物理学の命題 命題と言えば哲学あるいは倫理学の論議に成る様でもある。しかし自然科学分野の物理学の命題である。電気磁気学では、電場と磁場がその論理の根幹を成している。その中で、磁場を取上げてその本質を考えてみたい。どうも自然科学の基礎概念には、論理的な検証に耐えないものが殆どのように思う。何方か磁場とは何かを明確に定義できる方が居られたら、勝手ながらお教え頂ければ有り難い。改まってこんな事を書くにはそれなりの理由がある。先日ニュースに、千葉県での地球の磁場の逆転層の存在の話題が紹介されていた。確かに磁場はコンパスで極性を簡単に判定できる。電場の場合はそんなに簡単に極性判定をすることは出来ない。磁石は日常生活にありふれているものだ。だから磁場が無いなどと言っても信じてはもらえない。しかし、磁場とは何かと自問してみても、磁束がある訳ではないから磁石の周りの磁力を生む原因を物理学理論の中から答を得ようとしてもそれは無理である事だけは解る。そこで物理学の命題と言うことに成る。千葉の地球磁場の逆転層の意味を理解するには、磁場の物理学的明快な理解が市民レベルで出来なければ、その科学的論拠を共有できないと言う誠に困った(自分だけかも知れない?)事態に成るのではないかと思う。科学認識は市民との共有が前提でなければならない。
磁場の原因 磁場を作り出す磁極があるかと尋ねれば、磁極は存在しない事に成っている。磁場を構成する磁束とは何かと尋ねれば、答えられないのである。磁束を作り出す素が無いのである。基があれば、その発生原因を確定できる筈だ。地球磁場が存在すると言う解釈は誰もが疑わない。磁束が地球の北極に入り込んで、中心を通って(?)南極から磁束が出ていると説明されている。と言ってよかろう?はっきり断っておきたいが、磁束などは無いのである。検索しても磁束がどんなものかを明確に説明した記事が見当たらない。地磁気は地球の周りを地球の速度以上の速度で回転しているエネルギー流なのである(2018・11・06追記)。最近は衛星が地球のエネルギー環境に影響を及ぼしていないかと気掛かりだ。地磁気の原因である地球表面のエネルギー流に影響して、地磁気が弱まっているかも知れない。
鋏の磁場 鋏も鉄系の材料で出来ていよう。今回の千葉の話題で思い出した。以前砂鉄模様の記事を書いた時、手元の鋏の磁場が不可解な様子を示した事を思い出した。
鋏の磁気模様 鋏に砂鉄を振りかけた。その砂鉄の模様は鋏の各部の磁気状態を示しているのだ。鋏の先端部は上も下も全体が磁極のS極に成っている。支点部も同様にS極だ。その間の腹の部分だけがN極に成っている。何故このような一本の鉄金属がSNSと不思議な磁石となったか。
先端S極 地磁気の方向を紙片で示した。コンパスのN極が指すから鋏の先端はS極である。
腹部N極
握り部S極 何故SNSの3極に成るか?
鋏の磁場模様 この磁場模様に向き合って、我々はどのような物理学理論で心に受け入れれば良いか。この鋏が製品として、出来上がった時点でこのような磁場模様に成っていただろうか。その疑問に答えるには、コンパスと砂鉄の心での磁場模様についての解釈が必要と考える。『エネルギー』の独立した物理量の概念が物理学理論には無い。磁場の砂鉄模様を作り出す原因がコンパスの周りの空間に流れる『エネルギー』による現象であると言う物理的認識を要請している。物理学理論に無い物理的認識を。そこからの解釈は、鋏の切れ味の鋭さの下、その二つのすれ合う歯の摩擦と滑らかさに因って生まれる『熱エネルギー』の仕業と観る。エネルギーは熱も電磁気も光も自然界の現れ方の多様な姿でしかないのだ。磁場も電場も『エネルギー』の人の解釈の姿でしかないのだ。鋏を他にも調べると、3極も2極もある。
科学研究と費用 最近の基礎研究はとても大きな設備投資が要求される。費用でその研究の価値・社会的影響力が推し量られるような時代に成った。砂鉄模様から考えるなど、科学研究等と言えるものではない。日常生活上の感性に因る自然評価法でしかない。しかしその中にこそ自然の真髄があると思う。