日別アーカイブ: 2019年11月19日

電池と電圧(エネルギーの実験)

大人のおもちゃのような実験をしてみた(2019/11/13)。専門家の決して考えない実験かも知れない。乾電池の乾電池による充電実験。変圧器の奇想天外診断 (2015/06/03) に似た思い付きの実験だ。

実験の目的と結果

乾電池のエネルギーの意味を電流や電荷概念に依らずに、空間伝送の意味でランプへのエネルギー供給を確認したかったのが本当の目的であった。乾電池はエネルギーの充電ができないだろうという思惑があった。残念ながら思惑外れで乾電池も充電されることが分かって、一寸がっかり。

実験の概要

先ず、電池と電圧(エネルギーの基礎研究) (2019/11/14)で電気回路エネルギーと電圧との関係を具体例で解説しようと考えた。その過程で不図乾電池は充電できるのかと心配になった。早速実験で確かめることにした。初めに書いた通り充電可能であった結果で、思惑外れの失敗である。電荷概念否定あるいは電流否定の実験的検証にはならなかった。

実験回路と思惑

図1.に示した回路は電気回路の実験としては全く意味の分からないものであろう。同じ乾電池4個を3個と1個に分けて、差の電圧を豆電球にかける回路である。この回路を取り上げた訳は乾電池に充電作用が有るかどうかに疑問を抱いたからである。この回路構成で、一つの電池V1が充電せずにランプが点灯することを期待したのである。エネルギーが直接空間を伝送して、電池充電なしにランプだけ点灯となれば回路電流の解釈を否定できるかと思った。

 

図2.実験装置

図1.の回路構成を単3乾電池4個入りの電池ホルダーで作った。アルカリ乾電池4個と3V用豆電球(購入経費の費用891円也)で実験装置とした。

 

実験結果と考察

アルカリ乾電池はみんな同じかと思うが、どうも特性が同じくないように思った。V1用として使う電池で充電特性が異なるようだ。比較的早く電圧が高くなるものと、遅いものがある。充電の特性が異なる。

最初の実験。装置組み立て後すぐに回路でランプを点灯した。V1の電圧を計ったら、2.2[V]まで上がっていた。真逆(マサカ)とは思うが、破裂するかもしれないと少し危険を感じて中止した。数日後にまた同じ実験で電圧を計り、確認した。もうV1 の電圧が2.2[V]になるようなことはなかった。せいぜい1.7[V] 程度にしか充電しなかった。少しずつV1電池が充電され、電圧が上がっている様子は見られる。

スイッチSのon off による回路状態の違いの解釈。

スイッチoff

乾電池の負極側はエネルギーレベルが高い。スイッチと電池にそれぞれエネルギーギャップがある。負荷ランプにはそれが無く、電圧ゼロである。

スイッチ on

スイッチオンでランプにもエネルギーギャップが生じる。それが負荷端子電圧である。ここで、乾電池に充電はないかと予想したが、間違いであった。乾電池から乾電池にも充電でエネルギーが入射することが分かった。電池電圧V2のある割合でランプと電池V1 にエネルギーギャップが印加され、消費と充電が進行する。

考察

各電圧値はテスターで測定した。測定中にゆっくりと電圧値が変って行く。エネルギーの消費と同時に電池 V1 への充電が進む。総体的にはエネルギーが減少する。アルカリ乾電池の充電機能は電池の放電機能と同じく負電極亜鉛と電解質の間のエネルギーギャップの化学物質的エネルギーレベルの解釈に掛かっている。

構造と電池の原理

アルカリ乾電池

アルカリ乾電池の内部構造はマンガン乾電池とは相当違うようだ。しかし基本的には陰極の亜鉛Zn粉末が水酸化カリウムKOH電解質の中でエネルギーギャップを構成していると解釈できる。陽極は二酸化マンガンで構成されている。両極間は一応セパレータ(耐アルカリ性ビニロン)で分けられている。電解質は透過するとある。

