カテゴリー別アーカイブ: 電気磁気学

『電子』の紋所と科学理論

はじめに お読み頂くには恥ずかしいような低次元の科学論である。何処かに落ちこぼれていたモノを繋ぎ合わせたお伽噺とお笑いください。実は、電気回路の計測器で、電圧計と電流計があり、その意味を理解することがとても良い電気現象の解釈例題になるかと思った。その測定回路はコイルの内部空間の自然現象(『空間エネルギー流』)を巧みに利用した、優れた科学技術の結晶なのだ。その測定器の過去の記事を考えながら、纏めようとして、躓いたのが『電子』と言う「お方」の姿の不可解さであった。何方かが明確な『電子』の空間像をお示しいただければ幸いと思ったのが以下の記事の切っ掛けです。後から付け足しの前書き。

一本の銅線があった。今でも、その中を『電子』というとても不思議な「お方」が通っているとお偉い方々が仰っている。みんながその通りと、それを信じて疑うこともない。水戸のお殿様のお話、TVドラマに「この紋所が眼に入らぬか!」がある。そう言われれば、平身低頭で御もっとも、御尤もとなる。
 そんな「お方」に肘鉄砲を食らわすように、撥ね除けたら世間から爪弾きされるは必定だ。
 その「お方」は不思議なお供を連れている。一本や二本では表現できない、頭も尾もない閉塞環の『磁束』と言うリング坊主(div B = 0) を連れている。その磁束はどれ程の大勢なのか定かでないが、護衛役よろしく、必ずどの程度かの、付かず離れずの間を取って侍るかのように、兎に角どこにでもお付きになっているようだ。そんな『電子』と『磁束』の関係について、その論理性を考えてみたい。『電流』は流れていないで、『電子』が電気回路を流れると解釈する事が最近の科学理論の常識と見做す風潮にあるようだから。

『電子』と『磁束』の因果関係?

銅線のコイルに電流が流れるという。本当は『電子』がその金属の導線の中を通っているのに、『電子』でなく電流が逆向きに流れると勘違いして決めてしまった。実際は図のように『電子』が流れているのだと。その『電子』が流れると磁束がその電線の周りに発生する。『電子』の電気回路における役割は何だろうか。『電子』は負の『電荷』と『質量』を兼ね備え持った不思議な「お方」だ。なかなか凡人には、その負の『電荷』と言う具備条件の意味を理解しようと努力してみても、未だに腑に落ちない。矢張り素直に言われる通り御尤もと腹に収めれば、爪弾きされずに済んだのかも知れない。磁束と言うリング坊主は『電子』のどの様な袖の下から繰り出す代物かと悩んでしまう。ある所には、『電荷』も『質量』も10桁のとても厳密性のある物理的権威を持って御達しが成されている。それを誰も本当ですかと疑うような非難はできない。今日も、ダッシュボードに励磁電流とは (2019/4/14) とご覧いただく記事が載っている。

『磁束』は『電子』のどの様な機能によって創り出されるのだろうか。『電荷』は『磁束』も身に纏っているのだろうか。まさか『電子』の具備条件の『質量』は『磁束』の発生に関係ないだろう。『電荷』のクーロン[C]と言う物理単位に『磁束』のウエーバー[Wb]と言う物理単位が隠されているのだろうか。そんな付帯条件が『電子』に加味されているとはあまり聞いたことがない。御専門の方々がおられる筈だから、凡人にも分かるように御解説いただければ嬉しく、感謝申し上げたい。『電子』は遠く離れた空間にも『磁束』を張り巡らす超級の能力をお持ちのように思える。普通は『電流』が『磁束』を作り出すとなっているのだが、『電流』は実際には流れて居なくて、『電子』が電線の中に隠れて流れていることになっているから、その『電子』の『磁束』発生の仕組みを皆さんのご理解成される程度に少しは分かりたい。『電子』はどの程度の距離までその能力を発揮するのかとても興味を覚える。

空間を飛ぶ『電子』も『磁束』を周りに纏いながら速度を上げるのだろうか。『電子』の持つ『電荷』が原因でないとしたら、他の何が『磁束』発生の原因となるのだろうか。とこのような疑問を膨らませると益々『電子』や『電荷』のお姿が、その実在性が信じられなくなるのである。有名な「アンペアの法則」による『磁束』発生の物理学の原理が本当かと疑いの深みにはまってしまったのが、『静電界は磁界を伴う』の『電荷』否定の実験の基になった。新世界への扉 コンデンサの磁界 (2011/2/20) 。

勝手乍ら以下に『静電界は磁界を伴う』-この実験事実に基づく電磁界の本質―と言う過去の発表記事の前書きを載せたい。

1.まえがき 現代物理学の基本概念に電磁界理論がある。その電磁界解析に欠かせないのがマックスウエル電磁場方程式である。しかし、マックスウエル電磁場方程式には時間的に変動しない電磁界いわゆる静電磁界に対してはエネルギー伝播の概念は含まれていない。この解釈から「電荷も電流も時間的に不変である限り電気と磁気とは別々の現象である。」(1)という当然ともいえる結論が得られる。しかし、マックスウエル電磁場方程式をエネルギー伝播と言う観点から考察したとき、筆者は「電界あるいは磁界のみが単独に存在するような場は有り得ない。」と言う結論に到達せざるを得ない。

2.空間瞬時電磁界ベクトル解析式の導出 

がその部分である。それはコンデンサ内の『エネルギー』を実験的に、磁気コンパスで測った内容だ。

まとめ

計測器と『空間エネルギー』。『空間エネルギー』の貯蔵空間の一つがコイルである。その空間の『エネルギー』の織り成す磁気的と解釈する自然現象の技術利用が『電圧計』『電流計』なのである。

鋏の磁気?

