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白熱電球

二重コイル電球と点灯古い電球が見つかった。白熱電球と言う。白いと言うより赤褐色の光である。温かみを感じる。この電球のフィラメントは二重コイルになっている。もうこの白熱電球は製造中止の憂き目に在る。エジソンが1879年炭素電球を発明してから、130年以上経った。電気の技術史の本を見たら、白熱電球の『エジソン効果』の発見から真空二極管が生まれ、電信通信が生まれたらしい。そんな技術にとても深い愛着を感じる。長い人類の生活に電灯と言う光明をもたらした偉人エジソンに感謝したい。このような誰もがその技術に親しみを抱き、見て分かる生活の技術であった。今は情報機器の中味を理解できない不安の時代に生きている。幸福と技術の哲学的問題が今の時代の象徴になっているように思う。

(2014/09/27)追記。白熱電球は光の放射現象に関連付けたくて取り上げた物でもある。前後の記事に、球と立体角及び照明と配光曲線がある。この白熱電球は二重コイルになっている。オームの法則の応用技術の代表に挙げても良かろう。『オームの法則』-物理学解剖論ーでこの白熱電球を例に取上げた。その中でも二重コイルの意味を考えている。科学理論の基本で量子力学論が支配的になり、光放射現象を原子の外殻電子の周回運動論から解釈する様な論調になったしまった。そのような量子論では、二重コイルの技術的工夫はどのような意義で捉えるのかと異議を差し挟みたくなる。白熱電球の発光現象の論理的解釈の有り様を問うのである。二重コイルの意味はエネルギーをコイル内に有効に高密度で貯蔵できるかで、高エネルギー密度の程度が高ければ高温度になり発光量も白熱光に高輝度化出来るからである。フィラメントのタングステンWがその高温度に対する耐熱性を備えているから、有効なフィラメント材料となっているのである。要するにフィラメントのコイル内にエネルギーを高密度で貯蔵できるかどうかの技術的工夫が二重コイルになったのである。全く量子論など何の意味も無いのである。