電圧・電流とエネルギーと時空

今、電気回路のエネルギー問答 を書き始めた。その途中で、一つまとめておきたいと思った。その問答の中の一つの答えでもある。物理学理論では、エネルギーは主役ではなく、何か端役あるいは誘導量という捉え方で理解されているように思う。しかし、電気技術から見た場合、電気回路現象を考えると回路内を伝播するのは光と同じエネルギーしか見えない。それでは電圧とか電流という電気量は何を表現したものかと、そこに戻ってしまう。また物理学理論では、あまり重要視されていない空間概念がある。それが誘電率と透磁率である。世界を支配している物理量の代表が光エネルギーであるとの認識に立った時、その光速度を規定する原因がその伝播する空間特性にあると考えざるを得ない。

光速度=(透磁率×誘電率)^-1/2^ =  1/√(με) [m/s]

ただし、μ[H/m] 、ε[F/m] から、[(HF)^1/2^]=[s] である。

空間の誘電率は空間長1m当たりの静電容量[F]、空間の透磁率は空間長1m当たりの誘導値(インダクタンス)[H] で、その空間を伝播する光エネルギーの空間共鳴現象としての伝播特性を呈すると解釈する。光を世界基準の物理量と見做した時、その伝播する空間の長さと時間を規定する「時空」概念として時間[s]と長さ[m]の時空基準を光エネルギーと速度が決めていると見做せる。この何もない空間が電気回路のインダクタンスやコンデンサの回路定数の単位ヘンリー[H] やファラッド[F] との関係で解釈できることの中には、そこに物理量『エネルギー』という空間伝播実体である光の『エネルギー』が空間分布として存在するからと理解する必要がある。光には振動する実体はないのだ。観測技術としての評価概念が振動数である。

上の解釈で電気量を解釈したとき、

電圧の2乗、電流の2乗と次元

その2乗値の単位はエネルギー[J] との関係で図のように認識できる。

次の問答の記事の答えともなるが、電線路には回路特性として単位長さ当たりの静電容量と誘導インダクタンスを備えている。その電線路単位長当たりの静電容量をε[F/m]とすれば、その電線路には1m当たり εv^2^[J/m] のエネルギーが線路空間に存在するとなる(係数1/2は省いた)。このように考えた元に、例えば電流を取り上げて考えた時、アンペアの単位が[C/s]と言う電荷の時間微分値であるということである。電線路の電荷の時間微分とはどんな意味か分かりますか。電流計で測る点で、その電線内の電荷がどんな意味と捉えるのですか。電流波形で描く時間軸のある時刻の電流値とはその電線の中に電荷が時間的にどのように存在し、変化していると考えたら、その電流の意味を納得して理解できるのか?その辺の電流概念への疑問から、どう考えても電流概念棄却の結論にならざるを得なかった過去がある。1987年8月に決断した研究会資料:電気学会、電磁界理論研究会資料 EMT-87-106 である。その5.むすび に・・・電磁気学の基本概念である電荷や電流までも疑い、棄却さえしなければならなくなってしまった。云々と記した。

次に電流 i^2^[J/H] は線路定数の誘導量インダクタンス[H]との関係で、流れるエネルギー量に関係した捉え方ができないかと考えたが、今のところ答えに到達していない。(2019/08/19)追記。電線路にはその単位長さ当たりのインダクタンスという流れを制限する回路要素がある。μ[H/m]の分布定数があるとすれば、電線路の単位長さ当たりμi^2^[J/m]の流れる伝送エネルギーが分布していると考えることはできる。同じく負荷のインダクタンスL[H]とは当然の関係で、Li^2^[J] の貯蔵エネルギーとなる(1/2は省く)。

負荷抵抗R[Ω]の次元も[(H/F)^1/2^]である。抵抗も空間特性は誘電容量と誘導容量の意味を持っているものと見做せる。この見方をとれば、i^2^Rの単位は[J/H][(H/F)^2]=[J/(HF)^2]=[J/s]=[W]という意味で納得できよう。

JHFM単位系 1990年(平成2年)春にまとめた単位系である。マイケルソン・モーレーの実験とマックスウエル電磁場方程式の関係から得られた。色々あって、1998年4月2日に初めて日本物理学会で発表させて頂いた。物理的概念とその次元 日本物理学会講演概要集 第53巻、1号、1分冊、p.13.  関係記事 エネルギー[J(ジュール)]とJHFM単位系 (2010/12/18) 。

まとめ 電圧及び電流という電気量はその根底には深い知恵が潜んでいる。その科学技術量を理解するには、自然との間の深いつながりを紐解かなければならないだろう。その辺に考えるということの意味があるのだろう。単に法則や原理ということで、それを鵜呑みにしていては本当の自然の深い意味を知ることはできなかろう。電圧と電流もその2乗に意味があるのであって、その平方を電気量の概念として実用化しているのだった。電圧、電流はその測定器があるということとの関係で、如何に優れた量であるかということになる。しかし負の電荷の電子が電線の中を流れているという解釈は誤っている。

電圧・電流とエネルギーと時空」に5件のコメントがあります

  1. 丁寧な回答ありがとうございます。少し理解が進みました。
    確かにエネルギーの一側面を切り出したモデルが、現時点において工学的に有用でも、エネルギーそのものを直接扱うことができるなら、それにこしたことはないですね。
    >世界の今までの科学理論の根底を否定する意味になる
    特に驚くことではないと考えます。”電荷”やその他、表現され始めた当初の意味が失われ、形骸的なことが伝えられてきたように感じます。いつからか物理ではなくなった。

  2. もう一言付け加えておく。
    『電荷』がこの世界に実在しない。と言うことは世界の今までの科学理論の根底を否定する意味になる。原子構造は原子核の『正』の電荷の陽子とその周りを回る『負』の電荷の電子によって理解されている。『電荷』の否定は、その原子構造そのものの否定になる。誰も『電荷』の存在を否定などしなかった。しかし、空間のエネルギー伝播現象で世界を理解しようとすれば、『電荷』の否定しか理論の整合性は取れないことになる。
    以上『電荷』の否定の意味について追記させてもらう。

  3. kazusasaki 様
    磁石に働く力の訳・原理については、確かにどこにも納得できる回答は見当たらない。たとえ磁束がNS極間で繋がったとしても、その間隙のギャップ長が変化しても何も磁力が変わるという論理性はない。磁束が太くなったり細くなったりするということでもないから、まったく力が変わる理由にはならない。直線的な引力や反発力は距離による力の変化を説明する論理性は観えない。
    空間の軸性回転エネルギー流同士の近接作用しか説明がつかないと解釈している。
    なお貴方が拘る、静電気と言う電荷による解釈は、既にその論理性は破綻していると気付いてほしい。『電荷』は実在しません。

  4. 思考上で主に参考にしているのは『静電界は磁界を伴う』の解説です。2箇所にピンときました。約2年前です。
    ・divB=0から磁束の矢印が出入りするような表現が理解の妨げになること。
    ・「電荷が回転したからといって、何も磁性を生み出す論理性など何処にも無い」こと。
    私が延々と考えているのは、磁石を吸引したまま(あるいは反発させたまま)の時に手で感じられる力とはいったい何なのか、です。子供向けの回答としては「異極が引き合い・同極が反発する」、大学以降では「電子スピン」の話になって、煙に巻かれた感じです。子供の疑問のつもりなのに、世の教科書には答えがありません。
    当然ながら磁界にも静電界との相互関係があって、砂鉄模様は静電気の状態が反映されたものではないかと推測しています。そこから惑星の自転・公転現象を通して、宇宙のことを知りたいと思っています。

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