はじめに

急に気付いた、今まで珍しい現象が有るものだ位にしか思わないでいたことを。見ても気付かない事が有るという、その意味は自分の意識の有り様を理解し、考えるに充分な価値のあることだ。過去の電気工学論で、絶対的実在量と確信していた電流(電線金属内を負電荷の電子が逆向きに流れるという科学論の電流。そんな電荷が導体内など流れる訳がなく、電線路空間内をエネルギーが流れる現象を電気技術論として捉える概念として構築したものが電流計で計測する電流技術概念なのだ。)が自然世界に存在する物理量でなかったと気付いたことから見ても、何も不思議な事でなく日常的に有り触れた人間の意識の姿であったかも知れないと気付いた。物理学理論の根源的「原子像」も原子核の周りを電子が周回しているという科学的、社会的常識の標準理論で世界が支配されている。誰もその「原子構造」を疑いもしない。それを理解できない原子像と否定するのは筆者が常識外れの素人か、偽科学論者として排除されるかも知れないが。『電荷』を否定した筆者には、原子構造論を疑う事は至極当たり前の自然科学論の心算で在る。そうであっても、何年先、何十年先になって皆さんが気付くかと考えれば、それも気付きの人の意識の問題として不思議な事でないのかも知れない。今回は高が鋏の磁気現象でしかないが、とても大事な意味が含まれている。

それが右の砂鉄模様である。コンパスで確認した結果が写真に示した磁極N Sである。今回改めて気付いたことは鋏中央部が何故磁極 N になるのかという事である。磁気はマグネットのように、磁性材料の両端に在るものだ。金属の真ん中に磁極がある等と言う磁界はあり得ない。直ぐにそんな訳が無いと気付いて当然だ。しかしそのことに気付かないで過ごしてきた。今回の気付きの、その切っ掛けとなった事に、『ハルバッハ配列』の磁気現象の存在を知った事があるかも知れない。この鋏の磁極 N はどのようなエネルギー流によって生まれるのかという疑問に気付いた。磁極を磁束描像で認識することには論理的な説得力に成らない基本認識からの疑問である。この写真に示した砂鉄模様は、今までの物理学理論への認識を新たな捉え方に切り替えなければならない実験的証明の意味を示している。鋏が何故磁気を帯びるのか?ほとんどの鋏をコンパスで調べれば、何等かの磁気を帯びた結果を示すはずだ。そこに隠された意味が有る。その意味を解き明かしたい。

磁場とは何か?-物理学の命題– (2016/03/29) で鋏に磁気の極性が生まれる事を取り上げた。何故鋏に磁極 S-N-S の配列が生まれるのか?磁極は『軸性エネルギー回転流』に依る物理的現象である。磁束も自然界には存在しないもので、科学技術理論・電気磁気学理論の構築に有効な概念として仮想的に創作した物理概念である。ファラディーの法則として電磁気現象を解釈する極めて有効な概念が磁束量である。磁石のように離れた物同士の間に働く力を、解釈するにはその空間に変化をもたらす何かが存在すると考えざるを得ない。その創作概念が磁束である。しかし、もし磁束があるとしたら、その磁束の何が『力』の基として空間で機能すると考えるのか。磁束が空間で太くなるとか、本数が増えるとか、力が強くなるにはその磁束にどのような空間の状況の変化を生むのかを説明しなければならない筈だ。しかもどんな磁束の式で表現されるのかを。磁気のクーロン力には磁束がない。それは距離の長さが変数である。磁界の原則を説明したdiv B = 0 は空間に磁束を発生する基の磁荷 m[Wb] は存在しないことを説明した式である。理解して欲しいことは、空間に『エネルギー』が実在するという事である。『磁束』と『エネルギー』との関係である。光は『エネルギー』である。光を観ようとしてもその姿は見えない。空間には『エネルギー』が、その代表として「光」があるが、それを見る事はできない。物の姿は「光」によって見る事はできるが、「光」を見る事はできない。電気コイルは『エネルギー』をその空間に貯蔵、保持すると解釈するが、その『エネルギー』があるとは解釈しないで、『磁束』で代用して解釈しているという事ではないのか。空間の電磁場を電界や磁界で解釈するとき、その空間の『エネルギー』を意識しているのだろうか。結局磁界や『磁束』もその空間の『エネルギー』の代用概念として使っているのじゃないか。電池は電気の『エネルギー』の貯蔵器だ。電池が何を貯えるものと考えるのか。『電子』を貯えるものではない。電子など『エネルギー』じゃない。電子が負荷を流れたからと言って、負荷がどのように『エネルギー』を使うと言えるのか。電子は『エネルギー』を背負って移動する訳ではなかろう。電池の『エネルギー』をどうして意識して解釈しないのか。電線で囲まれた空間を流れる電気の『エネルギー』を何故考えないのか。電磁気現象の本質はすべて空間の『エネルギー』の現象なのだ。目に見えない『エネルギー』や『光エネルギー』の空間場なのだ。

解析結果

磁極とエネルギー流 鋏の腹に当たる中心部が磁極Nである。鋏の鉄金属の中心がN極になる訳を磁束では説明不可能であろう。図解のように、丁度二つの磁石が N 極で向き合った磁気結合の構造をなしている。結局その結合がN極周りの図解のような、鋏のどの方向から調べても全ての面で軸性エネルギー回転流の磁極 N の指向性を示す。腹部のN極の鋏のどの方向でもコンパスを近付けると、そのエネルギー流がコンパスのS極のエネルギー流と同じ流れとなる。そのエネルギー流の合成分布が磁極の向きを揃える力を生む。鋏のN極のエネルギー流とコンパスの磁極 S のエネルギー回転流(その密度流ベクトル S [J/㎡s])に直交した方向に、二つの磁極の間での近接作用力

f = rot (S/v) [N/㎥]

が発生する。磁極周辺空間内を通して金属同士(コンパスと鋏)の間に作用力が生じることになる。

むすび

何故鋏が磁気を帯びるか?鋏の使いの機能、即ち2枚の刃を擦り合わせる事によって摩擦のエネルギーが原因かと考えた。しかし、その点の確認はできなかった。感覚的には、製造加工時の加圧ネルギーが原因かとも思える。今のところ不確かではある。

他の鋏でもその磁気分布を調べた。鋏によって、その模様も異なる。左上はその例だ。磁極が端に在る訳でもないことを示す。

 

 

 

電流と磁気と空間の哲学

哲学とは(2020/02/23)。「明解 国語辞典 改訂版 金田一京助監修 (三省堂)昭和29年4月5日。これは高校1年生の時から、今でも大切に使っている大事な辞書だ。そこに哲学:あらゆる仮定を排して根本原理を扱う学。とある。

電流とは何か?『電荷』とは何か?電子とは何か?磁気とは何か?その空間事象は如何なるものと解釈すべきか?それは自然科学の最も根源的即ち哲学的課題だ。電気工学理論では自然の真相は説明できないのだ。電子は流れず (2019/06/06) 。

