〈まえがき〉大学でも高専でも、自分の名前の研究室に入った経験がない。今でも周りに異常な様子が見て取れるが、自分の研究室が無くて、正規の研究活動が出来ない。舞鶴鎮守府への戸籍転籍(1939.12.1)。先日、新潟県十日町市の故郷の除籍謄本を取り寄せた。前戸主:金澤喜代治。そこの筆者の関係事項の印鑑が全て削り取られて村長(南雲)印が判明できなくなっている。法務省、内務省(今の総務省)?不可解は山のように有り、全ての原因がそこに在るか?研究者としての活動の場がないようだ。
昭和63年3月。『静電界は磁界を伴う』を論文誌へ投稿した。しかし、どうも所属機関としての身分が無かったようだ?今、自己分析すれば、初め(新潟県立新津工業高等学校)から職歴不明のアルバイトだったのかと?当然、それ以上頑張り様が無かった。4月初めに、イブ・モンタン氏が来日されたのが印象に残っている。しかし、科学論における『電荷』の概念は全ての基本的論拠となる根源的概念として絶対的なものであった。その根源的な概念の真偽に挑戦できるのは残念ながら他に、解決される方は居ないと思っていた。それから30数年間、壁に向かって自己問答を繰り返してきた。今、ハッキリと分かった。『電荷』概念に基づく科学理論の過ちを正す時だと。自然は純粋であるからこそ人が解釈しようとすれば途方もなく複雑に見えるのだと。素粒子は渾沌、『エネルギー』に如かず。
『電圧』と言う技術電気量が何を意味しているか?
『電圧』と言えば、誰でもその用語の意味位は分かる筈だ。乾電池も1.5ボルトと知っている。誰でも知っている筈のその『電圧』の物理的概念は何ですか?と科学論として問答にすると、理論物理学の専門家さえその物理的概念を的確に解説できないのではないか。それ程科学技術用語、科学理論には不可解な、分かり難さが溢れかえっているのだ。
科学理論の社会的課題。
『電圧』や『電流』のような科学論の基本的常用用語の意味の分析。その意味を考える事が現代物理学理論の社会的意義を考える事に繋がる。自然世界に『電荷』などは存在しない事を認識する事である。何世紀にも亘って、科学理論の論理の根拠としてきた『電荷』が存在しないと言う科学論理の革命に直面しているのだ。その意味を、電気回路要素の『コンデンサ』を具体的な考察対象として取り挙げて論じる。コンデンサに『エネルギー』を貯蔵すると言う。そのように言葉で表現した時のその内容をどの様な意味と解釈するか。コンデンサは二枚の金属導体版で構成される空間が示す電気的機能を指す。『何』をその空間に蓄えると考えるか。恐らく科学理論に精通している、あるいは電気回路理論を学習した、ある程度の電気現象を知っている人は、先ず電極版に『電荷』が集電された状況を思うだろう。それが教科書の解説であるから。その『電荷』による解釈の矛盾をここで解説したい。矛盾という事。それはITで⦅コンデンサで充放電するものは何か?⦆と尋ねると、その回答は必ず『電荷』での解説となる。それは充放電すると言う『電』の語が入っているから止むを得ないかも知れない。しかし、『電』の字は決して『エネルギー』と結び付かない。この『電荷』の問題は大学入試問題にも関わる事であろう。大学入試問題例(エネルギー問題) 2021/05/25) にも取り上げた。
コンデンサの機能考察回路例。
コンデンサに方形波電圧を印加した回路現象を考える。具体的な考察内容を電気回路現象での『電荷』解釈論の矛盾を対象とする。物理学理論は、ややもすると理論に偏り易く、具体的な現象を踏まえない傾向がある。そこで、具体性を加味して、電源電圧を変圧器を通した方形波電圧とする。それが次の図①である。

コンデンサのエネルギー貯蔵現象。
コンデンサと言う電気回路要素はインダクタンスと共に、電気回路現象を解釈する基本要素である。そのコンデンサは『エネルギー』を貯蔵する機能でその特徴を発揮する。
コンデンサの『エネルギー』。
コンデンサに貯蔵する物理量は『エネルギー』である。決して『電荷』など貯蔵しない。自然世界に『電荷』は存在しないから。その意味で電源電圧が変圧器を通した方形波電圧とした。物理学は総合的な理論体系である為には、多くの具体的な回路現象に、広く矛盾なく適応できなければならない。
変圧器を通したコイル内で発生する電圧に、『電荷』がどの様に発生し得るか。
変圧器のコイル内で『電荷』が発生できなければ、コンデンサに『電荷』は貯蔵できない筈だ。変圧器の発生電圧はインバーターでは方形波となる。その変圧器発生二次電圧が方形波の時、その電圧の発生物理現象をどの様な原因と解釈するか?
図の②で、電源電圧に対する回路の動作はコンデンサ負荷を伴う回路全体の回路定数で決まる事を示した。その空間の『エネルギー』の回路共振を伴いながら、負荷コンデンサCo[F]の貯蔵『エネルギー』δoが電圧極性に従って、電極内の空間で何方側かに移動するだけである。電源との間での『エネルギー』の移動も必要がない。勿論『電流』概念に因る自然界に存在しない『電荷』の移動など考える必要もない。当然『電子』などの解釈は間違った電気理論の教育による弊害でしかない。電源電圧が方形波である場合は、図③のようには頭部で僅かな振動現象が現れる。
電圧発生電源と電圧の物理概念は❓
コンデンサに貯蔵するのは『電荷』でなく『エネルギー』である。しかし電気理論は、教科書は『電荷』による科学論である。上の回路例は電源電圧が変圧器によって発生する場合を取り上げた。その訳は変圧器巻線内で『電荷』が発生し、外部回路に送出できるかを考えて欲しいからである。変圧器巻線内で、『電荷』のプラスとマイナスがどの様に分離できるかを考えて欲しいからである。更に普段あまり経験しない電圧波形が方形波の場合を採り挙げた。電源が正弦波の普通の変圧器の波形の場合が分かり易いかと、次の記事、温故知新も観点一つで (電磁誘導電圧と電荷) で別に述べる。