自然への祈りと畏敬の念(2020/12/25)。
古代の人の祭り。それは自然とのつながりを求めた日常の祈りの表れと見たい。何が起こるか分からない事への不安。しかし現代人は自然を征服したと、自然への畏敬の念を失った。科学が自然を征服し、解き明かしたと。政(マツリゴト)を司る。そこにも欲しい畏敬の念。
最も深奥に在る、それが『エネルギー』だ。それは決して見たり、測定したりできない自然世界の謎である。太陽の燃える世界も、太陽系の回転流の訳も、地球の中心核の灼熱の訳も決して科学論で解き明かせない謎の世界なんだろう。すべて『エネルギー』の有り様だから。
だから「津波」の物理現象さえ、専門家の気象庁が分からなくても済むのだろう。
チリ地震津波。1960(昭和35)年にマグニチュード9.5の巨大地震による津波が日本の太平洋沿岸に大きな災害を引き起こした。
チリ沖の海底。沖合160kmに深度8,065m、全長5,900km、平均幅64kmのチリ海溝があるらしい。
上のチリ地震津波は時速750km即ち秒速208mの高速度で海洋を伝播したことは事実である。
さて、気象庁の津波の解説によると「津波は海底から海面までの海水全体が動くエネルギーの大きな波であり、・・」となっている。という事はチリの海岸沖から海水が日本の太平洋沿岸まで秒速200mの高速で流れ着いたというお話になる。
「海水全体が動くエネルギー・・」とはどの様な意味を解説したのか津波の専門家でない筆者などには全く理解しかねる事だ。専門家の津波の発生原因は海底地盤が『跳ね上がる』ために海水を押し流すという解説に成っているようだ。その意味で海水の全体を200[m/s]の高速で押し流すと解釈しているのだろう。チリ沖から海水を押し流すなど自然の水の性質を思えばとても無理な、嘘となろう。津波について、北海道西南沖地震が1993(平成5)年7月に起きて、奥尻島を大津波が襲って大災害になった。その時の専門家の感想で、なんでこんなところまで津波が駆け上るのかと訝しがっていた。水の慣性を感じれば、その『圧力エネルギー』が『エネルギー保存則』の原理通りに高くまで押し寄せるのは少しも不思議ではない。津波の高さは、海洋を伝播する波の高さとは無関係な物理的『圧力エネルギー』の量によって決まる高さなのだ。その決め手は『圧力エネルギー』の総量の問題なのだ。2011年3月11日の東日本大震災時の大船渡津波伝承館の動画を見ると、津波に『何が防潮堤だよ!!』と叫ぶ声が聞こえた。『防潮堤』の建設の論拠には津波の高さが決め手になる。しかし専門家の認識には、津波の高さに対する解釈で誤りがある。『圧力エネルギ』の伝播現象と言う認識が欠けているから、防潮堤で災害を防げるという誤解が消えないのだ。その海底亀裂(地球の寝返り程度の現象として起きる断層亀裂の真空空間)によって生じる『圧力エネルギー』の総量の事を基本的に認識してほしい。海底数千メートルの水圧の空間に瞬時に発生する真空空間の意味だ。その力学的『エネルギー』の量を計算をすれば、津波の意味が理解できる筈だ。
理論物理学で、空間に実在する、しかも質量に関わらない『エネルギー』の認識が無いことが全ての科学論の基本的誤解の根幹となっている。『電荷』による『電子』論がその表れだ。