科学への不信。 最近こんな言葉が有るようだ。誠に我ながら情けない。初めは電気工学の勉学の役に立てればとの思いもあって、己の認識を確認しながら時を重ねてきた。日本物理学会に参画させていただき、日頃の思いも発表させて頂いた。しかし辿り着いてみたら、そこには初めの思いと異なる結果に次々と遭遇し、己自身を題材にして知らず知らずに「哲学」の深みにはまってしまったかも知れない。何か深く考究を積み重ねているうちに、科学への不信などと言う風潮を生み出すような結果になってしまったのかと申し訳ない思いもする。筆者本人が信じられない程、物理学理論の矛盾の多さに困惑している。それも電気回路現象の本質が見えた結果としての結末でもあった。実は今ある磁場の意味を考えて、新しい磁気現象・マグネット磁場の記事を書き始めた。しかしどうしても、電気磁気学理論の根本法則である「アンペアの法則」についてもう一度その根本原理の意味をかみ砕いで自身で整理しておこうと思った。科学への真の信頼を取り戻すためにも。

アンペアの法則と磁気の概念

図1.直線電流と磁界 アンペアの法則を直線電流 I[A] によって表現してみた。電流ベクトルを直交座標 r = xi+yj+zk  で表現する。単位ベクトルをそれぞれ ij および k とした。p 点の座標 r の方向単位ベクトルは r/r となる。無限長直線電流による電流周辺空間に磁場が生じる現象を数式によって評価する基本概念として、アンペアの法則を捉えて良かろう。実際の技術的認識には極めて理解しやすい表現の法則である。その現象の物理的意味を考えるとき、何故電流の位置から離れた空間に磁界が発生するのかと言う疑問が浮かぶ。なお、電流は少なくとも往復2本の電線で囲まれた空間回路でなければ、電流概念も成り立たないことを付け加えておく。実はまたこの電流と磁界のことを考えると昔を思い起こす。昭和61年春のこと、高専の電気科4年生の電気磁気学の授業中に、電流の磁界Hの空間磁場模様を rot H [A/㎡] = J の電流密度空間として計算例題に選んでいた。と記憶している。その時廊下の窓から黒板の板書内容を写真に撮って行かれた。それは中曽根臨教審の関係の出来事と後で理解した。

電流はアンペアで、電荷の時間微分の概念である。それはあくまでも『電荷』の流れが離れた空間点の『磁束』即ち磁束密度(μH[Wb/㎡])の発生原因となる意味である。「クーロン[C]」が「ウエーバー[Wb]」を発生することになる、基本的に「次元変換」の自然現象解釈となる。『電荷』が『磁束』の意味を内包しているとは定義されていない。『電荷』は、その存在空間に如何なる物理的空間像で表現されるのかと言う疑問に答えていない。それは空間に描く『磁束』の空間像と結び付く『電荷』概念像でなければならない筈だ。物理的な基本概念で、その理解し易い物理的空間像が明示されなければならない筈である。それが論理性を基礎にした科学論を展開する場合の基本姿勢でなければならない。離れた空間座標点に何故『電荷』の運動で、『磁束』が発生するのか?磁束密度B=μH[Wb/㎡] は電流が磁界を発生すれば、自動的にそれは磁束と解釈する。空間は透磁率μ[H/m]の場と捉えている。何故か?と疑問を抱くこと、その疑問を子供たちに伝えることが教育の姿勢であるべきだろう。そんなに自然のことが解っている事ばかりではない筈だ。殆ど分からないと考えるべきじゃなかろうか。

電子と磁気。 

図2.電子と磁気 いろいろの解説記事で磁束の発生に電子スピンと言う用語が現れる。磁束の発生原因に電子スピンを唱える方は、電子のスピンと言う現象をどの様な空間像で捉えておられるのか?電子がスピンすると何故磁気が生じるのか。電子は空間的にどのような像で捉えているのか?電子は『電荷』と『質量』を備えた基本粒子となっている。『電荷』がどのような速度 v[m/s] の運動をするとそれが『磁束』に変換されると言うのか。

マグネット磁気。

図3.マグネット。マグネットの機能は磁束で解釈される。磁束は磁力の機能を何故発揮できると考えるか。実際マグネットはとても強力な磁力を発揮する。

 

図4.磁束と磁力 F(φ)?

何故磁束が磁力の基になると考えるのか?磁気のクーロン力には磁束は関係していない。磁気のクーロン力に表現される変数の『磁荷』は存在しないことで一般に解釈されている。マグネットは近付けると磁力が増す。磁束が変化するのか?磁束が磁力の機能を発揮するとの解釈はどこにも示されていない。それなのに何故磁束が磁力の重要な基の如くに考えるのか。

磁力の原因は何か?

何故マグネットは磁気を保持したまま、その磁力が弱まらないのか?磁性材料の代表が鉄である。何故鉄が強磁性体の特性を持っているのか。周期律表で、傍の銅は磁気特性を持っていない。原子構造の違いは電子の配列で解釈する。そんな違いが鉄と銅で生れる訳を、周回電子が発揮する程の物理的役割を持っていると考えられるだろうか?図2.の(2)鉄の磁気とは?で示したのは、鉄の電子スピンが磁束発生源だというような解説が有る。マグネットの磁気は本当に電子スピンによると解釈できるのだろうか。磁束が発生しても、何故その磁束が磁力を生じると考えるのか。昨年の記事 物理学理論と磁束 (2019/04/22) に重ねて、電子スピンを唱える方が、その具象像を御提示をされることを願い、求めて取り上げた。

『エネルギー』はどこにある。

図5.エネルギー流と磁力

マグネットや磁針の磁極 N 、Sの近傍空間にはエネルギーが流れている。そのエネルギーの回転流の方向は図5.の磁極間のようになる。この空間のエネルギー流の流速がどの様であるかは検証できない。空間のエネルギーは光速度に近いと考えるしかない。電線路の伝送エネルギー流からの推測である。そのエネルギー流が磁極NとS間で接近すると近接作用力として、周辺部に高密度の急勾配分布をきたす。磁力 f = rot (S/c) [N/㎥]はギャップ空間の周辺部単位体積当たりの力密度の解釈である。電気学会 電磁界理論研究会資料「資料番号 EMT-87-106」(1982) p.152 の(29)式である。

むすび

二つのマグネット間の砂鉄模様を観測すれば、ギャップを狭くするにつれ、砂鉄はマグネットの外周辺に集中し、マグネット中心部には砂鉄は無くなる。マグネットの磁力は周辺部のエネルギー流分布勾配の空間微分によって決まると解釈する。 電気磁気学の要-Axial energy flow- (2019/03/03) がある。また、コンパスと砂鉄の心 (2015/12/03) で砂鉄模様からエネルギー流を調べる意味を述べた。

帆掛船(2019年報告)

