半導体の利用分野に太陽電池がある。エネルギー源としての太陽光発電である。太陽光を電気エネルギーに変換するエネルギー変換装置である。そこに半導体が使われる。アモルファスSiと言うシリコンの結晶構造でない非晶質体が利用されているようだ。太陽電池の単位セルの構造や製造過程も企業毎にいろいろ違いがあるようだ。基本接合はpin構造で、p型とn型で、i型(真性半導体)が挟まれた構造になっているようだ。従ってその場合には、pn接合には成っていない訳である。半導体の特性は、そのpn接合部での『電子』と『正孔』の云々というバンド理論で解釈される筈であるが、pin接合ではそんなバンド理論の説明は困難であろう。しかし、それでもそんな太陽電池の解説には相変わらず同じ論理の説明がなされている。全くその解説では、半導体の動作原理を理解することができない。理解できる人は自分から見ればやはり科学論の天才に思える。しかし本当の気持ちは複雑だ。IT、量子力学論の科学書等何処を見てもバンド理論であり、フェルミレベルである。誠に恥ずかしい自分の未熟さを曝さなければならない。半導体とバンド理論の解剖に始まった関連論である。
光電変換と空間構造 光のエネルギーを電気のエネルギーに変換して、エネルギー源とする方式である。光は光自身がエネルギーである。電気エネルギーも同じ一つの『エネルギー』である。『エネルギー』は光も、電気も違いは無い。太陽電池と言う半導体構造体の中で、光が光形態から目に見えない空間伝播(電気)エネルギーに変換されただけである。その変換過程に半導体と言う特殊な空間構造体を介して光が直接エネルギー変換作用を受けただけである。そのエネルギー変換過程に半導体の接合組み合わせがどのような機能を発揮しているかが物理学として解明されていないだけなのである。真実は理論解明されていない。科学技術が理論解明されることを待ち望んでいると観て良い。揚羽蝶の翅の光変換と同じ意味合いを半導体構造の中に秘めているとしか考えられない。色の世界を尋ねてに可視光線間の変換を空間の「Color cell」で解釈することを述べた。半導体内で光エネルギーが貯蔵され、別形態のエネルギー放射(いわゆる電気)に変換されると解釈すれば良い。全ては実在する『半導体空間構造』に秘められている。何も『電子』や『正孔』などと言う実在しない概念を持ち出す必要はない。この『エネルギー』と言う一つの実在物理量を感得できるかである。
『電子』『正孔』説の論理的欠陥 量子力学では、エネルギーを原子構造の外殻周回電子群が運動エネルギーの増減をするという軌道変換で解釈している。その時は電子質量を運動エネルギーの基礎に据えている。しかし、バンド理論や電流概念においては、電子の質量等全く論理外に置かれている。電子流で電流を解釈する時、電流値は電荷の時間微分で定義する。しかし、電子を電流の基礎に据えるなら、電子に付随する質量も一緒に考えなければならない筈だ。それでは電荷の時間微分と同じく、質量の時間微分も同時に論理の中に組み込もうとすれば、その意味をどう繕うのだろうか。質量/時間=dm/dt[kg/s]はどんな電気的解釈に繕うのか。電子科学論の無責任。持論で誠に恥ずかしい。