エネルギーで観る世界ー素粒子ー

素粒子の世界 とんでもない世界に踏み込んでしまった。考えると当然の事とも思える。極微の世界に論を進めるなんておこがましい事でもある。全くの素人が特別の専門領域にである。それはたった一つの『電荷概念』への直覚的矛盾認識からである。世界、自然世界観で、自然科学の理数分野では電荷が理論構築の根源的拠り所である。それを否定する事は、言わば科学でなく文学だと酷評される程、今までの専門家としての権威に対する挑戦ともとれる内容でもあろう。その電荷概念のもとで現在の科学技術社会を構築して来たではないかと反論されよう。素粒子とは何か?物理学の歴史を辿れば、原子論の議論がその発端と考えても良いかと思う。医療技術で「MRI」はとても有効に病気診断に役立っている。しかしその原理がよく分からないのである。理論解説で、水素原子や電子の何々と言われても私の頭ではとても理解の及ばない領域の話になる。それではと、それを哲学や文学で捉えようとしても無理である。高度な数式を使わないで、その原理を捉える事が出来ないかと儚い望みを抱くのである。そこで、どうしても『原子構造論』に論を進めて行かないと理解できないと感覚的に思う。なんで電荷が無ければ、原子の極微の世界を理解できないのかと疑念が湧く。素粒子論の取っ掛かりは昔どこかで見た写真が有る。磁界(磁束密度)B の空間に未知の素粒子が飛散してきた時、その軌跡から陽子とか電子とかあるいは中性子とかと磁界と電荷の間に生じる力で、その素粒子が何であるかと判断する様な話が有ったと記憶している。電界、磁界との間の電荷に生じる力をローレンツ力と言う数式で解釈していたようだ。磁場B[Wb/㎡]の中で、電荷q [C(クーロン)]が速度V[m/s] で運動すると、ベクトル積[V×B] に比例した大きさの力が生じる。この話を初めて聞けば、誰もがそうかと納得する。しかし、しつこく疑問を膨らませてゆくと、簡単にその通りだろうとは納得出来なくなるのである。こんな事から入って、話が纏まるかまったく成り行き任せである。この行き着く先に必ず未来が開けると確信できるから、無謀が魅力ともなる。

磁界と電荷の相互作用原理 磁界とは何か?電荷とは何か?その二つを結び付ける作用原理は何か?と言う基本的で、幼稚過ぎると思われるような『問答』が西洋の科学論には欠けていると思われる。磁界と言うものの中身を説明できるかと言う問いである。磁石などの面に近い空間に何かが有る事は誰もが感じ取れるだろう。磁石のN極とS極を近付けた時、近い程強い力で引きあう。その引き合う力をどのような自然現象として捉えるかと言う問いである。教科書の説明を見れば、NとSの間に引き合う磁束の線が有り、それがゴム紐のように引っ張り合うからだと答えるぐらいの答えしか用意できていない。ゴム紐なら、近付けば力は逆に無くなるのだけれども?高度な物理学理論では『超弦理論』と言うものがある。それは凡人の頭では、理解の域を超えて、難しい。だから、もっと誰もが解り易いように説明できないかと思う。そこで、磁石の間に磁束を仮想するより、その空間に確実に存在するものが『エネルギー』である事を認識する事から始めるべきだ。そのエネルギーをエネルギーとして実在すると解釈できないで、回りくどい磁束などと言う概念を仮説・仮想して、理論を展開するのが西洋流の科学論法である。磁石の間に何が有るか?その答えを教科書通りに、磁束で理解しようとすれば、次々と難しい概念を作り続けなければならなくなる。磁束概念では到底真理に到達できたと納得できないだろう。この辺の話になると、理論物理学者も実際の電動機・モーターの運転をする機会は少ないから、実感としての磁気エネルギーの意味を体感出来ないのじゃないかと危惧する。モータや電磁石の取り扱いや、鉄心の特性に基づく設計・コイル巻き等の製作に携われば、磁気エネルギーが何処に、どのように存在するかが感覚的に会得できると思う。殆どの磁気エネルギーは鉄心材料の空隙ギャップ間の極めて狭い空間に集中して実在するのである。そのエネルギーが磁束線で出来ている等と解釈する事で、理解出来ると言う人は、とても磁場を理解している人とは信じ難い。『磁気現象』で、最近の話題になっているのが『超伝導』である。物理学理論では、専門の研究者が競って高温超伝導材料の発見・開発に鎬(シノギの漢字を初めて知る)を削っているようだ。どんな材料が選ばれるか、とても興味があるが、結局は導体周辺を伝送するエネルギーの熱化損失を極小化出来るものが選ばれるであろう。導体金属結晶・分子構造のエネルギーの通り易さが決め手になる。決して電流(と言う電荷の通過流)が導体中を流れるのでない事だけは真理である。磁気と言う自然現象の中身は空間エネルギーを捉える解釈の仕方に掛かっているだけである。超伝導現象も導体周りの空間エネルギーの特徴の一つでしかない。以上で磁気の話から一旦離れる。

