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カラスとの一駒

カラスはとても利口である。長岡市の南陽工業団地で、工場汚水と言っても油脂分がほとんどであるが、その汚水浄化槽の管理をしていた。バクテリアを効率良く爆気により増殖させ、油脂分を分解させる方式である。ある日その油脂の中にカラスが落ちていた。カラスは身動きができずに油の中にもがいていた。とっさに板を探して、その板で油の中から救い出した。少し油にまみれていたが、何とか自立して、助かったようであった。めでたし、めでたしである。

その事が有って数日後に気掛かりなことに気付いた。どうも帰りにいつもカラスが付いてくるように感じた。いつも家に着くとき、傍の電線などに止まって見ているようなことに気付いた。鳶の婚活ー集団見合い の記事をご覧になる方が居て、その中に記していたことを見て書きとめておこうと思った。カラスに尾行されるとは縁起が良いことだと思った。人間の尾行カラスとは違う。本物のカラスである。想像の域ではあるが、助けたカラスと思った。

鳶の婚活ー集団見合い

もう鳶の集団見合いの風景を見ることが出来なくなったようだ。鳶は天高く、円を描きながらゆっくりと上昇してゆく。青空に吸い込まれる程、どんどん高く昇って行く。遂には目を離すと見失う。年の暮れが迫る、寒気の合間の晴天に4羽、5羽7羽と集団で天に円を描く事がある。それは新しい年の春に向けた、鳶の集団見合いと観た。しかしもうそんな風景を見ることは無くなってしまった。今年は一度も鳶の舞う姿にお目に掛かっていない。COP16も、人間のエゴの経済競争の駆け引きで終了した。温暖化はCO2だけの問題ではない。消費エネルギー総量の問題である。鳶が消えて、人間の強欲さが目立った。

「青空に鳶の舞う  (1999.8.25)」

青空に 雲白く流れる

鳶の三四羽

天空に 高く舞う

何を求めて その高く

我もまた その高きにと

望めども 無理な望みと

鳶 我に諭すか

天空の 高き掟と

「天荒れて 鳶乱舞せり およそ20羽」 (癸酉 師走 17日)

「詩心乗せて観世の帆掛船」第47号に鳶の記録を見つけた。癸酉(ミズノトトリ)は1993年である。   (その記事)ー風強い雨天に、鳶が集団で空を舞っている。長岡ではあまり鳶を見掛けなかったので、多数が集団で一か所に舞うのを見て驚いた。この日は、南陽工業団地にも同様に十羽ほどが集団で飛舞するのを見る。そこでは風が強く吹くと飛翔できずに草原の地面に降りてきた。今日に限って鳶や他の鳥が何故集団化したのか、そこには必ず自然の摂理に従った行動様式があると見るべきである。生命の営みに関係した厳粛な儀式と観られないか。その儀式の意味は、その年に成鳥になった鳶や鳥が伴侶を求めて集団見合いをするのであるうと思う。ー

当時は屋外で南陽工場の排水の浄化槽運転(爆気でバクテリア増殖に拠る汚水浄化)をしていた。毎日が天空の鮮やかな天然現象、極彩色の太陽と雲の輝きを見て過ごしていた頃である。自然が友であった。カラスとの秘話もある。2014/01/06. カラスとの一駒に記す。