直流の分布定数回路現象

(2021/03/01)。下書きのまま1月以上が過ぎた。標準の科学理論はそれぞれの専門の部門に所属して、科学研究者として生活の保障を得た上で、投稿論文が専門家の査読で認められて科学誌に掲載さる。その科学的知見が評価されてこそ意味が有る。30数年前に『電荷』の意味を問う『静電界は磁界を伴う』の発表をした。その当時は、己の社会的存在の意味も理解できず、ただ電気理論の諸法則への疑念を強く抱き、自分しか唱える者はいないとの確信一つを抱いていた。職場に存在することが社会的不適合化と離れた。やむなく現在のブログによって、障子を前に自己問答して科学理論の本質を探ってきた。壱日一日が疑念と問答の繰返しであった。そのようにして科学理論の論理的根拠を探り、昨年から今年にかけて漸く電気回路の自然現象の姿を理解できたように思う。数多くの記事は科学論文にする内容ではなかったかも知れない。何も科学的検証可能な『データ』もこれと言って無いかも知れない。ただ総合的に振り返れば、その内容には自然現象の本質があるとの確信のみだ。ただ最近思う。科学の研究者として人並みに生活をする職場、それを勝ち取る公平な土俵は何処に在るのか?

この記事も『電荷』否定の自然感への確信から、電気回路現象を解釈する論説である。それは現在の科学理論として標準の教科書が解説する、所謂「科学パラダイム」の批判論と成る。電気現象はすべて、『エネルギー』の光速度伝播として捉える必要があるとの主張である。

回路。

普通の直流回路とは負荷要素が異なる。コイルあるいはコンデンサに直流電圧を印加した場合に、どの様な回路現象を呈するか。スイッチSにヒューズを添える。コイルの場合は電源短絡に成る。またコンデンサの場合は電圧が高電圧の場合にはコンデンサ内でフラッシュオーバーが起きるかも知れない。それはやはり電源短絡である。電源及び回路保護にヒューズが必要。

この回路で電源と負荷はどのような電気現象を起こすだろうか。オームの法則で解釈する電気現象ではない筈だ。当然電流あるいは電子での解釈では難しいだろう。『電子』が光速度で回路を周回して電源に戻るなどできる筈はない。それでも回路動作は負荷と直流電源の間に起きる電気現象である。どんな理論で解釈しようとも、電源から負荷に向かって『エネルギー』が伝送されることには間違いはない。しかも光速度伝播の現象として現れる。科学理論はとても難しい数学的解説が主流になっている。電気現象に量子力学的解釈を適用しても、『電子』による論理では『エネルギー』を電源から負荷に伝送する単純な意味さえも示し得ない。このような単純な電気現象についてさえ解説を成し得ない現代物理学理論だという意味を誰もが理解しなければならない。

『エネルギー』の光速度伝播と分布定数回路。

光は自由空間を伝播するやはり『エネルギー』である。電気回路現象は光と異なり、導線で囲まれた線路空間に伝送の場が制限された、光に似たような『エネルギー』の伝播現象である。光に似たという意味は光のように目には見えないが同じ『エネルギー』の光速度の流れであるという意味である。この『エネルギー』と言う物理的実体を認識することが必要である。例えば、高等学校の理科教育を考えれば、この空間に実在する『エネルギー』を認識していないから教えることが出来ていない。空間に実在する『エネルギー』を教育して来なかった現実が科学理論の考えない業界論に成っているのだ。だから『エネルギー』の光速度伝播の縦波と言う理解が出来なくて当たり前なのだ。電気回路空間を伝播する『エネルギー』の波となれば、電気回路導体内を流れる『電流』あるいは『電子』などと言う、自然界に実在しない物理仮想概念で理解することなど誰でも困難の筈である。電線で囲まれた電線路空間は、その空間構造を静電容量とインダクタンスの二つの空間解釈概念で捉え、その分布定数回路として認識しなければならなくなる。空間を誘電率と透磁率で捉える解釈法も、言ってみれば科学技術的手法の一つの解釈便法であるかも知れないが、その概念に頼らなければ、数式による認識・解釈法が執れないから止むを得ないという事なのかも知れない。せめてその二つの空間の電気的解釈論拠(誘電率と透磁率)を受け入れて、『エネルギー』の挙動を認識しなければ科学論としての最低の解釈法も採れなくなる。不立文字の一歩手前で踏み止まるしかない。

