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分布定数回路と実験

はじめに

遥か昔の報告記事がある。1964年(昭和39年、新潟地震6月と日本でのオリンピック10月があった年)から、工業高等学校での初めての担当科目が電子工学であった。電子工学を担当するように告げられていたので、大学を卒業するまでに、電子工学の基礎Ⅰ,Ⅱ W.G.ダウ 著 森田清他訳 (共立出版)を購入し、勉強して何とか間に合わせた。当時を思い出すと、真空管の空間電荷効果2分の3乗則について話したことを覚えている。まだ半導体の話は教科書ではそれほど扱われていなかったと思う。特に分かりにくい内容と思ったのが分布定数回路の現象であった。教えるにも自分がよく分からない。それで、回路を組んで分布定数回路実験を生徒実習に取り入れた。その内容を、「分布定数線路実習に対する一考察」として、新潟県工業教育紀要、第3号、昭和42年(1967)に投稿した。初めて書いた記事である。内容は実験データなどあまり他にはない資料で、貴重と思うので、ここに掲載させてもらう。今、直流回路のエネルギー伝送特性 を書いている中で、分布定数の話を載せる関係から、良い参考資料と思った。

この発振回路は、双3極管2B29を使った回路である。筆者の作れる回路でなく、ある事業所の払い下げ通信機を手に入れ、その心臓部である発振回路を使わせて頂いた。

 

 

 

 

発振回路の陽極部に、実験用分布定数回路を結合する部分を作った。図4.のように実習室の端から端まで平行分布定数線路を張った。

この分布定数の構造は屋内配線用の軟導線1.6mmΦを線間間隔52.2mmとして、特性インピーダンス500Ωとした。

 

 

 

定在波の電圧、電流測定装置を第5図及び第6図として示してある。新版 無線工学 Ⅰ(伝送編) 宇田新太郎著 (丸善) を全面的に参考にさせていただいた。測定原理はp.85.に示されてある。しかし具体的な実験に取り入れた回路方式についてはどの様な理解のもとで決めたかは今は覚えがない。

 

定在波測定内容と実験結果。色々の測定結果のデータが示してある。実際の実験結果であるから、その意味では貴重な資料となろう。

 

 

 

 

【Ⅶ】検討 実験結果に対する検討結果が記してある。専門的には幼稚なものかも知れないが、結構真剣に取り組んでいたと感心する。

 

 

 

 

 

検討の続き。

 

 

 

 

 

以上の6ページ。

むすび

実験では、発振周波数が160MHz程度であった。その中でとても興味ある経験をした。この分布定数線路に直管蛍光灯40Wを挿入した。蛍光灯の発光原理は水銀ガスの励起波長数千Åの筈である。160MHzで蛍光灯が発光するとは信じられない。「量子力学」とは何か?と疑問が浮かんだ。

昔、1980年割愛人事と言われて、長岡技術科学大学に転勤するつもりでいたが、その春4月辞令をいただいた時には辞令の「前職欄」が空欄であった。その意味が分かった時には、正規の職業に採用された事がなかった労働基本法から外れた道であったと理解した。大学には研究実績と研究能力がなければならず、筆者のような者はまだ未熟と解釈して我慢してきた。今も、新潟県から転勤した履歴はない。退職金は転勤したから支払ったと大学事務局から言われても、労働基準法に抵触しないかと理解できずに心配で身動きできずに、急に昔を思い出して。どう解釈しても、1939年12月01日生まれた翌年舞鶴鎮守府への戸籍転籍とその後の戦後の1949年4月戸籍戦後隠蔽処理(原戸籍抹消糊付け改竄)が根本原因であろう。年金証書の氏名がカタカナ表示など政府機関に氏名が無い。だから、私は偽物か などの事件となる。

分布定数線路と特性

新潟県工業教育紀要 第3号(昭和42年度) に初めて研究報告の記事を投稿した。大学時代は、全く電気の勉強もしていなかったので、『電子工学』の科目を教える為に、初歩から学習しながらの授業であった。その電子工学の中に分布定数線路の話があって、その指数関数の説明に実習に取り入れた回路制作とその実験結果報告であった。 「量子力学」とは何か?が時々読まれるので、その基の回路の記事を参考に転載したい。昨年末コピーを頂いたので、読んでみると中々貴重な記事に思える。分布定数回路で検索しても余り具体的な記事を見かけないので。

写真185分布定数回路構 双三極管2B29 回路構成は殆ど払い下げ品の回路をそのまま使わせて頂いた。

写真186線路設計と構造

写真188実験測定結果 こんな測定値は余り見かけないと思うので、貴重かと考えた。この分布定数回路の線路中に、直管蛍光灯40Wを挿入すると、その部分が光輝く。周波数162MHz と記事にあるから、量子力学理論に基づく解釈では理解しかねる実験結果だ。実験に基づいて理論は検証されなければならないが、さてどうしたものか?

最後に、この紀要の投稿記事で、お断りして置かなければならない事がある。それは私が提出した図面が余りにもお粗末な為、全て何方かに清書をして頂いたと話を聞いていた。申し訳なく、お手数をお掛けしたことに改めてお礼申し上げます。

「量子力学」とは何か?

