夏の朝日にきらめく露。丁度山の端に太陽が顔を出す。清々しいひと時である。道の端に草むらがある。朝日に露が煌めくひと時でもある。夜の暗がりと昼の活動を分ける太陽の役割でもあろう。その草にほとばしる露にみとれる。漢字「精」の意味は、「万物生育の気」と漢和辞書にある。水は地球星の生命の象徴でもある。化学で言う分子で、最も単純な構造である。この地球を支える水は誰が何時生み出したのだろうか?酸素と水素の原子から化学工場で作る訳ではない。疑問を描けば、酸素と水素を誰がどの様に作り出したかも分からない。基本は太陽エネルギーが降り注いで生命の基を作りだしたのだろう位の見当しか持てない。だから『水』一つに絞っても、それは不思議の塊に思える。地球上で生きる生命の輝きは『水』が基である。精は生殖のもと、心身の力等ともある。『水は植物が生み出し、動物は水を生み出さない』春の田んぼのあぜ道を見ると悲しくなる。大量の除草剤で「草」と言う生命の基が殺される姿。『朝露』は生み出された水の水源である。森が水源と言うが、雨を森林が蓄えて、大河の流れを作ると言う。それでは雨は誰が造るのだろうか?大都会のコンクリートの中で文明を論じても、昔の草鞋を履いて朝出立する旅人のこころは見えない。草鞋が朝露でびしょびしょになる生命の感覚は疾うに見えなくなってしまった。お百姓さんは、百の生命を育てる哲人と思う。除草剤が現代文明を象徴しているように思える。
スギナ 草の葉に夜間の空気の水分が降りて、露になると思っているようだ。そんなのは嘘だ。春は「つくし」が生え、その後に形を変えてスギナになって生えて来る。スギナが生んだ『水』である。
つゆ草 露草は可憐な青い花を付ける。スギナと同じく朝の露を産む。
葉草 草の名前が分からない。萱、ススキ、イネなどの葉が細長い植物が多くある。花の無いものが多いから、図鑑でも調べにくい。短い葉の草を葉草とよんでいたから、葉草と言えないかもしれない。
今朝、日の出に朝の散策で、露を写真に撮った。草が水を生む。などと言う事は「何学問」に当たるか?
太陽と地球のリズム 人の生体リズムも日光が刻むようである。夜の暗い闇が生命の修復と繕いを演出する。現代人は、電灯の光で昼と夜の区別が無い生活リズムで暮らす。植物さえ人の手でそのリズムを変えられる。せめて野草だけは酸素や水を作りだす事で、地球環境とその生命のリズムを刻み続けて欲しい。朝露は、太陽の光で空気の中に溶け込み、空気の振動の風で土に吸収される。太陽の威力が『竜巻』をも引き起こす。夜には竜巻は起きない(?)。太陽が地球の生命と活動のすべてを支配している事を『朝露』に見た。