複素数を解剖する

標題修正と追記) 標題の「斬る」を穏やかな「解剖する」に修正する。更にコメントが有ったので、ガウスの記憶の不明を記し、数式計算に関する件については理解不能を末尾に記す。(10月30日 末尾追記) コメントの数式の指摘に対する考えを示した。

虚数 虚数と言う数は、我々が生きているこの現実世界に存在するものを表現できない。虚数は、私が高等学校の数学の授業で学習したのが最初の出会いであった。当時の数学は「解析1」「解析2」を1,2年生で、「幾何」を3年生で学習した。教科書に載っていたように記憶しているが、虚数概念の導入にガウスが窓ガラスを這う蠅を見て、座標に虚数軸を思いついた、と言うような記述があったように覚えている(コメントで誤りと指摘された。ガウスでなくデカルトで、しかも虚数には関係ないとご指摘いただいた。しかしその点を確認出来ない)。確かではないが、当時は成程なと感心はした。2次方程式の解に虚根の導入がとても重要な数学の領域を拡大する手段になったと教えられた。今その虚数概念を「斬る(解剖するに表現緩和)」と言う意味でこの記事を書いている。私もガウスに倣って、食卓の上を飛び回る蠅を観察して、座標にどう表現するかを頭に描いてみた。我々が現実に生活する場は、どんなに考えても立体的な3次元空間である。蠅の運動を記述するなら、基準座標を適当に設定すれば良かろう。食卓の上に3っつの直角に交わる軸を設定する。それぞれの座標軸の方向に単位ベクトル i, j and k を決める。ある一瞬の時刻 t での、蠅が居る位置が座標 r(t) で定まる。そのベクトルを座標原点Oからの位置として、 r(t)=x(t)i+y(t)j+z(t)k  で表す。高等学校で、微分の微小時間を極限までゼロに近付けると、「飛ぶ矢は飛ばず」と言う意味で解釈する事を学んだように覚えている。それと同じで、極めて短い時間を考えれば、蠅は一瞬、一瞬の時刻で止まっているとも見做せる。その各軸に対応する位置が大きさ x(t)、y(t)、およびz(t) となる。この各一瞬の時刻 t が蠅の運動を記述するに必要である。その時刻の変数を時間の次元として加えるから、「4次元座標」で世界を記述する事が出来る。高等数学や宇宙物理学で5次元や多次元論が語られるけれども、私には4次元を超える次元は不要としか観えない。さて、振り返ってみて、「虚数軸」を導入した「複素数」が世界を表現するのにどれだけ役立つかと考えた時、実在世界の記述法には全く役に立たない数学的概念であると思う。複素関数論と言うとても難しい数学の世界がある。オイラーの等式訂正と指数計算例その基礎的で、有名な式に、「オイラーの公式」がある。複素数は実軸の意味で、確かに現実の物理量を表現するが、虚軸でどんな物理量を表すのかと問えば、それは何もこの現実世界に実在する物を表現し得ないのである。数学が私のような凡人には入り込めない世界を表現しているように思える。目の前に描き得る具象世界でしか、この自然界を理解できない者には「虚数」は受け入れ難いものに観えてきた。上に挙げた、オイラーの等式は巷では、世界の『至宝』として論じられ、本が書店に飾られている。有名なファインマンさんが『至宝』であると、そう褒められたように言われている。自然対数の底が自然科学の数学的記述の数式の根底を成している事も事実である。あらゆる計算の基に使われている訳だから、その数値が無ければ、計算が出来ない事になる程、数理科学の支配者のような存在である。他の数値で代用できる事態ではないが、その意味を考えると、自分の頭にはとても不思議な違和感を覚える事も確かである。その辺を、自然対数の底 e と虚数の意味を含めて、幾つか具体的な「計算例」を8つ程示した。この計算例の中で、7. の 1^jx^=?(cos x +j sin x ) は自然対数の底 e が如何なる意味なのかを考える意味で取り上げた。

自然対数の底 電気工学ではオイラーの公式が良く使われる。周期関数の三角関数での取り扱いが多かったので、正弦波である場合には、周期性を図面上に表現して視覚的に理解し易いかと言う意味で利用されたものと解釈する。しかし、オイラーの公式のように自然対数の底 e で表現する意味が何なのかは、明確ではなかろう。電気工学で表現する複素平面の図形は、「半径 1 」である。何も自然対数の底 e でなければならない訳が観えない。その事を、例題 7.  で示した。しかし、虚数を導入したオイラーの公式そのものがどんな意味を電気工学に与えたかと問えば余り意味が無いと思う。周期関数の回転座標表現で、 j sin θ の意味は何なのかと考えれば、何も意味は無いのである。三角関数で周期性の波形を表現する場合、その瞬時値が時間的にどのように変化するかだけである。それは、第一項の cos θ だけで十分である。しかも自然現象は、殆ど正弦波ではなく、電気回路の限られた導線での縛られた空間の観測回路信号に見られるものである。空間伝播エネルギーには正弦波は余りないと考える。電力系統の電力監視に於いても、あくまでも抽象的空間概念であるが、瞬時電力理論の『3次元空間』が複素関数論に比べても、格段に深い意味を提示できる。その一端を 光速度は空間定数(H/m,F/m)で決まる の図(3)に触れている。その詳細は「空間瞬時ベクトル解析法と交直変換器への適用」を参考にして頂きたい。

(コメントに関して) 指数計算例題の 7. について 1^jx=1 であると。しかし、その意味が理解できない。 1^jx=e^(log 1^jx) も、更にそれが=e^0^jx=e^0=1も理解できない。(log 1^jx)は(log 1)^jx=0^jx か(log(1^jx))=log 0 かも理解できない。

(コメントの数式への回答) 1^jx=1 というコメントに対して、次のように考える。ここで、一応虚数計算を仮に受け入れるとして、その指数計算に対するコメントに応えたい。1 のjx乗が 1^jx = 1 であるとは、虚数乗と言う数 jx が  jx=0 でも、=1 でも、=j270° でも、=j^3 でも虚数項を含まないで、1^jx=1 の実数値を表すと解釈したい。もし、 3^jx= やπ^jx=も e^jx= と異なり、自然対数の底 e でないだけで虚数項が含まれないなら、元もと虚数乗と言う意義が無いと考える。

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