新しい子年を迎えて、今年が平和で、幸せな1年であったと次の年に渡れることを願います(2020/01/09)。

昨年も多くの自己問答を繰り返して、科学論の基礎概念として最後に残るものが『エネルギー』であるとの確信をさらに強くした。新たな不思議の発見のためにも、己を見つめるためにも昨年の記事をまとめておかなければならない。記事の標題の前に投稿の(月 /日 )を付けた。(2020/01/06) エネルギー像(物理学基礎論)と(2019/12/02) 燃料はエネルギーに非ず が参考になるかも知れません。

1.物理学的・化学的エネルギー

(1/5) 独楽の心 (2/7) 熱の物理 (4/22) 物理学理論と磁束 (4/29)  mc^2^から物理学を問う (5/21) 力の概念と電気物理 (6/14) エネルギーとは何か (6/29) エネルギー変換物語(炭火とエジソン電球) (9/14) 空間定数とエネルギー伝播現象 (11/13) 電池(エネルギー)の不思議 (11/17) 電気抵抗と物理特性 (11/19) 電池と電圧(エネルギーの基礎研究) (11/19) 電池と電圧(エネルギーの実験) (11/25) イオン化傾向とは? (12/20) 水の電気分解

2.電子・電荷とエネルギー

(5/26) 不可解な電荷 (6/6) 電子は流れず (7/6) 電子とエネルギーと質量 (7/28) 科学論と電荷 (10/23) 電荷と電圧の哲学 (11/20) サヨウナラ『電荷』 (11/27) 電荷方程式

3.光とエネルギー

(5/3) 光量子空間像(D線) (5/8) 光速度一定とは (11/2) 光と空間 (11/11) 軸性光量子像

4.電気回路とエネルギー

(3/3) 電気磁気学の要-Axial Energy Flow-  (3/17) 電気物理(コイル電圧) (3/21) 電気抵抗体の物理 (3/26) 電気物理(電圧時間積分とエネルギー) (4/3) 誘導エネルギーに観る技術と物理 (4/12) 変圧器の技術と物理 (7/16) 「高電圧」のエネルギー像 (8/11) 電圧・電流とエネルギーと時空 (8/23) 光エネルギーと速度と時空 (8/29) 分布定数回路と実験 (9/16) 電力p[J/s]の意味と解析法(1)意味 (10/1) これが電気回路の実相だ  (10/2) 電気回路のエネルギー問答 (10/6) 特性インピーダンスとエネルギー伝送特性 (10/31) 大学と基礎教育

5.電気工学と技術

(4/14) 励磁電流とは? (5/29) リサジュ―図形と技術 (9/22) 電流1[A]の物理的空間(インダクタンス算定式) (9/26) 静電容量算定式と理論 (10/14) 分布定数回路空間の世界

6.詩と科学と社会と文化

(2/3)負の科学技術と未来 (3/1)記事表示形式の違う訳は? (4/19) 月に立つは夢か (5/13)自然と科学理論の架け橋はいづこに  (5/18) 自然と科学理論の架け橋はいずこに (6/25) 津波前の急激な引き波―専門家に問う― (7/20) (8/2) 不思議とは (9/5) 『エネルギー』それが世界の根源 (9/7) 電流1[A]の論理性-考える理科教育への科学者の社会的責任- (10/28) Find more information here (11/24) 共謀罪は法の押しつけ (12/2) 燃料はエネルギーに非ず (12/25) 質量とMassの間に 

7.自然・日本の風景

(1/16) 地学ガイド 新潟の自然に感応して (4/25) 2019年の春  (5/10) 初夏の花 (5/18)蜘蛛の巣 (6/21) ダンゴ虫が何を? (7/4) 雨粒と波紋 (7/6) 生きる雨蛙 (8/3) 深山クワガタ (8/18)逃げ水現象の解剖 (8/28)実生の水楢 (9/4)岩ヒバ (10/20) 桔梗 季節に戻る (11/15) 秋の色 (12/3)霰の中に咲くサツキ

サヨウナラ『電荷』

(2019/11/27)追記。実験的検証法の電圧測定について。電圧の測定に普通の電圧計では巧くゆかない。一般に測定は必ず測定対象からエネルギーを取り込む。どのようにエネルギー量を失わずに測定するかの技術的工夫が必要だ。静電容量の小さいコンデンサで、電圧値が低ければ、実験の精度は得難いかも知れない。測定器の入力インピーダンスの大きなものが欲しい。あるいは減衰特性の写真判定など。電圧測定について一言ご注意申し上げたい。

電気理論の根幹をなす概念は『電荷』である。また電力技術・工学では『エネルギー』が根幹をなす概念でもある。『電荷保存則』と『エネルギー保存則』がともに重要な基礎をなしている。電池電圧や分布定数回路現象を最近考えた。急に気付いたことがある。やはり『電荷保存則』は論理的に矛盾している。コンデンサとエネルギーと電荷 (2017/08/31) で満足に答えられなかった問題があった。高校生からの質問のようだった。電池と電圧(エネルギーの基礎研究) (2019/11/13) に答えが出ていた。

実験的検証法

回路はいたって簡単である。コンデンサが電圧V0に充電されている。同じコンデンサをスイッチでつなぐ。電圧は幾らになるか?結果は図のように、『エネルギー保存則』に従った電圧になる。だだ、スイッチオンでの追加コンデンサの充電時に突入電流(電流ではなくエネルギーの突入ではあるが)で、エネルギー消散が起きる分の誤差はあろう。小さなコイルでの突入制限を抑える方法はあろう。兎に角、『電荷保存則』は否定され、『エネルギー保存則』に軍配が上がる筈だ。実験確認が可能と考える。以上急な思い付きの報告。

 