アルカリ乾電池の原理

Wikipediaに示されている化学反応式

(負極) Zn(s)   +  2OH⁻(aq) → ZnO(s) + H2O(s) + H2O(l) + 2e⁻

(正極) 2ZnO2(s) + H2O(l) + 2e⁻ → Mn2O3(s) + 2OH⁻ (aq)

この化学式が示す原理は『電子』が負極から外部回路を通って正極に戻り、電荷の収支が整って電池の役割が成り立つという意味である。電子が『エネルギー』を負荷に供給する論理的な解説が全く示されていない。だから化学方程式は電池の『エネルギー』供給の説明には成っていない。物理学にも、化学にも『エネルギー』の概念が定義されていないところに大きな科学論の矛盾がある。『電荷』や『電子』の『エネルギー』との関係性が示されなければ科学理論の矛盾は解消しない。

エネルギーギャップによる原理解釈。

亜鉛Znと水酸化カリウムKOH の化学物質の間における接触エネルギーギャップEg[V]が電池エネルギー供給原理をなしているはずだ。上の化学方程式には水酸化カリウムの役割が示されていない。アルカリ電池であるから、カリウムK がエネルギー源としての主役をなしているはずだ。亜鉛 Zn とカリウム K の間のイオン化傾向の特性差が基本的意味を持っていると解釈する。

まとめ

電池がアルカリ電池であった。アルカリ電池は充電機能も少しは持っているようだ。まだ、マンガン乾電池での確認をしていない。マンガン乾電池も充電するか?

(2020/01/03)追記。元旦に単一乾電池で、マンガン乾電池2本とアルカリ乾電池2本が有ったので、マンガン乾電池1本を3Vランプと直列にして、アルカリ乾電池2本とマンガン乾電池1本の直列電圧4.5Vほどの電圧を掛けた。マンガン乾電池の電圧は徐々に充電され 1.7V以上に高くなった。破裂しないかと気味が悪くてそれ以上続けなかった。マンガン乾電池もアルカリ乾電池と同じく『エネルギー』の充電ができることだけは確認できた。その充電がどの様な化学的反応で成されるのか理由を知らない。

電池と電圧(エネルギーの基礎研究)

自然の本質(2019/11/13)。科学の世界はとても大きい。しかし、その本質は極めて単純にして純粋である。『エネルギー』一つの世界が自然の本質である。水素原子もその根源はただ一つの『エネルギー』の集合体でしかない。それなら『エネルギー』とは何かと問答になる。今日はハヤブサ2がリュウグウの岩石を採取して地球への帰還の途に就いたと報じられた。目出度い事です。地球の岩石の分析と合わせて研究が進むことお祈りします。

電池はエネルギーの供給源

電池のエネルギーとはどんなものか?その『エネルギー』をどのように認識するか。そんな意味を考えて、明確な解釈ができるような考究も科学基礎研究になる筈だ。決して経済競争に資する話ではない。科研費を要求するような研究でもないが。その訳は、次のような意味でも大切であろう。科学的手法でその『エネルギー』を測定する方法がない。『エネルギー』は秤にかからない。ジュール量を測定できない。『エネルギー』の極限は一粒の光の空間分布エネルギーだ。決してそれを見たり感じたりはできない。しかしその『エネルギー』は目の前に無限に存在している。木も草も花も石も光の賜物である。光が無ければ地球も存在しない。そんな不思議な『エネルギー』を電池の中に関連付けて思い描いてみたい。

図1.電圧実験回路 電圧vsの電池がある。容量 C[F] のコンデンサがダイオードを通して図のように電池に繋がった回路を想定する。我々は『エネルギー量』を測定できないから、その量を電圧値によって解釈するしかない。電気回路の解釈において、電気技術では電圧値が重要な量となる。電線路には必ず静電容量がある。その容量C[F]が電線路の空間に在る『エネルギー量』を認識する大切な回路要素である。電圧値ではエネルギー量は分からない。静電容量の値で、同じ電圧値でもそのエネルギー量は変わる。図1.のような回路で電池の電圧という意味をコンデンサの静電容量を変化させて、考えてみたい。