(1)コイル負荷。その電気現象を(1)図に表現した。

コイル負荷に直流電圧電源をスイッチオンで印加する。スイッチ投入と同時に、電源から『エネルギー』が回路に投入される。その『エネルギー』は光速度以上の速度では伝播しない。必ず負荷まで到達するに時間が掛かる。たとえ光速度であっても時間経過が生じる。スイッチ投入と同時に、電線路の負側導線近傍を『エネルギー』δp[J/m](1[m]当たりの分布エネルギー)の分布波が流れる。しかし、この『エネルギー』の伝播状況を実験的に証明する測定法はないと思う。証明しなければ科学論として認め難かろうとも思う。それは電源電圧 V[V]とすれば、電線路の分布定数の静電容量 C[F/m] によって決まる分布伝送『エネルギー』であり、それは

δp=C V^2^ [J/m]

として、回路定数と電圧の関係式で表現できる。電源電圧とは、その電線路の構造や空間媒体(絶縁物の誘電率など)に対して、『エネルギー』の供給能力を評価した解釈概念であると言える。電圧とは、決して『電荷』の仮想的な創造概念などで評価、解釈できるものではないのだ。さて次に、負荷に貯蔵される『エネルギー』はどのように解釈すれば良いかが問題となる。なお、伝送電力pはその分布『エネルギー』δpに回路伝送速度(光速度) co=1/√(CL) [m/s] を掛けると得られる。

p=δp×co = V^2^/Zo [J/s]

ただし特性インピーダンスZo=√(L/C)である。

負荷特性とα

高周波伝送回路では、定在波と反射波の関係が論議される。ここで負荷に『エネルギー』がどの様に吸収されるかが問題となる。その解釈に負荷の整合の関係が論じられる。その関係をαと言う定数での統一した解釈をしたい。(1)図のように、α=√(Lr/L) とした。負荷の誘導性インダクタンスは線路定数Lに比して、相当大きいから α>1 となる。このαは負荷と回路特性の間の関係を評価する整合係数と呼べば良いかと思う。もし負荷が純抵抗の場合なら、αが1より大きければ、負荷端で反射が起こる。伝送エネルギーをすべて吸収できないから。その反射分だけ電源からの伝送分が減少して電圧が規定値に成り、差し引き電源供給の『エネルギー』が負荷に合った分に落ち着く。ところが、コイル負荷では少し異なる。コイルの『エネルギー』貯蔵の現象がどの様であるかを認識する問題になろう。

コイルの貯蔵エネルギー

この問題は、コイルとファラディーの法則の関係による電気技術の解釈に繋がろう。コイルの貯蔵エネルギーは印加電圧の時間積分の解釈で対応すべき問題である。この回路の場合は、電源が直流電圧の一定値である。この場合はコイルに電流は流れない。コイル端子に直流電圧が印加される。それはコイル前の回路の静電容量C[F/m]のエネルギー分布がそのままコイル内に侵入すると解釈する。コイルにその『エネルギー』が伝送され続けている限りコイル端子には電源電圧が印加され続ける。コイル巻き線間の隙間に均等にenergyが分布入射すると解釈する。電圧時間積分でコイル内の貯蔵エネルギーは放物線状に増加する。磁束概念との関係で捉えれば、磁束の2乗に比例するという事である。磁束と言う用語も、実際は磁束がコイル内に自然現象としてある訳ではないが、今までの科学理論の解釈を踏襲して解釈すればという事ではあるが。その間、励磁電流等流れる必要もない。コイル内空間の『エネルギー』が飽和した時点で突然コイル端子は『短絡』となる。

(2)コンデンサ負荷。その電気現象を(2)図に表現した。

負荷がコイルであろうと、コンデンサであろうと電源からスイッチオンではじめに送出される分布『エネルギー』は同じである。それは基本的に電源電圧とその端子につながる電線路の電気的特性で決まるのだ。それが負荷の特性の違いで、負荷にその『エネルギー』の先頭が到達した後、負荷特性と線路特性との関係で反射現象が決まる為、負荷点の特性に因る事から違いが出る。

このコンデンサ負荷の場合の現象は、コンデンサ容量 Cr[F] に『エネルギー』が貯蔵されれば当然電線路の『エネルギー』分布の流れは止まる。従って、それ迄の一瞬の過渡現象だけの問題になる。

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