次は『電荷』に関する話になる。電荷と言う概念をどのように空間の実像として捉えるかと言う事である。世界を二つの対象概念で捉える手法は、哲学的方法論になるように思う。男と女が生物の存在に欠かせないと感覚的にも納得し、理解しやすい。昼と夜の世界も昔は不思議なものだったかもしれない。世界を『エネルギー』一つで解釈することは中々世界認識法として、感覚的にも不慣れな為でもあって、どうも難しいのかもしれない。二つの物で比べる見方が有効であるのは、世界の基本的対称観察意識に慣れている事があるからであろう。極微の原子構造をプラスとマイナスの電荷の引き合う引力と解釈する方法が簡便で納得し易かったのである。しかし、電荷のプラスとマイナスを空間像として認識しようとすれば、そのプラスとマイナスの差をどのようなものと理解すれば良いかで、ハタと困惑の域に迷い込むのである。無いものを定義・概念化する事は何時かその真実を追究する時、化けの皮を『説明不可能』と言う事態で露呈するのである。今、科学理論が抽象的概念構築で進められて来たと考えざるを得ない現実の矛盾に直面していると思う。電荷を否定されたら、物理学の根源的『原子構造論』のE.Rutherford(1871-1937)や電子発見のJ.J.Thomson(1856-1940)まで遡らなければ成らなくなるという辛い現実がある。そこで、解決法は負の電荷と質量を背負う電子概念をどう修復して電荷の無い世界の解釈法を得るかと言う問題になる。確かに原子が軸性(独楽の軸のような性質)を持つ事は間違いなかろう。様々な原子結合で分子の集合体が構成される。その結合力を電荷無しに解決するには軸性のエネルギー回転流しか道は無い。世界の結合を統べる『力』の根源は『エネルギー回転流』のみであると解釈する。電荷、磁荷間に働くと考える直線的な磁束や電束概念では、力の解釈の本質に迫れない。ここで、全く新しい磁気概念像を提示しておく。 それは理科実験に使われるコンパスについてである。コンパスはN極とS極で磁束がそれぞれの極の先端に出入りして居る像で捉えている。しかし磁束などは仮想概念で実在するものではない。磁束概念を打ち破るには、新たな合理的概念を提示しなければならない。それが、磁極の近傍空間での『エネルギー回転流』である。上の図はその概念を簡便に表現する自慢の図である。この磁極のエネルギー流の方向性を決定するに長い歳月を要した。 磁界・磁気概念の本質 にも解説。

ほぼ結論的な事を論じた。だめ押しになる話で、恐縮ではあるが、電荷と磁束の間に『力』が生じると言う解釈は電気磁気学理論には無い。ファインマン(「ご冗談でしょう ファインマンさん」と言う御本で有名な物理学者)の電気磁気学の教科書にも、「電荷も電流も時間的に不変である限り電気と磁気とは別々の現象である」とある。この事は電荷と磁気は相互に影響を及ぼす力は無い事を説明していると考える。そこで、電荷と磁気が相互作用をする原因は無いにも拘らず、何故電荷が動くと磁気との間に力が生まれるのかと言う疑問である。電荷の定義には磁気と作用するという責務を課されていない。電荷が動くと磁気と作用するのは、動いた電荷が磁気に変化すると言う事でないと論理的でない。それでは、空間的に電荷がどんなものであるかを認識できないけれども、動くと磁気を空間に作り出すと言う事なのだろうか。磁気と磁気とは確かに磁石間の力から一応納得できる。電荷が動いた時空間に電荷から磁気を吐き出すような事になるのだろうか。その空間の磁気のエネルギーは電荷のエネルギーなのだろうか。電荷が空間に電気力線として広い場所を占有すると解釈するのだろうか。エネルギーは空間に実在する真の実在量である事を認めるか、認めないかの、言わばー科学的踏み絵ーを課したいのである。

電気の大切で、有名な技術法則がある。フレミングの右手・左手の法則である。その法則はアンペアの周回積分則の電流による磁界発生の基本法則と相俟っているものである。これはモーターの動作原理を簡単に左手の指で理解しようと言う法則である。磁界の磁束の向きに人差し指を向け、中指の方向に電流が流れると、その電流の流れている電線に親指の方向の力ベクトル f が生じると言う法則である。この法則を、この本章の初めに掲げた「素粒子飛散軌跡」の説明に使っているのである。電荷の運動方向を電流の流れで解釈する方法で解説するのである。ファラディ電磁誘導則・アンペア周回積分則の物理学的矛盾  を見ても、フレミングの左手の法則などで、素粒子論が説明されるなどと言う事は、とても納得できる説明ではないと思う。

(参考文献)自然界を理解するに、現代物理学の最先端の研究に期待が寄せられているだろうが、そこには真実は見えないだろう。科学者の論理に特殊化された集団論理に偏っていると思う。少し数学的論理内容ではあるが、自然界を支配する『力』について私が唱えた、科学者集団と異なる視点で発表した日本物理学会講演概要集を参考に挙げておく。

1 力密度 f=rot(S/v) とベクトル算法 第61巻2号2分冊 p。196.(2006.)

2 磁力密度 f=rot(S/v)  第63巻1号2分冊 p.310. (2008)

追記(2013/4/2)  上の力の式は時間的な変化を含まない。それは変動のない静的な状態で、その力を認識するだけなら有効と思う。しかし、常に変化する自然現象としては不十分である。長く唱えて来た式であるが、竜巻や台風の表現式としては十分でないと思う。それは空間のエネルギー動態に対しても同様に考えられる。エネルギーは集合した形態が『質量』であると考える。太陽系はじめ、宇宙の全てにその回転に本質的特質を備えている。万有引力を軸性の回転形態を創る原理的法則と看做す事は出来ない。万有引力の法則は回転を作り出せない。世界は「軸性回転力」に因って構成されると考えたい。すでに渦巻の解剖で提示したが、時間を含む式

dp/dt=rot S  [N/(s m^2)]

が近接作用力として合理的と考える。

また、素粒子ーその実相ーとして電荷概念なしのエネルギー流での描像を描いた。

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