日別アーカイブ: 2023年2月12日

太陽電池の原理―ダイオード逆流の不可解―

(2023/02/12). 『技術』と『理論』の統合失調症❓ー筆者だけが理解できないのか。

太陽光発電。

 ダイオードの pn 接合の素子の面に太陽光線を当てると、電気エネルギーを発生し、そのエネルギーを利用できる。その原理を利用した発電技術が『太陽光発電技術』である。

 しかし、その発電原理が理解できないのだ。ある国立の研究機関の解説『太陽電池の原理』を読ませて頂いた。そこには、『電子』が光からエネルギーを受け取る。エネルギーを吸収した電子を外に押し出す。外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)。と当たり障りのない解説で、具体的な回路現象の解説はされていない。

 〈疑問〉 太陽光発電素子はpn半導体の接合面での電気現象(光電効果?)を利用した科学技術製品だ。しかし、その基本素子はダイオードと同じだ。〈疑問〉とはそのダイオードの電流の流れる方向が逆流なのだ。何故ダイオードの逆流現象によって発電が出来るのか? について全く解説されていないのが極めて不可解なのだ。

 回路構成。

下図の回路図の負荷側に逆流素子のダイオードを追加、訂正した。

 太陽光線を受ける半導体素子と回路の構成が①だ。そのB端子が電源のプラス端子、Aがマイナス端子の太陽光発電池の電源である。それが②の等価回路である。その電圧 Vg が直列に3個で電源電圧となる。前に、太陽光発電の原理 (2022/01/06) で参照させて頂いた図である。

 その電圧 Vg の回路構成を書き表せば、次の③図となる。

 この図を見れば、6個の発電素子のダイオードが直列で、電圧 Vg の発電電源と成っている。その電源から『電流』 I が流れだす訳だから、ダイオード内を逆流することとなる。ダイオードのオンできないオフの向きに『電流』が流れる回路構成だ。
 ④図はそのダイオードの素子の導通方向を示したものである。基礎理論の解釈と逆である。半導体の動作原理として、バンド理論が在る。初めに参考にさせて頂いた研究機関の解説と比べると、この半導体のpn結合面での『電子』の流れる方向性についての論理的解釈が示されていない点が極めて、不可解なのだ。

 根本的疑問。
 『電子』がどの様に光の『エネルギー』を受け取るのか。『電子』の運動エネルギーとして受け取るのか?位置エネルギーではないだろうと思う。『電子』の保有する『エネルギー』の論理的な解釈が無ければ、負荷に『エネルギー』を供給すると言う物理現象の原理とはならない。電池における電子の役割を問う (2018/05/24) の記事となった。