(2017/09/13)追記。2013年頃から電気回路の電流や電圧の意味と計測を考え始めたようだ。2015年に変圧器の奇想天外診断に始まり、電気の眞相(3)-電圧と負荷-やコンデンサ型配線のエネルギー伝送等の記事で、ようやく電圧と空間エネルギーの関係が分かった。
今日は、自分の記念日である。『電流』『電圧』の正体を明らかに出来た。しかし肝心の自分の正体は不明である。(2013/09/08)訂正追記。また間違いで済みません。上図の電流計内のエネルギーWiの表記に間違いが有りました。(訂正)Wi=(P/R)Li/(1+r’/ri)^2でした。 先ずは直流回路で考える。電源電圧V[V]に負荷電力P[W]、その抵抗値R[Ω]の負荷をつないだ。回路の『電流』は電流計で計る。『電圧』は電圧計で計る。その電流計と電圧計を回路に接続した。電流計も電圧形も共に「可動コイル型」であるとする。どちらもその内部構造は同じである。マグネットの中に、可動コイルを吊り下げて、そのコイル内の磁気エネルギーの量を計測するのである。コイルの磁気エネルギー量で、マグネットとの間の磁気力により、回転角が変化する。その角度の大きさをそれぞれの電気量として読み取るのである。だから計測原理は電流計も電圧形も同じ仕組みである。回路内部で異なる物は内部抵抗値とその接続の形だけである。 電流計は回路電流値が大きいので、コイルに流せないから、分流抵抗ri[Ω]に大部分の電流を流す方法がとられる。僅かなコイル抵抗r'[Ω]も考慮する。 電圧計は直列に大きな抵抗rv[Ω]をつなぎ、回路電流に影響を与えないような、僅かなコイル電流を流して、電圧値の測定をする。 上の図のWv[J]、Wi[J]はそれぞれ電圧計と電流計のコイル内の磁気エネルギーを表す。普通磁気エネルギーは(1/2)Li^2^[J]と計算される。しかし計器の場合は、コイルの磁気エネルギーでは係数の(1/2)はなくて良い。そのコイルのエネルギーWは結局負荷の電力と抵抗値で決まるのである。電流計も電圧形も共にそのコイルの貯蔵エネルギー量Wは負荷の値で決まることを示している。 電力P=V^2^/R=I^2^R[W]である。 電流値Iは I=(Wi/Li)^(1/2)^(1+(r’/ri)) [A] として、Wiと回路の定数値から算定している事になる。Wiは負荷の定数と計器内の定数から算定している訳だから、負荷のエネルギー消費量から、『電流』と言う概念の数値を算定しているのである。電線の中を流れる物など何もないのである。電流単位[A]は[(J/H)^(1/2)^]である。 電圧値Vは V=(Wv/Lv)^(1/2)^rv[V]として、電流と同じく、Wvと回路定数から算定しているのである。電圧単位[V]は[(J/F)^(1/2)^]である。 もう少し電圧計の計る値Vの意味を考えてみる。
電圧は余り負荷の状態に関係しないように直感的には思うかも知れない。冒頭の図は電源電圧そのものを測るだけであると解釈したい図だ。そこで、少し電源側にも電源インピーダンスがある場合で考えた方が良いかと思った。それが上の図である。電圧計の厳密な意味では、電流計の負荷(r_A_I^2^)も考慮するべきかもしれない。そんなことまで考えると相当難しくなりそうだ。負荷Loadにも誘導性のエネルギー貯蔵Wもある。しかし、直流電圧一定の場合では、電圧測定には無関係である。 電流計は何を計るか を投稿したのは2010年11月であった。結局負荷の電力を電流計という電気回路の組み合わせの中に検出する方法を技術として確立した。『電流』という実際は電線の中に流れてもいない、物理概念を技術で作り上げたのである。 (2013/09/08)追記。 無負荷時の電圧はどのように解釈するか?本論の電圧の計測値は無負荷時には意味を成さなくなる。無負荷とは、負荷電力P=0であり、負荷抵抗値R=∞と解釈できる。従って、電圧値Vは√(∞×0) と成り、本論での電圧の評価は不定と解釈すべきかと思う。確かに、電圧値は無負荷でも計測量には間違いない値が得られる。しかし、電圧と言う物理的概念を考えれば、電流との組み合わせで、はじめて意味を成すものと言う見方もできると思う。その事にはまだ不明確な点もあるようだ。 追記(2014/09/22) 付け加えて考えた事。電圧計が計るもの。(2014/10/29)追記。電圧の意味を考えた古い記事がある。電圧計の構造と電池電圧の不可解さを書いた。電圧ー物理学解剖論ー 。