特性インピーダンスとエネルギー伝送特性

はじめに(すでに公開した心算でいた。8月末の書き出し記事)
直流回路ではインピーダンスという捉え方をしないのが一般的だ。ほとんどオームの法則で、抵抗回路として取り扱う。しかし考えてみれば、電気回路は直流用と交流用と違う回路を使う訳ではない。電気回路はすべて、分布定数回路なのである。一般に、直流回路解析でインピーダンスは使わない。しかし乍ら電線路の構造は全く同じである。二本の電線を張ればそれは必ずコンデンサとコイルの機能を持った電線路である。電気工学としての直流回路の取り扱いでは、インピーダンスなど必要ないだろう。だが、電磁気現象として考えるとき、電気工学ではなく物理学としての回路現象が大切なはずである。負荷が変化したときのエネルギー伝送特性はどのような意味で理解すべきか。それは必ずエネルギーが分布定数回路の中を伝播する現象となる。何がその伝送特性を決めるかが物理学の問題になる。今、「電気回路のエネルギー問答」の記事を書いている。その中で電力の意味で壁に突き当たっている。時間軸上に描く電力波形p[W] のエネルギー時間微分値という瞬時値とはどの様な物理的意味を持つものかと考えれば、理解に窮してしまう。エネルギーの電線路伝送問題の筈であるからと、電力の意味の思案の途中に居る。その中での一つの問題として、直流も基本的にはエネルギーの伝送問題の筈と思い、直流回路の電線路の分布定数回路としての特性インピーダンス問題を取り上げようと思った。(2019/09/19)この記事は8月末に「直流回路のエネルギー伝送特性」として書き始めた。しかし書き進む内に特性インピーダンスの算定の話に変わってしまった。その特性インピーダンスは空間の電波や光の伝送特性初め、電力送電線路や超高周波伝送路に共通した物理的意味を持っていると考えれば、そのすべてに統一した特性としてとらえるべきと考えるに至った。そこで表題を改めて、特性インピーダンスに絞ろうと考えた。この特性インピーダンスに関する記事に、既に特性インピーダンスから見る空間の電気特性という記事があった。その時点より、統一的に電気現象を捉えた筈である。

エネルギーの電線路空間伝送

電気エネルギーは決して『電荷』によって運ばれる物理量ではない。『電荷』を具備するという電子や陽子が電線路導体内を流れ伝わると言われても、そこには『エネルギー』を運ぶ論理は観えない。『電荷』は回路を往復周回する論理で理解されるから、行きと帰りで『エネルギー』の運び手としての役割を果しえない。『エネルギー』は電線路内の空間を伝送される、即ちそれ自身が実在する物理量として空間を伝送すると解釈しなければ、物理学理論としての論理性は観えない筈だ。『エネルギー』は他の代替物理概念量によって伝送され得るものではない。『エネルギー』自身が空間を光と同じく伝播するものである。そこには光が空間エネルギーの分布波であるという基本認識がなければ理解できない壁となろう。直流電気現象も、電線路の分布定数回路の空間を伝送するエネルギー伝送現象と理解しなければならない。電子などが流れる現象ではない。超高周波のマイクロ波通信だけが分布定数回路の伝送現象ではなく、直流も全く同じく、その伝送は分布定数回路伝送現象なのである。

先に記事光エネルギーと速度と時空で取り上げた右のエネルギー伝播の図がまさしく直流回路のエネルギー伝送の話になっていた。この分布定数回路で、負荷抵抗が特性インピーダンスと同じ値の場合が負荷端でのエネルギー反射現象が起こらない伝送現象になる。ある払い下げの通信装置の発振回路部を利用して、筆者が作成して生徒実験として取り入れた分布定数回路の報告記事があった(何故かこの部分が印刷から除かれるので書き換えた)。それが 分布定数回路と実験 である。そこに超高周波であるが、分布定数回路のエネルギー伝送の意味を理解するに参考となる実験データが載っていた。その負荷抵抗が特性インピーダンスの場合(第8図の特性インピーダンスに等しい負荷抵抗が500Ωの場合がそれである。)の定在波測定結果で、ほぼ一定値になっていることにその意味が示されている。それは負荷端でのエネルギーの反射がない伝送形態である。このエネルギーの反射現象で、驚くべき実測結果が有るといわれている。それは送電線路の開閉サージの電圧が定格電圧の7倍まで上昇した異常現象が起きたと。それは線路絶縁対策としては大問題である。送電端と無負荷受電端間のエネルギー往復反射の結果による現象である。電線路とはそのように、如何にも分布定数回路としてのエネルギー伝送に伴う複雑な特性を示す回路だ。単純な電線路ではない筈だ。少し脇道にそれたが、電線路は物理的なエネルギー伝送現象の空間であることを先ず認識して置かなければならない。

電線路と特性インピーダンス 分布定数回路と実験 の記事の線路定数を例に、特性インピーダンス500Ωの場合の分布静電容量C[F/m]と分布インダクタンスL[H/m]の定数値を算定してみよう。上の分布定数回路と実験のページ -123-に

Zo=(276/√εs)log(2D/d)=500[Ω] (2)

なる式がある。この式は、参考書の 新版 無線工学 Ⅰ 伝送編 宇田新太郎著 (丸善)p.95 に(4.6)式として載っている。この式の算出法が理解できないでいる。

そこで、平行往復導線の特性インピーダンスZoの算定法はどうするかを考えてみる。筆者は、電力工学での送配電線路の定数算定法を昔学習した。その教科書を紐解いてみれば、インダクタンスは線路電流による磁束鎖交数からの解釈であり、静電容量は電線路分布電荷がその理論の基をなしている。その理論的解釈で、実際の送電線路の回路定数・分布定数[mH/km,μF/km]が的確に算定されている現実の不思議をどう理解すべきか。

Fケーブル(屋内配線用)の特性インピーダンスの試算

上の算定式(2)式が高周波での特性値として極めて正確に思える。ちょっと寄り道をして、方向違いの商用周波数用屋内配線用として多用されるFケーブルの特性インピーダンスを算定してみよう。1.6mm銅線2本の平行ケーブル。絶縁厚0.8mmでD=3.2mm 、d=1.6mm とする。さらに、ビニル絶縁材の比誘電率εs=4.5とデータから選ぶ。そこで得られた特性インピーダンスはZo=78.3[Ω]程度と算定される。以上は一つの比較算定例とする。

特性インピーダンス算定式の係数、[276]がどのような根拠で得られたか?その訳が一つ解決した。送配電線路の教科書の中から糸口を探せた。そこで、まず特性インピーダンスの算出根拠を論じる前に、その手法の論理の妥当性を考えたい。それは最初にインダクタンスの算定手法について、電流 1[A] の物理的空間として、別に取り上げる必要があろうと考えた。インダクタンス算定式にまとめた。

同じく静電容量算定式についても纏めたい。静電容量算定式と理論にまとめた。

 

 

電気回路のエネルギー問答

はじめに(この記事は、早や一か月以上前の8月5日に書き始めた。今9月17日でまだ投稿できていない。次々と新たな課題が生まれる。その単体問題として幾つかまとめた。電圧・電流とエネルギーと時空 (2019/08/11)、光エネルギーと速度と時空 (2019/08/23)、電流1[A]の論理性‐考える理科教育への科学者の社会的責任‐ (2019/09/07)、空間定数とエネルギー伝播現象 (2019/09/14)。)

