を表したものと解釈する。陰極線が電圧の負側から流れるのは古く放電管の実験で示されている。その陰極線と言うのがエネルギー流なのである。だから抵抗体の電圧負側から抵抗体の表面に均等にエネルギーが入射すると考えれば、図のような分布になるだろうとの予想を表現した。熱と光のエネルギーが放射され、エネルギーの入射、放射が平衡する。木炭などは結晶体とは言わないだろうが、電気的にはその構造の空間にエネルギーが貯蔵され赤く加熱される。電気抵抗は結晶格子構造を成し、その構成要素がそれぞれ単位要素としてLC構造体を成していると考えた。

むすび

電気回路要素の抵抗は電気を学ぶ最初に学習し、 誰もが基本として理解している筈である。然しその物理的意味を突き詰めると、LC構造体として理解することに辿り着いた。単位[Ω]が持つ意味は結局[(H/F)^1/2^]と言う空間構造の電気特性を持った科学技術概念であった。今振り返って、科学技術と理論物理学の間の関係が、その基礎の中味を掘り下げて観て、そこに関わる人の意識の問題に深く関わっていると思う。そこに市民に開かれた科学論の未来が託されていると思う。今とても感謝することがある。このブログに因って、書きながら自分の科学感覚を整理し、『エネルギー』に統一した認識に到達できたことである。過去の電気回路とスイッチの機能 (2016/06/01) から周期律表と抵抗率(2016/06/09) 電気抵抗のエネルギー論 (2016/06/15) などと書きながら、やっとここに辿りつけたと思う。浦島退屈論のようで情けない思いもあるが?

 

特性インピーダンスから見る空間の電気特性

身の回りの空間は電波に満ちている。ラジオ放送、テレビ電波、スマートフォンなど生活に密着した電波に取り囲まれている。その電波が伝播する空間の抵抗値が120π [Ω]と言うことになっている。抵抗は個体の寸法が決まった物に対して定義される。電熱器やフィラメントあるいは電気回路の抵抗素子等の値である。ところが電波伝播の空間の抵抗とは何かと考えてしまう。それには大きさの寸法が無い。だから空間の抵抗とは何かと問わざるを得ない。しかも空間抵抗は電波が流れても損失の意味を含んではいない。光が伝播する時の空間内の損失と同じくほとんど零と解釈して良い。『オームの法則』ー物理学解剖論ーの末尾にも特性インピーダンスを述べた。

電磁気現象は空間特性として全て統一できる 何故この特性インピーダンスを取上げたか。電磁エネルギーの挙動を解釈するに、導体、絶縁体および半導体あるいは磁性体また誘電体と言う電気材料の区分から、それぞれ特性を捉えるのが一般的である。それらが示す特性の違いはすべて空間特性から統一的に解釈できそうだと気付いたからである。空間の持つ電気的特性は二つの定数から決まると見做せる。誘電率と透磁率である。電気材料の原子・分子結合から来る内部空間構造にその特質が隠されていると解釈する。エネルギーと空間との相互作用と看做せよう。その点はエネルギーと空間と質量に論じた。

抵抗値の次元 抵抗の単位はオームである。それは電圧の単位ボルトと電流の単位アンペアの比率で定義される。

『オーム』=『ボルト÷アンペア』

何故ボルトをアンペアで割ると抵抗の単位オームになるのだろうか。元もとこれらの単位は厳密な物理的意味合いが明確にされて、定義された訳ではない。1827年、Georg Ohmによって発見された『オームの法則』が基である。科学技術は余り物理的厳密性を考えるより、実用的な解釈法で社会的合意形成が進み、便利さが法則の価値を決めて来た。そこに見える社会的背景が気にかかる。それは現代にもその影響力はますます増大している。所謂学識・有識者として特権階級に位置づけられた人達の学術研究組織内での合意形成がその社会的科学論となる必然性のようなものを備えている。生活者の認識とは掛け離れて行く独善性に裏付けられている。19世紀初頭に電磁気現象の発見や解釈にアンペア、ファラディ等が活躍した。当時は、当然電磁気現象の意味合いなど暗中模索の中で、実験的確認を通して定説として広まって、徐々に定着したものであろう。その中に『オームの法則』がある。電圧計、電流計(計器の方式、精度も怪しい)等の基準値も曖昧で、測定値も相当誤差がある中での認識であった筈である。それが今になっても、『オーム』の単位の意味さえ物理的に厳密な説明ができる訳ではない状態にある。オームはオームだなどと言われても、それでは納得しかねると思う。教科書的に説明するなら、抵抗に電流が流れると、発熱現象を起こし、エネルギーを消費するとなろう。ならば、抵抗体と言うオームの電気素子で、何が熱エネルギーに変換されたのかを『エネルギー保存則』から説明しましょう。あるいは、電波伝播の空間の特性インピーダンスが376オームと言われるが、マックスウエルの電磁方程式から計算すれば、電流と抵抗から熱損失が生まれる筈であるが、そこは少しも問題にはしない。それは、電流など無いから問題にしなくて良いのであるが。『オーム』の単位は物理的には[(H/F)^(1/2)^]なのである。空間の透磁率 μ[H/m]と誘電率 ε[F/m]の定数比√(μ/ε)から導出されるものの意味である。エネルギー[J(ジュール)]とJHFM単位系参照。このことは、例えば白熱電球のフィラメントに対してどのような物理的特質として解釈できるかである。フィラメントのタングステン元素Wの金属組成・結晶格子構造及び二重コイル構造に基づく、エネルギーの貯蔵・放射に対する透磁率、誘電率の効き方が熱エネルギー・光エネルギーへの変換特性としての抵抗値になると解釈できよう。抵抗を単にエネルギー消費材料と考え、感じるだけでは物理的解釈としては不十分であろう。何故どのような仕組みで、エネルギー貯蔵が起こり、光放射現象へのエネルギー変換が起きるかを考えるべきと。それが物理学であろう。科学技術論と物理学とは同じものではない。

特性インピーダンスの定義空間 田園や山間に送電鉄塔がある。普通は電線が6本(天頂に1本アース線)で伝送される。その伝線路も長さ1km当たりの線路定数が定義される。インダクタンスL[H/km]、静電容量C[F/km]等と言われる。その伝送速度は1/√(LC) [km/s]、伝送インピーダンスは√(L/C) [Ω]他に線路損失を表す抵抗R[Ω/km]がある。この場合の伝送インピーダンスと同じものが光空間伝播の特性インピーダンスである。空間の透磁率μ[H/m] 、誘電率ε[F/m]であれば、それは伝播速度方向に1[m]当たりの定数と解釈して良かろう。光の伝播速度は1/√(με)=3×10^8^[m/s]。特性インピーダンスZ=√(μ/ε)=120π[Ω] 。定義の空間範囲は連続した光伝播方向の1m当たりの値と解釈できよう。光はエネルギーの空間分布の縦波である。そのエネルギーが空間で誘電率のコンデンサと透磁率のコイル間でのエネルギー共振の繰り返しで光の光速度が決まると捉えれば良かろう。