世界を彩る数『6』を廻って見える物。儚くて、恐ろしくて、美の極み。それが雪の結晶であろう。六花(リッカ)とも言う。素描の雪模様である。その結晶の樹枝模様は60度の成長から成る。全体が6っ角形で、心地よさを受ける。
双子素数の規則性とは何か を書いた。それも『6』の規則性がある。空間を座標表現すれば、3次元座標で、『天上天下、東西南北』の立方体の正六面体でもある。拾い出せば、亀の甲羅、ハチの巣模様、ベンゼン核やカーボンナノチューブなど。
『6』が人の心に響くのは、そこに隠れた美の共感があるからであろう。自然の生命の基である、水の分子構造から、創りだされる『雪』の神秘は貴重な考える対象である。中谷宇吉郎博士が天からの手紙と言った、雪の造形美の不思議である。
還暦は、10干12支の一回りで60である。六法全書、六波羅蜜、六甲山、六分儀等と六にまつわる言葉も多い。
雪結晶には水分子が造り出す60度の天然の法則があるのだ。決して万有引力などと言う人間の仮想法則でない、天然の真理が隠されている。