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道草問答(5)津波と真空破壊力

自然観の表明は自分の感性を信じる冒険のように思う。数式の前に感性がある。

真空破壊力

津波の原因を海底の岩盤崩落と解釈する。日常生活で経験できない自然現象である。地球の凄まじい破壊力である。地殻変動は我々が寝返りを打つ位の事に匹敵する、地球にとっては普通の現象である。その海底で起きる地殻変動の岩盤の亀裂や陥没は瞬時で真空空間を作り出すことになる。地上で瞬時に真空空間を造り出す事など人間には出来ない。しかし地球には当たり前の活動である。その破壊力を図案に示した。水深H[km] の海底に、真空空間を想定する。単位体積空間 1[㎥] の持つ真空エネルギー密度を p[J/㎥] と解釈する。

真空破壊力 勝手に作った用語だから、分かり難いかもしれない。もともと『真空』にエネルギーを重ねて解釈することは余りない。真空とは何も無いものと理解している。しかし、その真空が海底に突然生まれたら、どんな事が起こるだろうか。その時の海の状況がどの様になるかは、津波現象の正体を理解するに極めて重要な事である。地震、津波の専門家の解釈と根本的に異なる解釈である。あんな大災害を生む『津波』が海底の岩盤の跳ね上がりで、ひき起こされる筈が無い。海底亀裂の真空空間が地球の地殻変動の結果として突然生まれる。そのエネルギーの意味を考えた。突然生じる『真空空間』の体積 V とその海底の圧力 p とすると、その真空空間のエネルギー量は E= pV [J]  と解釈できよう。気体のボイルの法則と同じものである。エネルギーは保有するものとして理解するが、真空の場合は、逆にゼロ以下の不足分(マイナス分)として解釈すべきものと成ろう。だからその欠落エネルギーを埋める為に周辺からエネルギーが流れ込む。水深が圧力pで効き、亀裂の大きさが体積V でエネルギー量が決まる。しかしその衝撃力は時間的体積微分に比例しよう。所謂『衝撃波』の波頭値で、その強度が決まると解釈できよう。『光量子』の波頭値も、「雷」の波頭値もその強度は波頭値によると解釈できる。その様子を、図の枠で囲んだ部分に示した。真空空間に周辺から流れ込む水流は、波として遠くまで届く。太平洋の対岸まで『引き波』としてその影響が及ぼう。水流の規模は発生源の水深Hがエネルギー量を決めるが、海の表面でそのエネルギー量がどの様な配分の水流になるかは分からない。その引き波が発生源に集中して集まる事で、途轍もない高さの波を生むであろう。同じ意味で、大津波の発生源因を探るにも書いた。