遥かなる呼び声がする。何度も関わってきた筈のことであるのに、未だに未練がましく電気回路に呼び止められているようだ。『瞬時電力』の物理的意味 (2018/03/15) に疑問を呈した。エネルギーの物理量を理解しているかと自問した。実験的検証の技術と人の自然認識の関係を自然と科学理論の架け橋はいずこに(2019/05/13) にも述べた。極めきれない概念量にエネルギーがある。

エネルギー量の単位 1[J] とは? その量は小さいが、世界を知る基本単位として大きな意味を含んでいる。それは1[g]の純水の温度を0.24[°C]だけ高めるに要するエネルギー量でしかない。

物理量のエネルギーは空間に実在する量である。

今まで、様々な電気回路の問題を取り上げて考えてきた。もう一度エネルギーの意味を電気回路の中でまとめておきたい。

単相交流回路のエネルギーから、最後は三相交流回路の「瞬時虚電力」の物理的意味をまとめたい。

〈問答1〉電源からのエネルギー送出量を決める要因は何か。

エネルギー流は如何に

電源が直流であろうが交流であろうが、その電源はエネルギーを供給する元である。電気回路論では電圧と電流という電気量で評価し、解釈する。しかし負荷で利用するのはエネルギー量である。図で、スイッチを直流側に投入すれば、伝送路の電圧は負荷まで主に電源電圧Esによって支配される。負荷までの電圧はどのように決まるのか。何がその電圧を決めるのか。

〈問答1-1〉無負荷線路の電圧 短い電線路を電源につないだ。つなぐ前は電線路には何の電気的意味もない。触れても何も感じられない。スイッチが投入されると、今度は電線に触ることは危険になる。何故だろうか。電線路にどのような電気現象が起きたのか。こんな愚問あるいは哲学問題は決して電気回路論では取り扱わない問答である。皆さんはどう答えますか?電源はエネルギーの供給源といいました。当然エネルギー以外ありません。それではどこにエネルギーをどのように送出するのでしょうか。金属の導線を繋いだのです。導線の中の金属原子結合空間でしょうか。決して『電荷』や電子では解釈困難のはずである。答えは電線路が握っているのでしょう。

〈問答1-2〉 電線路の物理的意味。

単相の2本の電線が張られれば、それは電気エネルギーを伝送する空間を規定する電気回路となる。金属導体が挟む空間は電気要素の静電容量という場となる。負荷があるかないかに関わりなく,エネルギー源の電源に繋がれた時点でコンデンサの機能を持つ。ただそのコンデンサに自動的にエネルギーが流れ込むことになる。流れる速度を規制するのが電気要素のインダクタンスである。それは自由空間を伝播する光のエネルギーの関係と基本的には同じ現象である。ただ、光のエネルギーが伝播するのに電線路はなくても、空間自体がエネルギーを伝送する真空誘電率と真空透磁率の伝送特性を備えているのである。電線路は金属導体で伝送空間が局所的に制限される点が異なる。そこに電圧の2乗の意味が働く。電圧・電流とエネルギーと時空 に答えを示した。

〈問答2〉 電気回路の電気量の波形を観測できる。その波形の物理的意味は何か。表現波形にも観測できる波形とできない波形がある。右に(問答2)観測波形の物理的意味。として回路と検出の図を示した。一般的には電圧と電流波形が普通の観測波形となろう。電圧と電流の積をとれば、電力の波形も観測できる。

 

【回路条件】具体的な回路条件で考えよう。

 

 

 

 

〈問答2-1〉電流波形の物理的意味 不可解な電流の物理学的概念について考える。電荷の時間微分 [C/s] を電流アンペア [A] と定義している。いくら不可解だといっても、オッシロスコープで実際に電流波形が観測できる。電圧波形 v と電流波形 i は図のように簡単に観測できる。ただし、図には電流 i を有効分 ia と無効分 ir に分けた波形も記した。電流波形 i は観測できるが、ia や ir は観測できない。ここでは電流 i についてその物理学的意味を考える。実際の観測は、電流も電流計のシャント抵抗と同じく回路の抵抗降下電圧を検出して、電流と解釈しているのだ。だから、本当に電流という電荷の時間微分値を計っている訳ではない。電線の中の電荷の挙動など観測できる訳ではない。電荷量[C(クーロン)]の時間微分[d/dt]値、電流[A=dC/dt]が流れるとはどの様な物理現象か?例えば、電線路の導線のある点に1[A]が流れるとは電荷がどのような状態と解釈するのですか?ここにも、「見えるもの(波形) 見えないもの(意味)」が隠されている。電流が電線の中を流れる電子の逆流等ととても難しい哲学的で抽象的な概念で解説するのが科学論の論理性に適っているとお考えですか。愚直に、科学論の言わんとする概念や内容を自分の心に共感して納得できるかどうかを追究する過程で、納得できない矛盾に突き当たれば、その矛盾を取り除くにいかなる道があるかを探るだけである。その結果が『電荷』には科学論の基礎概念の資格がないとの結論に達してしまった。だから『電流は流れず』などの表現を使ってきた。電気回路現象から否定した電荷概念が科学論全体にいかなる混乱を与えるか、計り知れない恐ろしさを抱く。考えれば、電流が電荷の何々という意味で理解できない訳で、エネルギーとの関係で捉えなければならないものだ。前の記事電圧・電流とエネルギと時空で示した 電流の2乗  i^2^[J/H] から、線路定数 μ[H/m] による電線路のエネルギー流 μi^2^ [J/m] の意味を捉えた科学技術量が電流だと解釈すればよい。

電流 i を有効電流 ia と無効電流 ir の2つの電流に分離して図に示した。それは次のようになる。

i=ia+ir= √2 ×10 sin(ωt-θ) , ia=11.31sin ωt , ir= -8.48cos ωt

ただし、θ=tan^-1^(12/16)=36.87 [°]=0.205π [rad.]で、力率 cosθ=0.8である。

<問答2-2> 電力波形の物理的意味。電線路の各部で、そこの電力は電圧と電流の積で解釈される。電力工学やその技術感覚では電力と言えば、何の躊躇もなく電圧と電流の積で p=vi [W=(J/s)] と捉えて理解する。

