日別アーカイブ: 2018年6月16日

水辺の散策

水は風を生む 地球と言う生命の星。そこに繰り広げられる自然の営み。科学と言う解釈で読み解こうとしてもなかなか得心に至らない。科学には科学特有な法則という基準になる解釈法がある。気体分子運動論も現代物理学における解釈基準の一つであろう。分子質量が基礎概念となっている。『熱エネルギー』という実在物理量は存在しないと解釈するのだろうか。分子の運動エネルギーに因って温度や熱を解釈する手法が科学常識になっているように思える。地球の生命を支える水がある。水は常温で水の液体にも水蒸気の気体にもなる。産業革命の原動力となった蒸気機関がある。蒸気機関車という鉄の塊を動かす動力は水蒸気の力だ。この地上で、水蒸気に変わる動力を生み出す気体があるだろうか。他に水蒸気のような働きをする気体分子があるだろうか。水という気体分子が水蒸気である。光が特別な存在であるに匹敵する特別な存在が水・水蒸気である。

水は風を生む 水は地球を力で支配している。熱というエネルギーを力の基に変えてしまう。水蒸気という気体分子は特別の任務を天から授かった存在なのであろう。地球は海の水で支えられている。風にその本性が隠されている。

水を思って来た その過去記事を拾ってみた。

水に思いを  伝統的科学論には程遠い、巷の井戸端会議で話題にして楽しむような話かもしれない。『電荷』の存在に疑問を持ち、『温度』とは何かと不図思い付くに任せている内に、『光』は振動等している物理量でないと確信するに至ってしまった。こんな伝統的科学論や概念を理解できないで、勝手に反科学論のような道に彷徨いこんでしまった。実験室で取り扱わなくても、日頃の身の回りに繰り広げられる自然現象の中で「水」に思いを寄り添わせて観るだけで、抱え切れない不思議が詰まっている事を知った。水の妖精七変化(エネルギー) (2017/11/03) に纏めても見た。

ひとり思案の中の風

学術研究の能力も無く、科学常識、世間からかけ離れてしまった水辺に吹く風の匂い。

水蒸気と蒸気線図

水と熱エネルギー (印刷が出来ない?)物を燃やせば熱エネルギーに変換される。熱エネルギーを得る方法には酸素に因る燃焼以外に原子核分裂に因る方法もある。熱エネルギーは運べない。しかし発電所で電気エネルギーに変えれば、どこにでも運べる。水は熱エネルギーに因って魔法の力を生み出す。蒸気機関車の力強さがその証となっていよう。今は原子力や化石・石油燃料に因る汽力発電所にその水と水蒸気の関係で威力が示されている。海水加熱に因る地球温暖化の未来危機も含んでいるが。

火力発電所と蒸気線図

火力発電所と蒸気線図 2012年に風とは何かの記事での図。蒸気線図p-v動作特性と発電所系統図との関係を示した。しかし、p-v線図での蒸気の状態がどのようであると解釈すれば良いかが分かり難い。水蒸気の特性を理解できないかと考えてみた。

蒸気線図の意味 水H2Oは水蒸気になればそれは気体と観られる。窒素や酸素の気体分子に水の持つ力を期待は出来ない。水と熱エネルギーの間に隠された不思議な世界である。空気中では水または水蒸気は湿度という気体分子と見なされる。水蒸気を呑気に気体分子などと気体分子運動論で解釈していてはいけない筈だ。何故ならば、酸素と水素の結合分子の水H2Oは熱エネルギーに因って特別の世界構成体として際立った特性を示すから。その意味を読み解こうと取り上げる具体的例題に蒸気線図が良かろう。しかし、発電所の蒸気線図を読み解こうとしても、なかなか理解困難である。そこで、蒸気線図(ランキンサイクル)に似合う機関模型を考えてみた。

上の図はとんでもない間違いがあった。少し訂正した図を下に入れる。

しかし、それでもp-v 線図の4から5の過程でもう一度炉内で再加熱する必要がある。それを修正するにはボイラ内を大幅に書き換えが必要となる。欠落のままで御勘弁ください。

動作模型 圧力一定で、水を加熱して乾き度0%(3)から100%(4)の水蒸気、更に高温の過熱蒸気(5)として、その蒸気でタービンを回す断熱膨張(5-6)に因るエネルギー動力変換。その水蒸気の動作模型。水には臨界点(圧力225気圧、温度374°c)がある。線図の臨界点から3-1の線が水から水蒸気になる境界の飽和水。臨界点から4を通る点線がすべて水蒸気100%の飽和蒸気線。臨界点は水と水蒸気が同じ密度1000[kg/㎥]の乾き水蒸気。

蒸気線図と蒸気 p-v線図の2-3-4-5はボイラーBで水から水蒸気更に過熱蒸気までの水の加熱過程である。しかもその間は圧力一定である。その加熱区間の蒸気状態の変化過程を持つボイラーを考えた。ボイラー上部に密閉した可動蓋(断面積A[m^2])を設け、その上に加圧荷重W[ton]を掛ける。ボイラ内は常に一定の圧力状態(p = W/A[ton/m^2] 0.1W/A 気圧)に保たれる。はじめはボイラータンク内が空で、バルブVtを閉じる。次に給水加圧ポンプPにより水が満たされた時点で、バルブVpを閉じる。その時ボイラ内は蒸気線図2の動作点で、蒸発しない水だけで満たされる。ボイラの点火で加熱が始る。水の温度が上昇し、p-v線図3の温度 t [°]の飽和水となる。水が蒸発し始める。炉内の温度はt[°]のまますべて水蒸気になり、乾き度100%、飽和蒸気の4に至る。その蒸気を更に過熱し圧力ほぼ0.1W/A気圧のままで、温度だけ高い過熱蒸気の5となる。そこでバルブVtを開放すれば、タービンを通した断熱膨張による熱エネルギーの動力変換動作をさせることが出来る。復水器Cで蒸気を冷却するからタービン内に大きな気圧差を生みだせ、タービン羽根への強い蒸気力を働かせられ、エネルギー変換が有効に機能する。しかし復水器での大きな熱エネルギー損失(総エネルギーの半分ほど)を宿命的に持つ機関でもある。

水の力と蒸気線図 上の模型で一つの解釈法を示したが、蒸気線図の3から4において、3で全ての水が同じエネルギーで蒸発しその後すべての水蒸気が同一のエネルギー状態で徐々に飽和蒸気5に到達すると解釈したものである。その蒸気線図に示されるような特性を持つ水は、構成元素の一つの酸素という熱エネルギー変換という特別の燃焼性で際立っているものと、水素という最小質量形態元素の極めて不安定状態にあるものとの結合分子として捉えたとき、それを他の気体分子と異なる分子の特殊性を秘めたものと看做したい。そう捉えなければ、水の秘めた力を納得することが出来ない。高熱エネルギーを含んだ水蒸気が水に凝縮することで、放出する熱が空間で限界放射の雷現象を引き起こしたり、あるいは乾燥空気の山越えのフェーン現象を引き起こしたりそんな現象の発生につながる意味を理解できないのである。台風、竜巻や豪雨災害も水・熱・水蒸気の成す現象である。参考。雷と指数関数 (2011/11/15)。フェーン現象の解剖 (2018/6/17)。