とうとう城の主が消えた。巣も居住席も寂れて、いかにも廃墟の風情が寂しい。
(2019/08/11)追記。記録として報告。今もほぼ毎日巣を作り直しながら、元気だ。既に3か月近く経つ。
(2019/06/18)追記。事件だ。昨日はとうとう蜘蛛も居なくなり最後の廃墟として、寂しい巣を写真に収めた。
ところが、今朝は新しい巣に新装して、戻っているではないか。お帰りなさい。少し脱皮と修行の結果か、黒く逞しくなったようだ。
(2019/06/14)追記。事件だ。昨日から蜘蛛の姿が見えない。一昨日近くに他の種類の蜘蛛が巣を掛けた。
これは蜘蛛の脱皮の殻か。小真弓の葉に殻が付いていた。行方不明の蜘蛛の姿に似ている。脱皮後行方を晦ましたか?近くに移住した蜘蛛が原因か?その蜘蛛も居ない。
(2019/06/11)追記。巣の巻き方向に二通りある。蜘蛛の表側から見て。
反時計巻
驚いたことに支点が5点ある。どのような空間感覚で平面を構築するのか。
(2019/06/07)追記。この蜘蛛を観察し続けて。何度も巣の張り替えをしながら今もここに生きている。5月の末には誤って巣の大事な支え糸1本を水遣りのジョロで切ってしまった。蜘蛛は危険を感じて生活の場を変えるかと思った。しかし残った2本の糸を生かして新しい面で巣を張った。その様子を報告する。
巣を改築。
再び巣が損傷した。
その後に誤って壊してしまった。御免なさい蜘蛛さん。しかし新しい巣を新築。
何度も改築しながら、巣の中心部の居住空間は隠れ場所としての機能を備えどんどん大きくなっている。
蜘蛛(クモ)(2019/05/18)
漢字も珍しい。音読みはチチュで蜘蛛の他には使われない文字のようだ。それぞれの漢字の意味も良く分からない。昆虫の中でも蜘蛛は特別の物に思える。巣網を空間に張って獲物を捉える。その巣は幾何学で言う所謂平面の美学を醸し出している。支点が3点なら必ず平面に成る。その縦糸(?)は風の吹き方で決まる訳だが、蜘蛛はその支点の位置を風の流れから関知しているのだろうか。蜘蛛が巣を張る張り方を観察できれば良いのだが、暇でも中々その機会には巡り遭わない。蜘蛛 その神業 (2013/03/18) にも。
名も知らぬ蜘蛛
余り見かけない蜘蛛の巣が目に入った。中心に蜘蛛がいる。巣の中心に蜘蛛が居るが、何か擬態のカモフラージュの意味でか帯状の物がある。支点が3点と平面幾何学の蜘蛛の巣の張り方に納得していた。しかしこの巣をよく見ると、支点が4,5点ある。3点の1つが枝分かれして、支点が多い。それでもその支点がすべて平面上にあるようだから不思議だ。蜘蛛の足のさきで巣の張り具合が幾何学平面に成っていることを知って支点を決めているのかと不思議だ。
巣の新装改築
何日かで、新しく巣を改築している。古い巣に付着したゴミは綺麗に片づけられている。支点に張られた縦糸はそのままに残されて、横の網糸(?)だけが貼り替えられているようだ。お釈迦さまも蜘蛛には特別の使いをさせると古い話にある。1月15日には地獄の釜の蓋が開き、罪人を救うために蜘蛛が糸を釜に垂らす。しかし罪人が我先にとその糸に縋り、大勢が我が強欲に走り、結局誰も助からずに終わるというお話。と言う様に、古くから特別視されるだけの神秘を備えた生き物に思える。こんな小さな命の姿にも、その生き方には自然の不思議が沢山詰まっているようだ。蜘蛛よ万歳。