電力波形の意味 この電力とその波形の物理的意味は何かとあらためた考え直すと、よく分からないことに気付く。それは時間軸上に描かれる電力波形が,時刻のその瞬時におけるエネルギーの時間微分という物理的不明確な概念をどのように理解できるかという問題である。電圧と電流の積が電力ということが表現する意味は何か?ということだ。「積」の[×]と言う記号の意味は何か。巷の専門的記事の解説は如何にも当たり前のように電力の単位ワット[W]で納得しているようだ。恐らくすべての専門家が疑問にも思わないのだろう。その常識的基礎の電力の意味が分からないと言えば、専門家の中には入れないだろう。専門家とは共通の学術的基礎の基盤の上に立って論議のできる人たちから構成された職業的繋がりの集団であるから。しかし電力という単位の意味が筆者には理解できないのだ。ある時刻における、ある電線路の位置で、その点の電力という『エネルギーの時間微分値』とはどの様なエネルギー像で捉えればよいのか。[W]は[J/s]で、その電線路の位置の1秒間の値など決して電力波形で表現できる筈がない。時間軸上に表現すればそれはその瞬時の値で時間の長さはない筈だ。1マイクロセカンド[μs]の時間での微分値と言ってもそれは瞬時値ではない。しかしながら、誰もが上の図のように電力の波形 p を描いてその意味を解釈する。その波形の物理的意味が明確ではないにも拘らず。このような論法は、科学技術論の専門的仲間同士の論議にはならないのである。しかし時間軸上の瞬時値波形には決して時間での微分値概念は描けないのである。磁束での変圧器の鎖交磁束の論議と同じく専門的な話が進まないのだ。もともと電圧(磁束の時間微分)、電流(電荷の時間微分)も時間微分値の概念であるから、同じことではあるが。この先の論議が本当の自然現象の物理的意味を探る話になるはずだ。それは哲学道場での論議になる。所謂東洋的削ぎ落しの思考の場となる。物理学とは何かを問う話にもなろう。例によって JHFM 単位で考えれば、電力は次のように表現できる。

電圧[(J/F)^1/2^] × 電流[(J/H)^1/2^] = 電力[J/(HF)^1/2^]

この上の式が表す次元と電力の意味を理解しようと考えても、筆者は電圧と電流の積の物理的意味さえ捉えきれていないのではないか。理解できない、分からないあるいは不思議だと感じた時が、それが新しい理解の道の入り口になるのだ。疑問こそ宝玉、道標。疑問に思わなくなったら進歩は途絶える。書いている筆者自身が分かっている訳でなく、これから答えを探す旅。第一歩は、何が分からないのか探る、その道の入口を探すこと。とボーっと過ぎる時間の中で一つ見つけた。光の速度が空間定数で決まる訳を。それが時間の次元[s]が[√(HF)] と同じ意味である訳が見えた。光エネルギーと速度と時空 の記事とする。電力の意味はその後に託す。電力p[J/s]の意味と解析(1)意味 (2019/09/ 16) に回答の一部を示した。

むすび

この記事のはじめに挙げたように、電力の意味を尋ねて、途中でいくつかの問題に結果をまとめた。電力p[J/s]の意味と解析法(1)意味 にようやく一つの納得できる結論に到達した。次に具体的な負荷特性との関係をアドミッタンス解析法としてまとめて、電力の姿を自分が納得できるようにしたい。

 

電流1[A]の物理的空間  (インダクタンス算定式)

電気回路の構成要素はインダクタンスと静電容量そして抵抗である。その中で電流と直接関係するのがインダクタンスである。電線路の特性は特性インピーダンスが握っているといってもよかろう。その特性インピーダンスの算定式には電線路単位長当たりのインダクタンス[H/m]が欠かせない。平行導線路のインダクタンスL[H/m]の算定は電流概念がその拠り所となっている。そのインダクタンスの算定理論における電流1[A]の物理的概念がいかなる意味を持っているかを確認したい。基本的には電流によって、その周りの空間には磁束が発生するという電気理論が前提になっている。

インダクタンスの算定回路空間。

磁束鎖交数φa=LI[Wb] をインダクタンスL[H]と電流I[A]の積で定義する。電流の比例定数がインダクタンスL[H]である。

次元は電流が[(J/H)^1/2^=A]であるから、磁束量あるいは磁束鎖交数の単位[Wb]は次元で、[Wb=H(J/H)^1/2^=(HJ)^1//2^]となる。

さて、インダクタンスL[H]の算定は電流I[A]が流れている導線周りに発生する磁束量の計算によってなされる。図は平行導線路の場合で、導線aとbの往復線路である。まず、算定法では導線1本について計算される(文末の文献 p.93    5.3 インダクタンス 参照)。a導線の電流I[A]によってa導線の周りに発生する磁束を計算する。図1.に電線路単位長当たりのa導線の自己インダクタンスが示されている。その第1項の2分の1は導線内部電流による磁束計算量である。しかし実際は導線内部に電流など流れていない訳であるから、少なくともその項は無意味と考える。第2項は導線半径rと線路離隔距離Dによる自然対数である。その計算結果の訳は次に示す。

a導線からxの位置に、その電流I[A]によって生じる磁束は、その磁界Hx=I/2πx[A/m]にその空間の透磁率μo=4π×10^-7^[H/m]を掛けて、磁束密度Bx=μo×Hx[Wb/㎡]と算定される。電線表面rからDまで、単位長さ1[m]当たりの面積1×dx[㎡]で積分すると、 2I∫(1/x)dx 10^-7^[Wb/m] =2I×10^-7^ln(d/r) =LI [(HJ)^1/2^/m=Wb/m]と、自然対数式となる。

上の算定に関する質疑。

  1. b導体の電流は考慮しない。それは何故か?コイルの場合の鎖交磁束は全体の一周電流分で考える。
  2. 磁束は図のΦaのように導体aを周回していると考えるのか?コイルの場合は、コイルの外側には磁束はない筈だから。
  3. もし導体を磁束が周回していると考えるなら、物理学理論では、磁界Hx[A/m]の場には(1/2)μoHx^2^[J/㎥]のエネルギー密度がある筈。理論的には、そのエネルギーが導線の周り全体にある筈だ。しかし、そのエネルギー量はほとんど計算には意味を持たないことになっている。更に、そこに磁束の電流との鎖交数という意味にも特別論理性があるようには見えない。円周の長さ2πx[m]を計算の基に考慮しているが、実際の計算にはrからDまでの積分として周回の意味は特にないようだ。
  4. 電線内部磁束鎖交数による 2分の1は必要ないと考える。

以上の質疑があるが、算定式の第2項は実際の利用で、有効性を示す。さらに、平行2線式電線路の単位長当たりの自己インダクタンスL[H/m]は何故か導線1本当たりで計算する。その訳を次のように解釈した。以下の解釈は削除させていただきました。上の質疑1.のb導体の電流分を平行2線式電線路で考慮しない理由の解釈に、削除した記事が間違っていたかと考えた。

むすび

インダクタンス算定式(電線路単位長さ当たり)

L=0.4605log(2D/d) [mH/km]=0.4605×10^-6^log(2D/d)[H/m]

