技術劣化の未来危機

技術力が劣化している。情報網が世界を時間的に、空間的に矮小化している。19世紀末から空気伝播の通信が可能になって、現在の情報通信社会に進展して来た。情報信号の細密制御に格段の飛躍を生み、情報通信・制御の軽量化と高度化の中での日常生活が普通になっている。しかし、技術進歩の異常な革新競争の中で、神経を擦り減らす技術開発が人間の尊厳までも無残に踏みつける強制的過負荷時代に突入したと考える。全ては経済成長と言う人間の欲望を虜にした、過剰な競争の押しつけが生んだ現代的社会情勢になってしまった。
IHクッキングヒーター 調理熱器具のIHヒーターという具体例を挙げてみよう。オール電化生活が政策として進められた。ガス供給の無い、全てが電気を熱源とした生活住宅である。3.11の福島原発事故で、エネルギー問題として考え直さなければならない事態を来たしている。運悪く、電気ヒーターの据え付き調理装置(200ボルト用)がスイッチの不具合で使えなくなった。スイッチの取替え修理をと考えたが、既に電熱器は生産していないため、修理が不可能となった。電気ヒーターの電熱器で十分使えたし、装置費用も安くて機能も単純が故に、使い易く便利であった。何処のメーカーでも生産していないとなれば、ガスが無い為、他の調理器を使わなければならない。そこには『IHクッキングヒーター』しかなかった。据付型とビルトイン型であり、何十万円もする電気器具である。慣れないIT通販で少しでも安くと購入した。各メーカーも開発に凌ぎを削って、創り上げた製品であろう。IHヒーターだから、制御方式も複雑な設計を経て、高級感のある製品に仕上げたと思う。しかし使う側から見ると、多寡が調理用の熱器具であれば良いので、単純に熱量調節できればそれで十分なのである。それが複雑で極めて使い勝手が不便であり、使用者の思い通りに調節が出来難いように造られている。何でこんなに複雑な制御方式を設計するのか理解できない。お年寄りがもし使うとしたら、その時どんな戸惑いを覚えると設計者は理解していたのだろうか。多寡が電気ヒーターである事は単純に使える事が何よりの設計指針で無ければならない。装置の見たくれを考えたのか、驚いたことがある。電熱方式が電磁誘導方式であるから、鉄鍋系の物を使う訳で、重い鍋であるにもかかわらず、表面が「硝子盤」で覆われている点である。鉄鍋を落としたら、割れる筈だ。修理が効かない表面にガラスを使うとは、どんな設計指針で造られたのか大変驚いた。これで高価な価格設定をされたとは理解できない。修理が可能でなければ製品の価値がない。『技術欠陥』の社会にいよいよ突入したのかと恐ろしい時代になった。(2016/11/19)表面のガラス系素材は今のところ損傷はしないが、どの程度の衝撃に耐えるか心配だ。

『魚焼き器』 多寡が魚を焼くヒーターで、器具も大がかりである。先日、安い鰯を買ってきて、塩焼きをした。受け皿に水が使えない設計のため、網や受け皿の洗いに多くの水の無駄使いと多量の洗剤、更に大変な手間がかかる。今までなら受け皿に水を張りコメのとぎ汁などを入れれば、簡単に洗いもし易かった。それが高級品のお値段が高くなるととても使用に不便な製品になるのである。これを未熟技術と言わずに何と言えば良いのか。テレビ等も、ブラウン管方式で十分であるのに、わざわざ複雑な制御形を導入して買い替えの高額出費を強制する時代の流れが、何で幸せの技術社会の目標なのか。庶民の生活を優先することを政治は目標にすべきだ。

安価な電気ヒーター調理器の技術が消えてしまう社会に生活の安全はない。技術欠陥社会への道を経済成長という名目の基で進んでいるようで恐ろしい。

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