「量子力学」とは何か?と自問自答をしてみたくなった。それは『オームの法則』-物理学解剖論ーの記事を書きすすめているうちに、エネルギーと空間との相互関係を纏めるために、「量子力学」の意味を確認したくなった。

私が時々読む本がある。SEEDS OF DISCOVERY 発見と創造 科学のすすめ W.I.B.ビヴァリッジ 著 松永俊夫・鞠子英雄 共訳 培風館。p.113 6社会活動としての科学 の扉に、「そのような発見がなされるとは信じがたく思えるが、一度その発見がなされると、それほど長いあいだ気づかれなかったことが信じがたく思える。まさにこのことこそ、まだまだ発見のための広大な余地が残されているという望みをわれわれにいだかせるものである。 フランシス・ベーコン『新機関』」という文章がある。何か私の現代物理学理論に対する感覚を代弁しているように思う。物理学理論の根幹をなす『電荷』、その『電荷』の存在を否定した事が上の発見に相当すると思う。東洋哲学的『削ぎ落とし』の発見と。

私が「魑魅魍魎の世界」で闇に紛れながら、押し黙って読んでいた本が「量子力学」に関する、本を読まない私にとっては特別に多い数の本である。今それらを開いてみると、あちこちに著者に対する反論や、賛意が書き記されてある。それらは今も殆ど変りない認識と思いである。紙文化としての『書籍』の価値がデジタル文化の画面には不可能な『書き込み可能』の点にあるといつも思う。

『量子力学』と言われる物理学の現代性を象徴する体系・学問性の意味をどのように捉えれば良いかと迷っている。それは自分が思う自然界の姿・物の理(コトワリ)と相容れないことが多い。

オックスフォード物理学シリーズ(柿内賢信 土方克法 監修 丸善)の何巻かを持っている。その中に、8 量子力学 (BASIC QUANTUM MECHANICS J.L.Martin )がある。そのまえがきの最初の6,7行の内容を読んで見た。私は、科学について日常生活者の視点で論じられ、市民的合意を得るものでなければならないと考えている。どうもその私の解釈と余りにも違うと思う。本文の中味は、多くが数学的記述であって、私が理解できない内容で残念である。そこに書かれてある『数学的表現と論述』は何か自然を描写する手法というより、量子力学専門領域に御都合のよい難しい壁の構築によって、専門外の一般市民を排除する権威のための学問らしさにしか見えない。

工業高等学校での『分布定数線路定在波実習』と「量子力学理論」 量子力学理論に疑念を膨らませた原因がある。その基は工業高等学校での教科『電子工学』を教えていた頃の話である。当時は気にもしなかった『観測実験の事実』がある。それは量子力学理論の意味を否定するものである。今、昭和55年2月1日の長岡技術科学大学から要請された、教育研究業績書に書かれてある一つに『分布定数線路実習に対する一考察』発行:昭和42年3月31日 発行雑誌等:新潟県工業教育紀要 第3号 概要:超高周波用送信管2B29を用いて160MHzを発振させ、1.6mmΦ長さ8mの裸銅線による特性インピーダンス500Ωの分布定数線路上に定在波を発生させて、電圧、電流の定在波を測定し、指数関数の数式の意味を実験を通して修得させる方法について述べた。と載せてある。その時は特に気にも掛けずにいた。今は、量子論に対して、その意味がとても大きな実験的発見である事を確信している。当時学生にも見せた実験であり、その概要を絵図にした。蛍光灯の定在波点灯

当時は他愛も無く、定在波分布定数線路の中に40ワット直管蛍光灯を差し込んだことでしかない。しかしその蛍光灯の線路に挿入した部分の付近で、蛍光灯点灯時に近い明るさで、部分点灯をしている事を確認した。特に電線に接続した訳でもない。傍に近付けただけである。さて、この実験の示す現象を「量子力学理論」からどのように解釈しますか。蛍光灯の点灯原理は、管内に封入された水銀が点灯初期に管端のフィラメントの熱で蒸発し、その水銀の放射紫外線が基に成り、蛍光灯内面の『蛍光分子』を励起して、その蛍光物質の放射光が可視光線となるから、その光を利用する電灯方式であると解釈している。水銀放射の紫外線波長は可視光線でなく、2537Å程度のものである。これは見えないので、蛍光物質の所謂量子力学理論に基づく励起現象を利用して、外殻電子の運動エネルギーに関する、周波数変換原理 h(ν1-ν2)=hν (可視光線振動数ν)等と説明される意味と解釈している。プランクの定数hに基づく光のエネルギーは振動数あるいは周波数で解釈する。すると、上の実験で蛍光灯が点灯する意味を考えて見れば、波長は2m、周波数は160メガヘルツで、可視光線の最大波長の7600Åに比較しても、量子論による解釈の理屈が付かないのである。分布定数の定在波の波長が2mで、全く蛍光物質を励起する様な振動数の意味は、即ち量子力学的な解釈の論理に乗る意味は見当たらない。この実験的現象を考える時、原子寸法と可視光線などの波長の寸法との関係をどのように解釈すべきかに悩まされている。何千倍の寸法の違いに当惑するのである。