と得られる。ただし、d=2r であり、自然対数と常用対数の間に ln x =2.3026log x の関係がある。

このインダクタンス値ともう一つの静電容量算定式により、電線路の特性インピーダンスおよび伝播定数が決まる。その特性値により、高周波分布定数回路から、同軸ケーブル(この場合は少し考慮必要)および三相送電線路の特性まですべて統一的に決まる。

電流1[A]の空間の意味をインダクタンス算定式に関する観点から考察した。厳密な意味ではその電流概念の論理性が保証されているとは言い難い面がある。しかし技術的な算定式ではとてもよく実際の応用で適合している。科学技術と自然現象との関係の捉え方には慎重な解釈が必要と考える。

(参考文献) 電気学会大学講座 送電工学(改訂版) 電気学会 15版(昭和49年)

空間定数とエネルギー伝播現象

空間とエネルギ-伝播現象の関係を図にまとめてみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エネルギー伝播特性 光を含めすべてのエネルギーの伝播現象がその空間定数、透磁率μ[H/m]、誘電率ε[F/m]によって決まると考えてまとめた。細かな点では違いもあるかも知れないが,エネルギー流という物理的実体の流れを総合的に捉えれば、その伝播現象の基本的姿は図のようになろう。特に電気回路の具体的現象を考えると、回路が電線路導体で囲まれた空間内を流れるエネルギー流の現象と見えてくる。長距離送電線路の伝送方程式では、回路定数による分布定数回路としての捉え方が基本となっている。その中に特性インピーダンスZ=√(L/C)[Ω]と伝搬定数γ=ω√(LC) [rad/m] がある。この中で、伝搬定数にはω[rad/s] という角周波数が含まれている。それは定数に入れるべきでないと考え、伝播定数としてγ[s/m]の速度の逆数を定数にした。電気回路のエネルギー伝送現象を考えるにはこの伝播定数の方が分かりやすいと思う。それはエネルギー伝送現象について光エネルギーと速度と時空で、電力p[J/s]の意味と解析法の記事で明らかにした。この電気回路定数との関係を述べた。

むすび 科学技術はその広範な分野に分かれて、それぞれ独自な理論を構築しているように思える。そのため各分野を統合して考察する機会が失われているように思う。未来の科学には生活感覚から観る市民の理解できる易しい解釈・解説が求められる。そこに全体を統合した捉え方をするには、ますます科学全体に共通した矛盾の無い少数の基礎概念の提示が求められるはずだ。その市民科学への寄り添いに科学者の努力と責任が求められよう。そんな意味を込めて、真空空間の空間定数による光エネルギー伝播特性を基準にした、すべてに共通した捉え方の一端を提示した。光と電気エネルギーは同じ空間エネルギー分布波の伝播現象だという意味を。スマホの通信も電気回路も同じエネルギーの伝播現象であることを。

 

分布定数回路と実験

はじめに

遥か昔の報告記事がある。1964年(昭和39年、新潟地震6月と日本でのオリンピック10月があった年)から、工業高等学校での初めての担当科目が電子工学であった。電子工学を担当するように告げられていたので、大学を卒業するまでに、電子工学の基礎Ⅰ,Ⅱ W.G.ダウ 著 森田清他訳 (共立出版)を購入し、勉強して何とか間に合わせた。当時を思い出すと、真空管の空間電荷効果2分の3乗則について話したことを覚えている。まだ半導体の話は教科書ではそれほど扱われていなかったと思う。特に分かりにくい内容と思ったのが分布定数回路の現象であった。教えるにも自分がよく分からない。それで、回路を組んで分布定数回路実験を生徒実習に取り入れた。その内容を、「分布定数線路実習に対する一考察」として、新潟県工業教育紀要、第3号、昭和42年(1967)に投稿した。初めて書いた記事である。内容は実験データなどあまり他にはない資料で、貴重と思うので、ここに掲載させてもらう。今、直流回路のエネルギー伝送特性 を書いている中で、分布定数の話を載せる関係から、良い参考資料と思った。

この発振回路は、双3極管2B29を使った回路である。筆者の作れる回路でなく、ある事業所の払い下げ通信機を手に入れ、その心臓部である発振回路を使わせて頂いた。

 

 

 

 

発振回路の陽極部に、実験用分布定数回路を結合する部分を作った。図4.のように実習室の端から端まで平行分布定数線路を張った。

この分布定数の構造は屋内配線用の軟導線1.6mmΦを線間間隔52.2mmとして、特性インピーダンス500Ωとした。

 

 

 

定在波の電圧、電流測定装置を第5図及び第6図として示してある。新版 無線工学 Ⅰ(伝送編) 宇田新太郎著 (丸善) を全面的に参考にさせていただいた。測定原理はp.85.に示されてある。しかし具体的な実験に取り入れた回路方式についてはどの様な理解のもとで決めたかは今は覚えがない。

 

定在波測定内容と実験結果。色々の測定結果のデータが示してある。実際の実験結果であるから、その意味では貴重な資料となろう。

 

 

 

 

【Ⅶ】検討 実験結果に対する検討結果が記してある。専門的には幼稚なものかも知れないが、結構真剣に取り組んでいたと感心する。

 

 

 

 

 

検討の続き。

 

 

 

 

 

以上の6ページ。

むすび

実験では、発振周波数が160MHz程度であった。その中でとても興味ある経験をした。この分布定数線路に直管蛍光灯40Wを挿入した。蛍光灯の発光原理は水銀ガスの励起波長数千Åの筈である。160MHzで蛍光灯が発光するとは信じられない。「量子力学」とは何か?と疑問が浮かんだ。

昔、1980年割愛人事と言われて、長岡技術科学大学に転勤するつもりでいたが、その春4月辞令をいただいた時には辞令の「前職欄」が空欄であった。その意味が分かった時には、正規の職業に採用された事がなかった労働基本法から外れた道であったと理解した。大学には研究実績と研究能力がなければならず、筆者のような者はまだ未熟と解釈して我慢してきた。今も、新潟県から転勤した履歴はない。退職金は転勤したから支払ったと大学事務局から言われても、労働基準法に抵触しないかと理解できずに心配で身動きできずに、急に昔を思い出して。どう解釈しても、1939年12月01日生まれた翌年舞鶴鎮守府への戸籍転籍とその後の戦後の1949年4月戸籍戦後隠蔽処理(原戸籍抹消糊付け改竄)が根本原因であろう。年金証書の氏名がカタカナ表示など政府機関に氏名が無い。だから、私は偽物か などの事件となる。