可変コンデンサ。ラジオ放送電波の受信には周波数検波用にバリコンが使われる。

図2.可変コンデンサC(ωt)  たとえば図のような二組の円盤で、1つが周期ω[rad/s]で回転するとする。コンデンサ容量は周期関数で変化する筈である。

図3.容量 C=εkA[F] 回転電極がO-Poの軸からの角度θの位置で重なり面積Aが決まり、コンデンサ静電容量もほぼその位置の関数と考える。なお回転速度は一定でなく、任意でよい。ε[F/m] は極版間の誘電率で、kはギャップなどの構造による定数である。

電圧値v[V]は?電圧はどのように変化するか。コンデンサ電圧は電池電圧より下がらない筈。回路のスイッチがオフの場合を先ず考えよう。回転盤の重なり面積がAoの最大の時に、コンデンサには最大のエネルギーが貯蔵される。面積がそこから減少すると、コンデンサ端子電圧vは上昇する。貯蔵エネルギーの最大値をEm[J]とする。電圧はコンデンサ容量C[F]によって、

v=(Em/C)^1/2^ [V]        (1)

と変化する。重なり面積がゼロとなれば、相当高い電圧値になろう。電極版の回転によって、周期電圧波形となろう。この意味が電線路電圧の意味を理解するに基本となる。この『エネルギー』による解釈に対して、『電荷』論を主張するでしょう。もし『電荷』Qm[C]で解釈するなら、電圧は

v=Qm/C [V]                          (2)

と静電容量に反比例する筈だ。平方根で変化するか、反比例で変化するかで、答えは得られるはずだ。『電荷』概念矛盾の結果になる筈だ。

図1.でスイッチがオンの場合。今度はコンデンサの電圧vと電池電圧vsとの関係で電池にエネルギーが回収される。電池の種類により、電池充電の特性が異なるから、様々な結果になろう。

図4.コンデンサ容量とエネルギー(係数1/2はその意味が確認できないので省く) コンデンサ容量Cは図のように変化する。図の打点部分が静電容量ゼロに向かって変化するときの、コンデンサエネルギー放電(電池エネルギー回収)特性による電圧変化の様子を想像で記した。もしスイッチオフの場合なら、ωt=2πで静電容量ゼロ近くで電圧は最大値に跳ね上がる筈だ。

インダクタンスの場合の例。

ついでにインダクタンスのエネルギー量と電圧の関係を考えてみた。

図1-2.電圧実験(2)

L-r 負荷のスイッチSオフによってLのエネルギー処理の問題が起きる。Lの貯蔵エネルギーは必ず放出しなければ済まない。この場合も余分エネルギーの放出による電池充電動作に入る。Lの電圧とエネルギー量El[J]との関係は図のようになる。

(2019/12/27)追記。上の図1-2 電圧実験(2)に示した回路には不備がありました。修正して電池充電現象の回路を示す。

訂正回路

右のように負荷ランプとスイッチS’の回路とした。スイッチS とS’同時にオフとする回路に変更。コイルのエネルギーはコンデンサCの放電と同時に電源の電池へのエネルギー充電とランプ負荷消費の回路動作となる。なおコイルエネルギーの次元は[J]=[FV^2^]とも解釈できる。L/r^2^[F]だから。以上追記。

電池がマンガン電池の場合、どの様な現象になるか不明だ。アルカリ乾電池では電池でエネルギー回収が起きるようだ。それは 電池と電圧(エネルギーの実験)  で確認した。

まとめ

(エネルギーの基礎研究)というには内容が乏しい結果だ。しかし、電池についてその電気現象を理解するにはとても多くの基礎概念の関係を解きほぐさなければ成らない。次々と理解困難な問答に突き当たり、際限のなさに戸惑う。やはり、『エネルギー』という物理的実在量の意識化が是まで為されてこなかったところに大きな欠陥があるからと思える。電圧とはこの『エネルギー』の技術的評価量であることを認識してほしくて、静電容量との関係でこの記事にした。